従来モデルからどう進化したのか?
「iPhone 6」レビュー − 使い勝手やAV関連機能をiPhone 5/5sと比較
■カメラのクオリティと静止画の新機能を紹介
ディスプレイと並んでもうひとつの大きな売りは、これも毎回そうではあるが、カメラ周りの強化だ。
センサーのピクセル数は800万画素と5のときから変わっていないが、5sの時点でセンサーの大きさやレンズの明るさなどの基本性能がぐっと向上。今回はそこにさらに上乗せで強化されている。
まずオートフォーカス速度。5sの時点で「5の2倍速い」とされていたのがさらに高速化されている。これは「Focus Pixels」技術によって実現されている要素だ。
「Focus Pixels」とは大雑把には、カメラセンサーにフォーカス測定用の素子も一体化して埋め込む技術。細かな説明は省くがこれを使うことによって、
●従来のオートフォーカス
ある地点からフォーカスを徐々に動かして調整していき、行き過ぎてフォーカスが甘くなったらその地点から今度は逆に動かして先ほど通過したベストなフォーカス位置に戻る
●Focus Pixelsによるオートフォーカス
ある地点からフォーカスを徐々に動かして調整していき、ベストなフォーカス位置を見つけたらその瞬間にそこがベストであることを検知してそこで止まる
というように、無駄な動作をなくすことができる。これによってフォーカス速度が向上しているのだ。
実際、iPhone 6のオートフォーカスは僕の感覚では「瞬時」だ。筆者はこれまでiPhone 5を使っており、「5の2倍速い」iPhone 5sをスキップしているのでその進化を大きく体感できる。といっても「じゃあ5の3倍速いのか?」と言われるとそこまでではない気もするが、しかし実感としてとにかく、フォーカスの待ち時間は皆無で快適度は極めて高い。
なお5には特に搭載されていなかった手ブレ補正機能も、iPhone 5sとiPhone 6には連続撮影した画像を元にしての処理での電子式補正、そしてiPhone 6 Plusには加えて、より高い効果を期待できる光学式補正も搭載されている。