公開日 2014/04/25 14:44
ソニーのDSD対応AVアンプ「STR-DN1050」、設計者に聞く開発背景
内部回路の実物なども披露
ソニーは、62,000円(税抜)という価格ながらDSDにも対応するAVアンプ「STR-DN1050」などを発表。新モデルに投入した技術やこだわりについて、同社でAVアンプの設計に携わる渡辺忠敏氏に話を訊いた。
「STR-DN1050」は、実用最大出力165W/chの7.1ch AVアンプ(関連ニュース)。192kHz/24bitのWAV/FLAC/AIFF、そしてDSD 2.8MHz再生に対応する点が大きな特長。なお、前モデル「STR-DN1040」では192kHz/24bit音源はUSB端子のみが対応していたが、本機ではネットワーク経由でNASなどに保存してある音源の再生にも対応する。
渡辺氏は、「今までは海外で設計したものを日本でチェックしてフィードバックを送るというやり方だったが、今回は私が直接海外に出向いて設計に携わった」とコメント。従来よりもさらにこだわった設計を行っていると語る。
そしてリニア広帯域パワーアンプの採用など、音質面への配慮に言及。個々のパワートランジスタに、よりインピーダンスの低い電源供給ラインを新たに採用するなどで、従来よりもリニア広帯域パワーアンプをさらに改善していると説明した。
なお、基板の素材にガラスエポキシを採用している点は従来通り。しかし「基板サイズなども従来機STR-DN1040と同じだが、回路のパターンニングをブラッシュアップするなどしている」と、改善を図っていると説明。「様々な信号の経路がゴチャゴチャと入り組まないように配慮したパターンニングにした」という。
そして渡辺氏は、HDMIのデジタルオーディオ用マスタークロックに、真空で密閉された水晶振動子を採用している点にも言及。「通常は窒素を封入するところを真空密閉にすることで、より振動子が振動しやすくなる。これにより発振効率を上げて位相ノイズを低減させた」と説明する。
また、内部の水晶の電極には、機械的な振動があっても高い接触性を保ち電導性に影響を及ぼす酸化物を形成しない金蒸着を使用。これにより、より深い低音再生と豊かなサウンドを実現したと述べ、「こうしたことで、HDMIからの音がよりクリアになった」という。
さらに、すべてのマイコン、デジタルビデオおよびデジタルオーディオ用のすべてのデジタルデバイスに、それぞれ独立したアナログ定電圧レギュレーターを採用。電源およびグランドラインをそれぞれのデバイスの近傍に配置することで、アナログ信号ラインやアンプ回路への高周波名のノイズの影響を抑えている。
この独立した定電圧レギュレーターは、電源のインピーダンスを著しく低下させると同時に、デジタルビデオ・オーディオ、クロックなどデジタル信号ラインにおけるジッター低減にもつながっている。こうした効果は、デジタルビデオ・オーディオ信号のS/N改善に最も顕著に表れているとのことで、低域の再生能力も大きく向上しているという。
音質面ではそのほか、製品発表ニュースでも紹介したとおり、ESシリーズにも搭載されているジッターエリミネーション回路をミドルクラスにも採用したり、オーディオグレードの抵抗器を採用するなどのこだわりも投入。「シャーシはSTR-DN1040からほぼ継承したものだが、このおかげもあり、様々な新機能や新設計を投入しながらもSTR-DN1040から価格を下げられている」と述べた。
一方、「SongPal」アプリをインストールしたスマートフォン/タブレットから本機を操作できたり、「2 Zone(セカンドゾーン)」機能を進化させるなどしていることにも言及。「リモコンをアンプ操作に集約した新デザインのものにしたため、セカンドゾーンなどの操作はSongPalで行うことになる」と補足した。
なおセカンドゾーンは、本機を5.1chで使用した際に余る2chを、この5.1chとは独立して使用することが可能な機能。例えばメインルームで映画を5.1chで楽しむのと同時に、別の部屋で音楽をステレオ再生するなどといったことができる。今回から新たにネットワークで接続したNASや、Bluetooth対応機器、USBメモリーなどからの音源もセカンドゾーン再生できるようになった。このように、前述したSongPalでの操作対応も含め、使い勝手など音質以外の面も強化していることも改めて紹介した。
「STR-DN1050」は、実用最大出力165W/chの7.1ch AVアンプ(関連ニュース)。192kHz/24bitのWAV/FLAC/AIFF、そしてDSD 2.8MHz再生に対応する点が大きな特長。なお、前モデル「STR-DN1040」では192kHz/24bit音源はUSB端子のみが対応していたが、本機ではネットワーク経由でNASなどに保存してある音源の再生にも対応する。
渡辺氏は、「今までは海外で設計したものを日本でチェックしてフィードバックを送るというやり方だったが、今回は私が直接海外に出向いて設計に携わった」とコメント。従来よりもさらにこだわった設計を行っていると語る。
そしてリニア広帯域パワーアンプの採用など、音質面への配慮に言及。個々のパワートランジスタに、よりインピーダンスの低い電源供給ラインを新たに採用するなどで、従来よりもリニア広帯域パワーアンプをさらに改善していると説明した。
なお、基板の素材にガラスエポキシを採用している点は従来通り。しかし「基板サイズなども従来機STR-DN1040と同じだが、回路のパターンニングをブラッシュアップするなどしている」と、改善を図っていると説明。「様々な信号の経路がゴチャゴチャと入り組まないように配慮したパターンニングにした」という。
そして渡辺氏は、HDMIのデジタルオーディオ用マスタークロックに、真空で密閉された水晶振動子を採用している点にも言及。「通常は窒素を封入するところを真空密閉にすることで、より振動子が振動しやすくなる。これにより発振効率を上げて位相ノイズを低減させた」と説明する。
また、内部の水晶の電極には、機械的な振動があっても高い接触性を保ち電導性に影響を及ぼす酸化物を形成しない金蒸着を使用。これにより、より深い低音再生と豊かなサウンドを実現したと述べ、「こうしたことで、HDMIからの音がよりクリアになった」という。
さらに、すべてのマイコン、デジタルビデオおよびデジタルオーディオ用のすべてのデジタルデバイスに、それぞれ独立したアナログ定電圧レギュレーターを採用。電源およびグランドラインをそれぞれのデバイスの近傍に配置することで、アナログ信号ラインやアンプ回路への高周波名のノイズの影響を抑えている。
この独立した定電圧レギュレーターは、電源のインピーダンスを著しく低下させると同時に、デジタルビデオ・オーディオ、クロックなどデジタル信号ラインにおけるジッター低減にもつながっている。こうした効果は、デジタルビデオ・オーディオ信号のS/N改善に最も顕著に表れているとのことで、低域の再生能力も大きく向上しているという。
音質面ではそのほか、製品発表ニュースでも紹介したとおり、ESシリーズにも搭載されているジッターエリミネーション回路をミドルクラスにも採用したり、オーディオグレードの抵抗器を採用するなどのこだわりも投入。「シャーシはSTR-DN1040からほぼ継承したものだが、このおかげもあり、様々な新機能や新設計を投入しながらもSTR-DN1040から価格を下げられている」と述べた。
一方、「SongPal」アプリをインストールしたスマートフォン/タブレットから本機を操作できたり、「2 Zone(セカンドゾーン)」機能を進化させるなどしていることにも言及。「リモコンをアンプ操作に集約した新デザインのものにしたため、セカンドゾーンなどの操作はSongPalで行うことになる」と補足した。
なおセカンドゾーンは、本機を5.1chで使用した際に余る2chを、この5.1chとは独立して使用することが可能な機能。例えばメインルームで映画を5.1chで楽しむのと同時に、別の部屋で音楽をステレオ再生するなどといったことができる。今回から新たにネットワークで接続したNASや、Bluetooth対応機器、USBメモリーなどからの音源もセカンドゾーン再生できるようになった。このように、前述したSongPalでの操作対応も含め、使い勝手など音質以外の面も強化していることも改めて紹介した。
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