トップページへ戻る

レビュー

HOME > レビュー > レビュー記事一覧

公開日 2016/12/07 10:49
【特別企画】12段階でNC効果を調整可能

<実験>ボーズ「QC30」のノイズキャンセリングコントロール、シーン別 “最適値” を探る!

山本 敦

前のページ 1 2 3 次のページ

ボーズの「QCシリーズ」といえば、オーディオ用のアクティブノイズキャンセリングヘッドホン・イヤホンをその基礎技術から開拓してきたことで広く知られている。今年、QCシリーズの大きな飛躍を感じさせるワイヤレスイヤホン「QuietControl 30 wireless headphones(以下:QC30)」が誕生した。

「QuietControl 30 wireless headphones」

>>ボーズ製品サイトはこちら


省略すると同じアルファベットの「QC」ではあるものの、これまでの“QuietComfort”からシリーズ名が変わった理由は、ユーザーが消音効果を自由に調節できる「可変ノイズキャンセリング」機能が新しく加わったからだ。

「QC30」のポイントとなる”可変ノイズキャンセリング”とは?

本体はネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホン。ハウジングの内側・外側に合計6基のマイクを内蔵して、音楽リスニングの妨げになるノイズを高い精度でピックアップして、独自のアルゴリズムでノイズだけを巧みに打ち消してくれる。

ネックバンドスタイルを採用し、マイクはハウジング部に計6基備える

QuietComfortシリーズに受け継がれてきたボーズ独自のノイズキャンセリング技術は、2013年の夏に発売され、現在もロングセラーとなっているイヤホン「QuietComfort 20 Acoustic Noise Cancelling headphones」から、音楽を鳴らしながらノイズキャンセリング機能の効果を特定の周波数のみ抑えて外音をモニターできるようにする「Awareモード」が搭載され、大きなステップアップを遂げた。

「QuietComfort 20 Acoustic Noise Cancelling headphones」(¥28,000・税抜)。カラーはブラックとホワイトの2色展開

最新モデルのQC30に搭載された可変ノイズキャンセリングは、このAwareモードのコンセプトを発展させた機能である。シリーズの名が表すとおり、静寂をコントロールできるようになったわけだが、全12ステップの消音レベルをマニュアルで細かく調節できるのが特徴だ。

消音レベルは本体のリモコン、またはスマホアプリ「Bose Connect」から調節できる。ステップが12段階に細分化されているので、現在の段階をパッと目で見ながら把握しやすいのはアプリの方だと思う。消音レベルを一気に最小から最大へシフトしたい時にも、スマホアプリのスライダーを使った方が操作は素速く行える。

「Bose Connect」アプリはAndroid、iOSの両端末向けに用意され、シンプルかつ直感的な操作を可能としている。写真左はノイズコントロール設定が「4」のスライダー位置で、写真右はMAXである「12」のスライダー位置

一方で本体のリモコンも、スマホをバッグやポケットに入れたままでもボタンで操作できるところが大きなメリット。上手に使い分ければ可変ノイズキャンセリング機能の魅力がさらに輝きを増してくる。

リモコンは右chのケーブル部に付属し、1ステップでノイズコントロールが調整できるほか、ボリュームコントロール、再生/一時停止/曲送り/曲戻しなどの操作が可能

QC30も音楽を聴きながらノイズキャンセリング効果を完全にオフにすることはできないため、最も弱いレベルを「1」とするならば、「1」に設定しても消音効果は働き続けている。

もともとボーズのアクティブノイズキャンセリング機能は低域の消音効果が高まるようにチューニングされているため、消音レベルをある程度上げていってもミドルレンジに分布する“人の声”は比較的聞こえやすい。そのため街を歩きながら音楽を聴きたいシーンでも一定の安全性が担保されているのが特徴だ。

今回のレポートの主題はQC30のノイズキャンセリング効果を様々なリスニングシーンで試しながら、最適な消音バランスを見つけ出すことである。言うまでもなく、聴いている音楽のジャンルや音量によっても消音効果が十分と感じるバランスは変わってくるものだが、今回の実験がいま最も注目されているノイズキャンセリングイヤホンであるQC30を楽しく使うためのヒントになれば幸いだ。

”可変ノイズキャンセリング”を各シーンにて実験

前のページ 1 2 3 次のページ

関連リンク

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新

WEB