HOME > レビュー > 【第172回】We are X ! Love Titan ! チタンイヤホン/ヘッドホンをX JAPAN「ART OF LIFE」30分一発レビュー!

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第172回】We are X ! Love Titan ! チタンイヤホン/ヘッドホンをX JAPAN「ART OF LIFE」30分一発レビュー!

公開日 2016/12/09 10:00 高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

なお、それぞれの製品自体については、すでに掲載されているFitEar TITANの発売ニュースATH-A2000Zのレビュー記事を参照してほしい。…とはいっても、音質レビュー中の画面が文字ばかりになるのを軽減する意味も含め、製品写真は適時入れる。その写真に添える形で、ポイントはその場その場で紹介していこう。

それでは…早速………「ART OF LIFE」30分一発勝負レビュー開始ッ!!!

チタン製シェル採用のハイブリッドIEM「FitEar TITAN」

こちらはAstell & Kern「AK320」との組み合わせで試聴した。なお、この製品には「ケーブルは基本的には付属しない」という試みもある。手持ちで聴き慣れていて信頼できる品ということで、今回はORB「Clear force FitEar」ケーブルとの組み合わせを採用した。

今回ケーブルにはORB「Clear force FitEar」を使用

FitEar「FitEar TITAN」+ORB「Clear force FitEar」

●00分00秒|全体イントロ
 ギターのアルペジオとピアノはやや硬質。それによってその透明感が際立つ。リバーブの響きの成分も見えやすい。またこのように静かな場面ではフィジカルなS/N、つまり遮音性の高さも光る。

●01分17秒|冒頭部
 ボーカルやストリングスも透明感が高い。ギターとピアノもそうなので、透明感の高い音色同士であるおかげか、音が重なってきても余計な厚みや滲み、濁りは生まれない。

●02分07秒|冒頭部の展開
 独白的だったボーカルが訴えかける叫びのようになる場面で、その叫びの尖った成分も歪み感を強めず綺麗に表現。

●02分58秒|本編イントロ
 カウント的に入るハイハットシンバル一発。その白刃が輝くようなシャープさに驚いた。高密度サウンドの中では埋もれがちなベースのフィルインの存在感も明瞭。ドラムは、スティックに返ってくる皮の反発力も感じさせるような、弾みのある音色。

●03分23秒|イントロ主題-1st
●03分34秒|第一スパート-1st
●03分56秒|第二スパート-1st

 ハイハットシンバルの鈴鳴り成分が印象的。いわゆるフラットな感じではなく、高域のこのあたりに絶妙なアクセントを感じる。ここからのギターはPATAさんが刻みに刻みまくる場面が多いが、パッシブPUのビンテージレスポールの荒々しいエッジを強く出しすぎず、やや整った粒立ちの良い音色に。暴れず正確にリズムを刻んでいくというイメージが前に出てくる。

●04分10秒|第一メイン-1st
 ツーバスのフラム、瞬間的に入れてくる装飾的なフレーズのその音色は、ボディの響きや深みは無理に出さず自然なアタック感がある。フレーズを素直に届けて曲を加速させてくれる。

●04分52秒|ギター主題-1st
 ここは特にギターによって繰り返し変奏されていく主題、テーマメロディの一つ。HIDEさんの音色は、当時はまだアクティブPU使用時期だろうか、人造的というか無機質なところもある音色。その音で弾かれることで、生々しすぎない幻想的な光景が生まれる…というところをしっかり再現してくれている。ここまでの印象では、ギターの音はやや整える傾向。Xにおいては、PATAさんよりもHIDEさんの音と相性が良さそうだ。このブロックではベースのスラップのニュアンス、そこでのフィルインのアタックの素直さにも耳が留まった。

フェイスプレート側から見れば普通のイヤモニに……見えない、この時点ですでに見えない

●05分15秒|第一サビ-1st
 歌声が一旦少し明るさを見せる部分、その表現が見えやすい。

●05分37秒|英詩
 女性による英詩朗読パート。しかしここではスネアの炸裂感の良さの方が特に印象的。ドカンと奔放にではなく、響きを大きく広げず直線的にバシッと炸裂させてくれる。

次ページHIDEさんのギターソロへ。クリアな音質でギターの動きも明瞭に聴き取れる

前へ 1 2 3 4 5 6 7 8 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE