7年ぶりに登場した“Soavo”シリーズ
【レビュー】ヤマハ「ハイレゾ時代」のマルチchスピーカー新“Soavo”に大橋伸太郎が迫る
■ヤマハから7年ぶりに登場した新“Soavo”シリーズに大橋伸太郎が迫る
この記事をお読みの方は「AVのヤマハ」と聞いて何を真っ先に浮かべるだろうか。半分以上の方がAVサラウンドアンプ、次にスーパーウーファー、CDプレーヤー、ステレオアンプといったところだろう。しかし、ヤマハのオーディオはスピーカーシステムに始まったのである。
それは1960年代末のモニタースピーカー「NS-20」に始まった。1970年台始め、時あたかも日本にオーディオブームが到来し、他のオーディオ専業メーカー全てがすでに世界有数の楽器メーカーであったヤマハの参入に戦々恐々とした。事実それは杞憂でなかった。「NS-500」番台でホーム用に進出、ヤマハのNS(ナチュラルサウンド)スピーカーにはふくよかに息づく<音楽>があったのである。
その後、白木仕上げ・ソフトドームの「NS-690 /670」で声価を確立、そしてモニタースピーカー「NS-1000M」が登場。世界で認められた日本のスピーカーシステムは1000Mが最初といえる。さらにコンパクトモニターという形式を初めて日本にもたらす「NS-10M」と傑作を続々と送り出すが、1980年代半ばからヤマハのオーディオ事業に変化が生まれる。DSP技術の完成を活かすことの出来るプロセッサーや、CINE-DSP(現在のシネマDSP)サラウンドアンプ等、AV機器が看板になっていき、スピーカーシステムの比重が減っていくのだ。
自社のオーディオのルーツであるスピーカーシステムにヤマハが久方ぶりに取り組んだのが、2006年の“Soavo-1”である。三方留めエンクロージャーの仕上げが楽器的に美しいばかりでなく、リジッドかつ強固な設計で共振を排した清々しい音質で内外の高い評価を得た。
しかし、それから7年が経ちオーディオの環境は大きく変わった。そう、ハイレゾの台頭である。
そして今回、7年ぶりに新“Soavo”シリーズが登場した。折りしも今年2013年はヤマハの創業125周年。同社はこの一年を通じて優れた製品を続々と送り出してきたが、その大トリが新“Soavo”である。ヤマハの新しいスタートの節目は、やはりスピーカーシステムだったのである。
この記事をお読みの方は「AVのヤマハ」と聞いて何を真っ先に浮かべるだろうか。半分以上の方がAVサラウンドアンプ、次にスーパーウーファー、CDプレーヤー、ステレオアンプといったところだろう。しかし、ヤマハのオーディオはスピーカーシステムに始まったのである。
それは1960年代末のモニタースピーカー「NS-20」に始まった。1970年台始め、時あたかも日本にオーディオブームが到来し、他のオーディオ専業メーカー全てがすでに世界有数の楽器メーカーであったヤマハの参入に戦々恐々とした。事実それは杞憂でなかった。「NS-500」番台でホーム用に進出、ヤマハのNS(ナチュラルサウンド)スピーカーにはふくよかに息づく<音楽>があったのである。
その後、白木仕上げ・ソフトドームの「NS-690 /670」で声価を確立、そしてモニタースピーカー「NS-1000M」が登場。世界で認められた日本のスピーカーシステムは1000Mが最初といえる。さらにコンパクトモニターという形式を初めて日本にもたらす「NS-10M」と傑作を続々と送り出すが、1980年代半ばからヤマハのオーディオ事業に変化が生まれる。DSP技術の完成を活かすことの出来るプロセッサーや、CINE-DSP(現在のシネマDSP)サラウンドアンプ等、AV機器が看板になっていき、スピーカーシステムの比重が減っていくのだ。
自社のオーディオのルーツであるスピーカーシステムにヤマハが久方ぶりに取り組んだのが、2006年の“Soavo-1”である。三方留めエンクロージャーの仕上げが楽器的に美しいばかりでなく、リジッドかつ強固な設計で共振を排した清々しい音質で内外の高い評価を得た。
しかし、それから7年が経ちオーディオの環境は大きく変わった。そう、ハイレゾの台頭である。
そして今回、7年ぶりに新“Soavo”シリーズが登場した。折りしも今年2013年はヤマハの創業125周年。同社はこの一年を通じて優れた製品を続々と送り出してきたが、その大トリが新“Soavo”である。ヤマハの新しいスタートの節目は、やはりスピーカーシステムだったのである。