公開日 2021/10/13 06:30
アイテムごとに魅力的な効果を発揮!フルテックのアクセサリーで感動の音を引き出す
【特別企画】アナログ再生システムを強化
何をしても音が変わるアナログレコード再生。優れたアクセサリー製品を適正確実に導入すると、「同じ盤と同じ機器でここまで変わるとは!」と驚くほどに、表現力などをグンと向上させることができる。せっかく聴くならば、より深い感動を。フルテックの好評アイテム達による、実際の音への効果を探ってみよう。
フルテックの好評のアクセサリー群で魅力アップしよう(Text by生形三郎)
■アナログレコードの音質はアクセサリーでどのくらい向上するかを検証
オーディオアクセサリーブランドとして、高い人気を誇るフルテックのアイテム。とりわけ、電源ケーブル用IECコネクタは国内外のケーブル製品に採用されるほか、近年では独自素材NCFを用いたBoosterシリーズが高い人気を集めている。ここでは、ディスクスタビライザー「Monza LP Stabilizer」と「Monaco LP Stabilizer」の2モデル、電源ケーブル「The Roxy」、そして電源ケーブルやフォノケーブルの支持にも使える「NCF Booster-Signal-L」による音質アップを検証したのでレポートする。
大小2モデルがラインアップされたディスクスタビライザー
■音楽本来の魅力を引き出す、サイズと質量の異なる兄弟モデル
まずはスタビライザー、「Monza LP Stabilizer」と「Monaco LP Stabilizer」だ。両者はともに、非磁性体であるステンレスブロックの削り出しに、カーボンファイバー素材を組み合わせたハイブリッド構成を基本とし、ディスク接地面に制振シートを、スピンドル受け部分にも特殊樹脂を配置して制振するという入念な構成だ(以下「Monaco」、「Monza」にて表記)。
ディスク接地面の制振シートには、セラミックパウダーとカーボンパウダーが調合されており、セラミックが振動を電荷に変換してそれをカーボンで吸収する、ピエゾ効果(圧電効果)を利用した同社独自の「αピエゾ・システム」が採用されている。
両者の違いは形状と重量で、直径45mmで210gの小ぶりな「Monaco」、一方の「Monza」はディスクとの設置面に向け、末広がり形状にシェイプされた直径79mmで350gとなっている。重さや形状ももちろんだが、設置面の制振シートの大きさや、そこに刻まれたスリットの数も異なり、小型の「Monaco」の方がシート部が若干厚く、触った感触では弾性も少しだけ高いなど、それぞれに最適化された設計となっていることが推察できる。よって、当然両製品から得られる音も異なる。
小径の「Monaco LP Stabilizer」の効果
■歪みなく澄んで心地良い音。厚みや迫力エネルギー追求に向く
今回の全ての試聴は拙宅のシステムで行い、ラックスマン「PD-171AL」にトーンアーム「SME 3010R」を組み合わせたプレーヤーを使った。「Monaco」を載せて試聴すると、背景の静けさが増して、音の図と地のコントラストが明らかに向上し、楽器の姿がより明瞭に浮かび上がった。
特に反りはない盤ではあるが、不要振動の抑制効果か、全体的にどっしりとした、楽器のボディを感じる磐石な音に変化する。また、例えばピアノの打鍵やシンバルなど、アタック成分がやや突出し硬く聴こえていた部分が、より歪みのない澄んだ音になり、全体的に、頼もしく、心地の良い音になった。
大径の「Monza LP Stabilizer」の効果
■澄み渡る立体的な音楽世界。S/Nやワイドレンジ追求に向く
続いて「Monza」は、重量が増すことや、盤面に接地する制振シートが大きくなるせいか、より静けさの向上効果が大きく、さらに澄みわたった音楽世界が描写される。楽器の姿が少し後方へと移行し、楽器の周囲のイメージもさらに明瞭になるなど、音像や音場の描写が立体感を増しリアルになる。先ほどの歪み感の減少効果も、やはり「Monza」の方が高く感じた。
また、重量は「Monza」の方が重いが、スタビライザーによって音楽本来の軽やかさがスポイルされない点もスマートな音質に感じた。傾向としては、S/N感やワイドレンジ感を追求するなら「Monza」を、音のエネルギー感や厚み、迫力を引き出したい場合は「Monaco」がマッチするのでは、と感じた。
フルテックの好評のアクセサリー群で魅力アップしよう(Text by生形三郎)
■アナログレコードの音質はアクセサリーでどのくらい向上するかを検証
オーディオアクセサリーブランドとして、高い人気を誇るフルテックのアイテム。とりわけ、電源ケーブル用IECコネクタは国内外のケーブル製品に採用されるほか、近年では独自素材NCFを用いたBoosterシリーズが高い人気を集めている。ここでは、ディスクスタビライザー「Monza LP Stabilizer」と「Monaco LP Stabilizer」の2モデル、電源ケーブル「The Roxy」、そして電源ケーブルやフォノケーブルの支持にも使える「NCF Booster-Signal-L」による音質アップを検証したのでレポートする。
大小2モデルがラインアップされたディスクスタビライザー
■音楽本来の魅力を引き出す、サイズと質量の異なる兄弟モデル
まずはスタビライザー、「Monza LP Stabilizer」と「Monaco LP Stabilizer」だ。両者はともに、非磁性体であるステンレスブロックの削り出しに、カーボンファイバー素材を組み合わせたハイブリッド構成を基本とし、ディスク接地面に制振シートを、スピンドル受け部分にも特殊樹脂を配置して制振するという入念な構成だ(以下「Monaco」、「Monza」にて表記)。
ディスク接地面の制振シートには、セラミックパウダーとカーボンパウダーが調合されており、セラミックが振動を電荷に変換してそれをカーボンで吸収する、ピエゾ効果(圧電効果)を利用した同社独自の「αピエゾ・システム」が採用されている。
両者の違いは形状と重量で、直径45mmで210gの小ぶりな「Monaco」、一方の「Monza」はディスクとの設置面に向け、末広がり形状にシェイプされた直径79mmで350gとなっている。重さや形状ももちろんだが、設置面の制振シートの大きさや、そこに刻まれたスリットの数も異なり、小型の「Monaco」の方がシート部が若干厚く、触った感触では弾性も少しだけ高いなど、それぞれに最適化された設計となっていることが推察できる。よって、当然両製品から得られる音も異なる。
小径の「Monaco LP Stabilizer」の効果
■歪みなく澄んで心地良い音。厚みや迫力エネルギー追求に向く
今回の全ての試聴は拙宅のシステムで行い、ラックスマン「PD-171AL」にトーンアーム「SME 3010R」を組み合わせたプレーヤーを使った。「Monaco」を載せて試聴すると、背景の静けさが増して、音の図と地のコントラストが明らかに向上し、楽器の姿がより明瞭に浮かび上がった。
特に反りはない盤ではあるが、不要振動の抑制効果か、全体的にどっしりとした、楽器のボディを感じる磐石な音に変化する。また、例えばピアノの打鍵やシンバルなど、アタック成分がやや突出し硬く聴こえていた部分が、より歪みのない澄んだ音になり、全体的に、頼もしく、心地の良い音になった。
大径の「Monza LP Stabilizer」の効果
■澄み渡る立体的な音楽世界。S/Nやワイドレンジ追求に向く
続いて「Monza」は、重量が増すことや、盤面に接地する制振シートが大きくなるせいか、より静けさの向上効果が大きく、さらに澄みわたった音楽世界が描写される。楽器の姿が少し後方へと移行し、楽器の周囲のイメージもさらに明瞭になるなど、音像や音場の描写が立体感を増しリアルになる。先ほどの歪み感の減少効果も、やはり「Monza」の方が高く感じた。
また、重量は「Monza」の方が重いが、スタビライザーによって音楽本来の軽やかさがスポイルされない点もスマートな音質に感じた。傾向としては、S/N感やワイドレンジ感を追求するなら「Monza」を、音のエネルギー感や厚み、迫力を引き出したい場合は「Monaco」がマッチするのでは、と感じた。
次ページプレーヤーの電源ケーブルを「The Roxy」に交換した効果