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公開日 2022/12/27 17:01
来春にはDACなど新製品も予定

CANOR AUDIO、真空管フォノイコライザー2機種を2023年1月に発売

ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
(株)タクトシュトックは、スロバキアのオーディオブランドCANOR AUDIO(カノア・オーディオ)の国内上陸第1弾モデルとして、真空管フォノイコライザー「PH 1.10」と「PH 2.10」を2023年1月10日より発売する。価格は「PH 1.10」が1,210,000円(税込)、「PH 2.10」が770,000円(税込)。

「PH 1.10」

「PH 2.10」

PH 1.10はブランドのフラグシップとなるフォノイコライザー。合計9本の真空管を採用しており、アノード電圧の整流に使用される「6CA4EH」1本と、8本の双三極管「6922EH」で構成。真空管は、カノアが誇る 「Aladdin試験システム」を用いて測定・選別されたものだけを使用している。

MM/MCの両入力に対応。MM信号の増幅とRIAAカーブの補正はパッシブ回路で行われる。またPCB基板には、カノアオリジナルの「CMTテクノロジー」を採用。CMTテクノロジーとは、基板の計算された位置に穴を開けることで、プリント基板の誘電損失係数を空気損失係数に近づける独自技術となっている。またMMの負荷容量、MCの入力インピーダンスはさまざまな値に設定することができる。

「PH 1.10」のリアパネル

トランスは真空含浸トランスを採用、トランス全体は特殊な防振材で覆われている。コンデンサーには高品位なポリプロピレンコンデンサーを使用し、グローバルフィードバックがない構成となっている。なおMC入力にはルンダール製のステップアップトランスを採用している。

入力はMM/MC専用にそれぞれRCA1系統、出力はRCAとXLRの各1系統を搭載。サイズは435W×170H×485Dmm、質量は17kg。シルバーとブラックの仕上げを用意する。

PH 1.10のサウンドについては「透明感、倍音の豊かさ、広大なサウンドステージと深さは素晴らしいの一言」「その静寂性は過去の真空管フォノアンプでは達成できなかったレベルにある」と説明している。

「PH 2.10」はPH 1.10の弟機となるモデルで、初段は「12AX7」で構成、サブソニック・フィルターを通過後の後段は「12AT7」によって増幅される。こちらもMM/MCの両方の入力に対応し、それぞれRCA各1系統ずつを搭載。出力はRCA1系統となっている。サイズは435W×107H×405Dmm、質量は14kg。

「PH 2.10」のリアパネル

また、今後の製品展開として、真空管プリメインアンプ「AI 1.10」、真空管DAコンバーター「DAC 2.10」、クラスDパワーアンプと真空管プリ部をハイブリッドしたプリメインアンプ「AI 2.10」などを2023年春頃に発売予定。

真空管DAコンバーター「DAC 2.10」

真空管プリメインアンプ「AI 1.10」

さらに、フラグシッププリアンプ「Hyperion P1」とモノラルパワーアンプ「Vitus M1」の国内展開を準備しているという。

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