HOME > レビュー > 【レビュー】ヤマハ「ハイレゾ時代」のマルチchスピーカー新“Soavo”に大橋伸太郎が迫る

7年ぶりに登場した“Soavo”シリーズ

【レビュー】ヤマハ「ハイレゾ時代」のマルチchスピーカー新“Soavo”に大橋伸太郎が迫る

公開日 2013/11/22 11:06 大橋伸太郎
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
■ヤマハから7年ぶりに登場した新“Soavo”シリーズに大橋伸太郎が迫る

この記事をお読みの方は「AVのヤマハ」と聞いて何を真っ先に浮かべるだろうか。半分以上の方がAVサラウンドアンプ、次にスーパーウーファー、CDプレーヤー、ステレオアンプといったところだろう。しかし、ヤマハのオーディオはスピーカーシステムに始まったのである。

それは1960年代末のモニタースピーカー「NS-20」に始まった。1970年台始め、時あたかも日本にオーディオブームが到来し、他のオーディオ専業メーカー全てがすでに世界有数の楽器メーカーであったヤマハの参入に戦々恐々とした。事実それは杞憂でなかった。「NS-500」番台でホーム用に進出、ヤマハのNS(ナチュラルサウンド)スピーカーにはふくよかに息づく<音楽>があったのである。

その後、白木仕上げ・ソフトドームの「NS-690 /670」で声価を確立、そしてモニタースピーカー「NS-1000M」が登場。世界で認められた日本のスピーカーシステムは1000Mが最初といえる。さらにコンパクトモニターという形式を初めて日本にもたらす「NS-10M」と傑作を続々と送り出すが、1980年代半ばからヤマハのオーディオ事業に変化が生まれる。DSP技術の完成を活かすことの出来るプロセッサーや、CINE-DSP(現在のシネマDSP)サラウンドアンプ等、AV機器が看板になっていき、スピーカーシステムの比重が減っていくのだ。

自社のオーディオのルーツであるスピーカーシステムにヤマハが久方ぶりに取り組んだのが、2006年の“Soavo-1”である。三方留めエンクロージャーの仕上げが楽器的に美しいばかりでなく、リジッドかつ強固な設計で共振を排した清々しい音質で内外の高い評価を得た。

2006年に登場した“Soavo-1”

しかし、それから7年が経ちオーディオの環境は大きく変わった。そう、ハイレゾの台頭である。

そして今回、7年ぶりに新“Soavo”シリーズが登場した。折りしも今年2013年はヤマハの創業125周年。同社はこの一年を通じて優れた製品を続々と送り出してきたが、その大トリが新“Soavo”である。ヤマハの新しいスタートの節目は、やはりスピーカーシステムだったのである。

新“Soavo”「NS-901」シリーズ

次ページ筐体は従来機種を引き継ぎながら、大きく音が変わった新“Soavo”

1 2 3 4 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX

本ページからアフィリエイトプログラムによる収益を得ることがあります