PR 公開日 2024/05/14 06:30
レコード再生で使う「フォノイコライザー」の役割とは? 選び方のポイントは?
改めて知りたいオーディオ基礎知識解説 Powered by オーディオランド
オーディオは実に奥深く、様々な要素が音に影響してくる。だからこそ楽しい趣味なのだが、初心者のうちは分からないことも多く、また熟練したファンであっても、詳しいことは意外と知らないなんてことがあるのではないだろうか。
そこで、オーディオ買取専門店「オーディオランド」のご協力のもと、オーディオにまつわる改めて知りたい基礎知識を炭山アキラ氏が解説する。本項では、改めて知りたい「フォノイコライザー」について紹介しよう。
レコードは、髪の毛よりも細い音溝へ刻まれた振動を、ダイヤモンドの針先がトレースすることによってカートリッジ内の発電回路で音楽信号を発電し、それを増幅することで音楽を再生するシステムである。音溝の微細な振動を受けてカートリッジが発電する電圧は、MM型でも3 - 10mV、より信号の微弱なMC型では0.2 - 0.5mV程度だ。
一方、ディスクプレーヤーなど一般的なソース機器の出力は200 - 500mV程度ある。つまり、アナログプレーヤーから出力されるPHONO信号は、数十、または数百倍へ増幅してやらないと、他の機器と同等にならないというわけだ。
さらに、レコードの盤面へできるだけ効率良く、即ち長い時間の音楽を収録するために音溝へ収められた音楽信号は、大きな振幅を必要とする低域を小さめにしてある。同時に針先が音溝をトレースする際に起こる、中高域の耳障りなスクラッチノイズを低減するため、音溝の音楽信号は高域を大きめにしてある。再生側で下げてやれば、スクラッチノイズも同時に下がるからだ。
一般的なレコードでは、RIAAと呼ばれる特性でロー落ちハイ上がりに収録されていることから、音楽信号をフラットに戻すために、その逆特性のイコライズをかけてやらねばならない。前述の増幅とイコライズ、2つをこなすのがフォノイコライザーの役割である。
フォノイコライザーには、単体のコンポーネントもあるが、アナログ全盛期にはほぼ全部のプリメインアンプやプリアンプへ内蔵されていた。今でもプリメインアンプは大半が内蔵モデルのようだが、プリアンプは内蔵している製品が少なくなってしまった。敢えてコストとスペースを費やすセパレートアンプ構成にするほどのマニアは、フォノイコも単体機を使った方が音質的に好結果を得やすい、という考えなのであろう。
また昨今は、ビギナー向けから中級モデルにかけて、プレーヤーそのものへ内蔵している製品も増えてきているから、もし現在お使いのアンプにフォノイコが内蔵されていなくとも、プレーヤー側に入っていれば、少なくとも当面は問題がない。
なぜ「当面は」と書いたかというと、内蔵型のフォノイコはごく僅かの例外を除き、機能的に最小限といった印象のものだからだ。申し添えておくが、自らの受け持ち機能範囲ならば、プレーヤーに内蔵されたフォノイコは結構な性能を持つものが多く、少なくとも付属カートリッジで音楽を聴くに当たって音質に不満を生ずることはほとんどないことだろう。
アナログの愉しみとして、カートリッジを交換していろいろな音が味わえる、ということはかなり大きなものだ。こういう時、内蔵型の簡易なフォノイコでは制限が加わってしまうことが多い。プレーヤー内蔵型では、オーディオテクニカ「AT-LP7」や、最近まで日本に入っていた仏Elipson(エリプソン)の「OMEGA 100 RIAA」など、ごく少数の例外を除いてMMカートリッジのみの対応となり、MC型カートリッジを使うことが叶わない。
一方、MM専用でもプリメインの内蔵フォノイコならば、昇圧トランスやヘッドアンプを間に挟むことでMCカートリッジへ対応させることが可能だし、高級プリメインならMM/MCの両対応であることも珍しくない。もしあなたがアナログを重視したアンプ選びをお考えなら、ここをしっかり重視しておくことが肝要であろう。
その点、単体のフォノイコならばよほどの廉価品を除き、MM/MCの両対応であることが当然だ。さらに、内蔵フォノイコや廉価な単体機ではただMMとMCを切り替えられるだけのものが多いが、上級の単体機ではMMとMCのそれぞれ、カートリッジ1本ずつの特性に合わせた調整が可能なものが多い。具体的には、MMは負荷容量、MCは負荷インピーダンスを合わせることが大切になる。これらの調整法については、詳述すると長くなるのでまた他の機会に解説しよう。
また上級のフォノイコでは、一部でイコライズ・カーブが変更できる製品もある。現在でこそRIAAに統一されているが、SPからモノラルLPの時代にかけて、イコライズ・カーブは非常に多くの規格があった。それらのすべてに対応する製品は稀だが、アメリカ代表のCOLUMBIAカーブとイギリス代表のDECCAカーブくらいに対応した製品なら、結構な数がある。
もっとも、当該のレコードがどの特性かということはほとんど記載されていないから、正確にどのカーブと言い当てることは難しい。ともあれ、古いレコードで再生音が不自然に感じたら、カーブを変更してみるのもいいだろう。
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そこで、オーディオ買取専門店「オーディオランド」のご協力のもと、オーディオにまつわる改めて知りたい基礎知識を炭山アキラ氏が解説する。本項では、改めて知りたい「フォノイコライザー」について紹介しよう。
■レコード再生で必要な「フォノイコライザー」とは
レコードは、髪の毛よりも細い音溝へ刻まれた振動を、ダイヤモンドの針先がトレースすることによってカートリッジ内の発電回路で音楽信号を発電し、それを増幅することで音楽を再生するシステムである。音溝の微細な振動を受けてカートリッジが発電する電圧は、MM型でも3 - 10mV、より信号の微弱なMC型では0.2 - 0.5mV程度だ。
一方、ディスクプレーヤーなど一般的なソース機器の出力は200 - 500mV程度ある。つまり、アナログプレーヤーから出力されるPHONO信号は、数十、または数百倍へ増幅してやらないと、他の機器と同等にならないというわけだ。
さらに、レコードの盤面へできるだけ効率良く、即ち長い時間の音楽を収録するために音溝へ収められた音楽信号は、大きな振幅を必要とする低域を小さめにしてある。同時に針先が音溝をトレースする際に起こる、中高域の耳障りなスクラッチノイズを低減するため、音溝の音楽信号は高域を大きめにしてある。再生側で下げてやれば、スクラッチノイズも同時に下がるからだ。
一般的なレコードでは、RIAAと呼ばれる特性でロー落ちハイ上がりに収録されていることから、音楽信号をフラットに戻すために、その逆特性のイコライズをかけてやらねばならない。前述の増幅とイコライズ、2つをこなすのがフォノイコライザーの役割である。
フォノイコライザーには、単体のコンポーネントもあるが、アナログ全盛期にはほぼ全部のプリメインアンプやプリアンプへ内蔵されていた。今でもプリメインアンプは大半が内蔵モデルのようだが、プリアンプは内蔵している製品が少なくなってしまった。敢えてコストとスペースを費やすセパレートアンプ構成にするほどのマニアは、フォノイコも単体機を使った方が音質的に好結果を得やすい、という考えなのであろう。
また昨今は、ビギナー向けから中級モデルにかけて、プレーヤーそのものへ内蔵している製品も増えてきているから、もし現在お使いのアンプにフォノイコが内蔵されていなくとも、プレーヤー側に入っていれば、少なくとも当面は問題がない。
なぜ「当面は」と書いたかというと、内蔵型のフォノイコはごく僅かの例外を除き、機能的に最小限といった印象のものだからだ。申し添えておくが、自らの受け持ち機能範囲ならば、プレーヤーに内蔵されたフォノイコは結構な性能を持つものが多く、少なくとも付属カートリッジで音楽を聴くに当たって音質に不満を生ずることはほとんどないことだろう。
アナログの愉しみとして、カートリッジを交換していろいろな音が味わえる、ということはかなり大きなものだ。こういう時、内蔵型の簡易なフォノイコでは制限が加わってしまうことが多い。プレーヤー内蔵型では、オーディオテクニカ「AT-LP7」や、最近まで日本に入っていた仏Elipson(エリプソン)の「OMEGA 100 RIAA」など、ごく少数の例外を除いてMMカートリッジのみの対応となり、MC型カートリッジを使うことが叶わない。
一方、MM専用でもプリメインの内蔵フォノイコならば、昇圧トランスやヘッドアンプを間に挟むことでMCカートリッジへ対応させることが可能だし、高級プリメインならMM/MCの両対応であることも珍しくない。もしあなたがアナログを重視したアンプ選びをお考えなら、ここをしっかり重視しておくことが肝要であろう。
その点、単体のフォノイコならばよほどの廉価品を除き、MM/MCの両対応であることが当然だ。さらに、内蔵フォノイコや廉価な単体機ではただMMとMCを切り替えられるだけのものが多いが、上級の単体機ではMMとMCのそれぞれ、カートリッジ1本ずつの特性に合わせた調整が可能なものが多い。具体的には、MMは負荷容量、MCは負荷インピーダンスを合わせることが大切になる。これらの調整法については、詳述すると長くなるのでまた他の機会に解説しよう。
また上級のフォノイコでは、一部でイコライズ・カーブが変更できる製品もある。現在でこそRIAAに統一されているが、SPからモノラルLPの時代にかけて、イコライズ・カーブは非常に多くの規格があった。それらのすべてに対応する製品は稀だが、アメリカ代表のCOLUMBIAカーブとイギリス代表のDECCAカーブくらいに対応した製品なら、結構な数がある。
もっとも、当該のレコードがどの特性かということはほとんど記載されていないから、正確にどのカーブと言い当てることは難しい。ともあれ、古いレコードで再生音が不自然に感じたら、カーブを変更してみるのもいいだろう。
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