公開日 2021/07/23 07:00
AirPods+Apple TV 4Kで超リアルサラウンド!この秋登場「ダイナミック・ヘッドトラッキング」を試す
アップルTIPS
アップルが秋に正式公開を予定する「tvOS 15」では、ストリーミングプレーヤー「Apple TV 4K」が空間オーディオ対応になり、AirPodsとの組み合わせでダイナミック・ヘッドトラッキング機能が使えるようになる。tvOS 15のパブリックベータ版でその使い勝手を試した。
なお、パブリックベータ版の画面を公開することは禁じられているが、本稿では取材に基づく特別な許可を得た上でtvOS 15の画面を掲載している。正式リリースの時点でユーザーインターフェースの表記や操作方法が変更される場合があることをあらかじめご了承いただきたい。
■AirPods Pro/Maxとの組み合わせで立体音楽体験が楽しめる
アップルは昨年リリースしたiOS 14/iPadOS 14で、iPhone、iPadとAirPods Pro、AirPods Maxを、独自の立体音楽体験「空間オーディオ」に対応させた。この時に「ダイナミック・ヘッドトラッキング」機能も使えるようになっている。
ダイナミック・ヘッドトラッキングでは、ヘッドホン・イヤホンを装着したユーザーが頭を動かすと、セリフや効果音が聞こえてくる方向がリアルタイムに変化する。Apple TVアプリでApple TV+のオリジナルコンテンツ、またはiTunes Storeで購入したドルビーアトモス対応作品を再生すると、空間オーディオのダイナミック・ヘッドトラッキングが有効になる。
tvOS 15のパブリックベータを入れたApple TV 4Kに、AirPods MaxをBluetoothで接続。Apple TV+のオリジナルコンテンツを再生してみた。見晴らしのよいクリアなサウンドだ。立体感がしっかりと感じられる。音が聞こえてくる方向も鮮明だ。リスニング感はiPhoneやiPadで聞く空間オーディオとほぼ変わらないが、大きなテレビ画面に表示される4K映像の迫力と相まって、作品の世界にグイグイ引き込まれる感じが強くある。
■iPhone/iPadによる視聴と変わらない正確なダイナミック・ヘッドトラッキング
iPhone/iPadの場合、AirPods Pro/MaxとBluetoothで接続したデバイスが互いの加速度センサーとジャイロスコープのデータを交わし合い、リアルタイムに画面と頭の向きを解析する。これによりダイナミック・ヘッドトラッキングが実現するわけだが、Apple TVの場合に、画面とAirPodsシリーズとの位置関係をどのように把握しているのか明らかにされていない。同じ空間オーディオ対応の映画をiPhone/iPadでも視聴してみると、iPhone/iPadの方が わずかに頭の動く角度を多段階で解析し、よりきめ細かなトラッキングを行っているような手応えもある。
ためしにApple TV 4Kの本体の向きを変えてみても、ダイナミック・ヘッドトラッキングの解析に間違いは生じなかった。テレビ画面側を正面として、正しい方向から音が聞こえてくる。テレビラックの奥まった所にApple TV 4Kを隠して置いてみたり、わざと遮蔽物を間に挟んでも影響はなかった。
Apple TV 4Kに対して角度を付けて座ってみても、やはり立体音響の効果はぶれない。テレビの画面に対して顔を横に向け、数秒間ほどそのままの状態をキープすると、iPhone/iPadで再生する場合と同じく、テレビ画面側に定位すべきサウンドが、自動でそう聞こえるように補正がかかる。キッチンカウンター越しなど、テレビに対して真横から画面をのぞき込むポジションからコンテンツを再生する場合も、ダイアローグはテレビ画面側から聞こえてくるので、とても自然だ。
ちなみに、Apple Musicで6月から配信がスタートした「ドルビーアトモスによる空間オーディオ」のコンテンツは秋以降、Apple TV 4Kでもダイナミック・ヘッドトラッキングの効果を付けて楽しめるようになる。
ところがiPhone/iPadで再生した場合と同様に、Apple Musicのミュージックビデオを再生すると、既にダイナミック・ヘッドトラッキングが “動く” 。アップルが意図したかたちでこの機能を有効化しているのかはわからないが、作品によっては効果がマッチする場合もあるので、なんだか得した気分になる。
最後に、パブリックベータ版OSのソフトウェアはあくまで開発途中段階のものなので、バグやエラーを含んでいる場合がある。インストール後、Apple TV 4Kに不具合が起きるリスクも考えられるため、現時点ではあくまで自己責任によりパブリックベータ版を試すべきかどうか判断してほしい。
なお、パブリックベータ版の画面を公開することは禁じられているが、本稿では取材に基づく特別な許可を得た上でtvOS 15の画面を掲載している。正式リリースの時点でユーザーインターフェースの表記や操作方法が変更される場合があることをあらかじめご了承いただきたい。
■AirPods Pro/Maxとの組み合わせで立体音楽体験が楽しめる
アップルは昨年リリースしたiOS 14/iPadOS 14で、iPhone、iPadとAirPods Pro、AirPods Maxを、独自の立体音楽体験「空間オーディオ」に対応させた。この時に「ダイナミック・ヘッドトラッキング」機能も使えるようになっている。
ダイナミック・ヘッドトラッキングでは、ヘッドホン・イヤホンを装着したユーザーが頭を動かすと、セリフや効果音が聞こえてくる方向がリアルタイムに変化する。Apple TVアプリでApple TV+のオリジナルコンテンツ、またはiTunes Storeで購入したドルビーアトモス対応作品を再生すると、空間オーディオのダイナミック・ヘッドトラッキングが有効になる。
tvOS 15のパブリックベータを入れたApple TV 4Kに、AirPods MaxをBluetoothで接続。Apple TV+のオリジナルコンテンツを再生してみた。見晴らしのよいクリアなサウンドだ。立体感がしっかりと感じられる。音が聞こえてくる方向も鮮明だ。リスニング感はiPhoneやiPadで聞く空間オーディオとほぼ変わらないが、大きなテレビ画面に表示される4K映像の迫力と相まって、作品の世界にグイグイ引き込まれる感じが強くある。
■iPhone/iPadによる視聴と変わらない正確なダイナミック・ヘッドトラッキング
iPhone/iPadの場合、AirPods Pro/MaxとBluetoothで接続したデバイスが互いの加速度センサーとジャイロスコープのデータを交わし合い、リアルタイムに画面と頭の向きを解析する。これによりダイナミック・ヘッドトラッキングが実現するわけだが、Apple TVの場合に、画面とAirPodsシリーズとの位置関係をどのように把握しているのか明らかにされていない。同じ空間オーディオ対応の映画をiPhone/iPadでも視聴してみると、iPhone/iPadの方が わずかに頭の動く角度を多段階で解析し、よりきめ細かなトラッキングを行っているような手応えもある。
ためしにApple TV 4Kの本体の向きを変えてみても、ダイナミック・ヘッドトラッキングの解析に間違いは生じなかった。テレビ画面側を正面として、正しい方向から音が聞こえてくる。テレビラックの奥まった所にApple TV 4Kを隠して置いてみたり、わざと遮蔽物を間に挟んでも影響はなかった。
Apple TV 4Kに対して角度を付けて座ってみても、やはり立体音響の効果はぶれない。テレビの画面に対して顔を横に向け、数秒間ほどそのままの状態をキープすると、iPhone/iPadで再生する場合と同じく、テレビ画面側に定位すべきサウンドが、自動でそう聞こえるように補正がかかる。キッチンカウンター越しなど、テレビに対して真横から画面をのぞき込むポジションからコンテンツを再生する場合も、ダイアローグはテレビ画面側から聞こえてくるので、とても自然だ。
ちなみに、Apple Musicで6月から配信がスタートした「ドルビーアトモスによる空間オーディオ」のコンテンツは秋以降、Apple TV 4Kでもダイナミック・ヘッドトラッキングの効果を付けて楽しめるようになる。
ところがiPhone/iPadで再生した場合と同様に、Apple Musicのミュージックビデオを再生すると、既にダイナミック・ヘッドトラッキングが “動く” 。アップルが意図したかたちでこの機能を有効化しているのかはわからないが、作品によっては効果がマッチする場合もあるので、なんだか得した気分になる。
最後に、パブリックベータ版OSのソフトウェアはあくまで開発途中段階のものなので、バグやエラーを含んでいる場合がある。インストール後、Apple TV 4Kに不具合が起きるリスクも考えられるため、現時点ではあくまで自己責任によりパブリックベータ版を試すべきかどうか判断してほしい。