• ブランド
    特設サイト
公開日 2021/04/23 06:30

“シャープで厚い”、矛盾を実現したサウンド。ELAC新ラインSOLANO 280「FS 287/BS 283」レビュー

【PR】上位機「400LINE」を感じさせる風格
井上千岳
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
シャープで厚い。一見相容れないような二つの特質が、何の矛盾もなく同居している。それはまるで不可能を可能にしたような…。どこをどうすればこんなに鮮やかな飛躍ができるのか。場面に応じて多彩な変化を見せるELACの新シリーズ、「SOLANO 280LINE」の魅惑の源泉を追ってみたい。


上位機「400LINE」に近接したその構造

エラックの原点とも言うべき「CL-310」は、現在「BS312」となって完成の域に達した観があるが、これはもう別格的な存在と考えていい。これに対してJETトゥイーターを搭載した一般的なスタイルのウッドキャビネット・モデルでは、「400LINE VELA」を筆頭として「240LINE CARINA」、それに「260LINE」というラインナップで製品展開が行われてきた。

フロアスタンディング型「FS 287」506,000円(税込/ペア)

ブックシェルフ型「BS 283」264,000円(税込/ペア)

その260を280に更新して新しいモデルネームを与えたのが、ここで紹介するSOLANOである。SOLANOはスペイン語で、風のことだという。ちなみにCARINAは船の竜骨、VELAは帆だそうだ。

同じ200番台のCARINAと並べてその上位機というのがこれまでの位置付けであったが、このシリーズでは上級機VELAにぐっと近接しているのが注目される。まずトゥイーターに装着されたウェーブガイド。260LINEにはなく、VELAで初めて採用された装備である。ドライバー自体はJET Vだがこの装備によって指向性が精密に制御され、レスポンスが改善されている。このためクロスオーバーを100Hz引き下げて、JETの再生帯域を広げることが可能となった。

「280LINE」の立ち位置は「260LINE」の後継にあたるが、トゥイーター部に「400LINE VELA」に採用されたウェーブガイドを装備している

キャビネットはダウン・ファイヤリング方式でそれ自体は260LINEのフロア型「FS 267」から変わらないが、堅牢なアルミ製のベース部に搭載して重心を下げる構造はVELAから継承したものである。グラスファイバー製のバスレフダクトは開口部の広がったフレア型として、底面に向かって音波を放出する。壁面の反射を避け、滑らかな拡散を確保する最新の方式である。

ウーファーは新規の設計だが、ここでもVELA直系のアルミ・ダイキャスト製バスケット・フレームが採用されていることに着目したい。振動板はアルマイト処理のアルミコーンとペーパーコーンのハイブリッド。クラス初の高剛性フレームがロングストローク・ボイスコイルのエネルギーを受け止め、振動を効果的に制御してレスポンスを明確化する。そして従来のクリスタルラインでもまた260の複合曲率コーンでもないことに、コンセプトの新しさが見て取れるのである。ニューASコーンと呼ぶようだ。

ウーファー部は「400LINE」に採用されたアルミ・ダイキャスト製バスケット・フレームを装着

なお287はダブルウーファーの2.5ウェイ・フロア型、283はブックエシェルフ型で、いずれもバイワイヤリング対応の接続端子を備えている。

以上が新シリーズの概要である。トゥーターのウェーブガイド、新設計のウーファー、アルミベースのキャビネットという3点を押さえておいていただければ十分だ。

次ページ「シャープで厚い」そのサウンドの真髄に迫る

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX