• ブランド
    特設サイト
公開日 2015/04/17 10:00

ゼンハイザー「CX 5.00」レビュー。“鉄板エントリー”最新モデルの実力とは?

「普通の極み」が強い個性に
高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
オーディオに限らずだが専門色の強い雑誌やサイトでは、エントリークラスの製品を大きく取り上げる機会は多くはない。やはりミドルクラスや花形のハイエンドの方が、記事としても華やかになるからだろうか。

ゼンハイザーのカナル型イヤホン「CX 5.00」

今回取り上げるゼンハイザー「CX 5.00」は、このモデル自体は実売目安10,000円程度なのでエントリーとミドルクラスの境界あたりに位置すると言える。しかし4モデルから構成される「CX」シリーズ全体としては、

●「CX 1.00」予想実売価格5,000円前後

CX 1.00(ホワイト、ブラック)

●「CX 2.00」予想実売価格6,000円前後(リモコンマイク付)

CX 2.00(ホワイト、ブラック)

●「CX 3.00」予想実売価格6,000円前後

CX 3.00(ブラック、ホワイト、レッド)

●「CX 5.00」予想実売価格10,000円前後(リモコンマイク付)

CX 5.00(ホワイト、ブラック)

という価格帯に位置しており、本機「CX 5.00」は「エントリークラスシリーズの上位モデル」という位置付けと理解するのが妥当だろう。

ハズレる要素なしの鉄板エントリーシリーズ

そのエントリークラスの「CX」シリーズ、そして本機だが、しかしこれが実は「エントリークラスの製品だし…」と見落としておくには惜しい優秀シリーズ、優秀モデルなのだ。今回は「CX 5.00」を代表としてピックアップするが、これを機にこのシリーズ全体に改めて注目していただければと思う。

「CX 5.00」のパッケージ

付属品としてキャリーケースを同梱

とは言ったもののこのシリーズには、記事を書く上では実に厄介なことがある。あまり特徴がないのだ。

つまり、このシリーズには何か特別な技術が投入されていたり個性的なデザインが施されていたりといったわかりやすい特徴は何もない。ダイナミック型ドライバー搭載の「普通の」カナル型イヤホンだ。さらには発表が、こちらは記事も書きやすい「MOMENTUM In-Ear(関連ニュース)」と同時だったりしたものだから、さらに目立てていない。

MOMENTUM In-Ear

しかし前述のようにこのシリーズは優秀だ。メーカー自らが「ゼンハイザーのカナル型イヤホンの定番CXシリーズ」と紹介するように、好評なシリーズを強化した最新モデル。技術的な特徴がそれほどアピールされていないというのは「既存の技術を堅実に磨き上げた」からであり、加えて言えば音質チューニングの方向性も従来からの転換はない。ハズレる要素なしの鉄板エントリーシリーズと言える。

そしてその「音作りの方向性」がポイントだ。このシリーズを聴いていきなり「お!すごい音!」と感じる方は少ないかもしれない。ここでもまた「普通」の音なのだ。それがこのシリーズの強み。帯域にせよ音調にせよ、どの要素も強調しすぎない綺麗なバランス型だ。この「普通によい」という感じこそが逆になかなか得難いものだったりする。

さて、ではその音質について詳しく…の前に、デザインや機能性についても軽く確認しておこう。

メイン筐体は樹脂製のようで、今回のテスト機であるブラックモデルのブラック部分にはうっすらとラメが入っている。さほど目立たない上品なラメだ。

うっすらと上品なラメが入っている

ノズル部分は金属製でかっちりと成型されており、イヤーピースのハマり具合もしっかりしている。ノズルの奥には音響調整用と思われるフィルターらしきものも見える。

ノズル部分は金属製でかっちりと成型

ノズルの奥にはフィルターらしきものが

そのイヤーピースは4サイズ付属。先端にラインというかガードバーのようなものが設置されているが、こちらは音響的なものではなくてノズルが飛び出さないようにする安全装置的なものらしい。

イヤーピースは4サイズ(XS/S/M/L)

イヤーピースの先端には安全装置的なガードバーのようなもの

Lサイズは耳の穴が大き目の僕の耳にもうまくフィット。XSサイズは見るからに小さいので、耳の穴がかなり小さめの方でもキツく感じることは少ないだろう。

ケーブルは丸型とフラット型の間くらい。リモコンはiPhone対応の3ボタンタイプだ。

ケーブルは丸型とフラット型の間くらい

リモコンは3ボタンタイプ

次ページ見事なバランスと“ちょっとした強み”を持つ「CX 5.00」の音質

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ヤマダデンキ、「ブラックフライデー」セールを11/16より開始。ベスト電器、マツヤデンキでも開催
2 iPhone買い換え、手持ちモデルを手放す際に必ずやっておくべきこととは?
3 ケーブル接続の「バランス/アンバランス」ってつまり何?
4 「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ」11月23日・24日開催。出展メーカーや連続試聴イベントの内容はコチラ!
5 <Inter BEE>ゼンハイザー、国内未発売製品を初お披露目/NHK、“自由に変形する”ディスプレイ/コルグ「Live Extreme」試聴デモ
6 THIEAUDIO「Origin」は低音好き垂涎!骨伝導搭載・クアッドハイブリッド構成のイヤホンを聴く
7 B&Wの人気シリーズ、トゥイーター・オン・トップ式ブックシェルフ3機種の魅力を探る
8 ビクター“nearphones”「HA-NP1T」速攻レビュー! イヤーカフ型ながら聴きイヤホンを女性ライターが使ってみた
9 MUSE HiFi、真空管搭載ポータブルDAC/AMP「M5 ULTRA」。ESS社と独自回路を共同開発
10 スピーカーの“原音再生”をデジタルフィルターで解決!テレビや車に搭載広がるEilex PRISMの秘密に迫る
11/15 10:43 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX