公開日 2015/04/22 19:59
【インタビュー】新生VOD「dTV」は “観たいに出会える” で勝負する
4月22日に大規模リニューアル
先日大々的に発表された通り(関連ニュース)、4月22日から映像配信サービス「dビデオ powered by BeeTV」は「dTV」へとサービス名を変更し、リニューアルを行った。
エイベックスは2009年、NTTドコモと共に合弁会社エイベックス通信放送を設立し、2009年から携帯電話向けの映像コンテンツ配信サービス「BeeTV」の提供を開始した(関連ニュース)。マルチデバイスによる定額制映像配信の先駆けでもあった「BeeTV」は、2013年に「dビデオ powered by BeeTV」となり、そして今回の「dTV」へのリニューアルへと至った。
460万人以上の会員を抱えるdビデオ(2015年3月時点)。一方で、全世界5,700万人の会員を持つ“VOD界の黒船”Netflixが10月に国内参入することや、先日会員数100万人突破を発表したhuluなど、競合する映像配信サービスも何かと話題が多い。こうした状況において、日本最大規模のユーザーを抱える映像配信サービスであるdTVは、どのような戦略を抱えているのだろうか。映像配信の現在、そしてdTVの狙いをエイベックス通信放送(株)取締役の村本理恵子氏に伺った。
全世界で5,700万人もの会員を擁するNetflixが、今秋日本でサービスを開始するとアナウンスしている(関連ニュース)。対する「dTV」は、2009年の「BeeTV」立ち上げから、2011年の「dビデオ powered by BeeTV」への発展、そして今回の「dTV」への名称変更およびサービス強化に至るまで、国内における映像配信のパイオニアとして着実にシェアを拡大してきた。村本氏はNetflixの日本上陸をどのように捉えているのだろうか。
村本氏:日本国内で映像配信が広く認知され、ビジネスとして成立しているかというと、まだまだなのではないかと思います。現時点でdTVとUULA(エイベックスがソフトバンクの端末向けに提供しているVODサービス)を合わせてもユーザー数は700万人程度ですから、市場規模としてはそこまで大きくありません。このところ、特に海外のサービスの国内参入が注目されていますが、Netflixにしても一般の方々の間での知名度は非常に低いのが現状でしょう。
しかし、多くの事業者が参入してきており、これから盛り上がっていくという気運が高まっています。海外サービスの参入については、むしろ市場に良い意味での緊張感をもたらしてくれると考えています。
dTVは、スマートフォンでの視聴に加え「SmartTV dstick」を使ったテレビ視聴、さらにはPC視聴に対応するなど、着々とマルチデバイス展開を進めてきた。最新の利用実績では約3割のユーザーが複数のデバイスで視聴しているとのことで、スマートフォン以外からの視聴も少しずつ浸透してきている。4月22日のリニューアル時には、dTVを自宅のテレビで視聴できる専用アダプター「dTVターミナル」が同時発売。テレビでの視聴をより強力に推進する。
村本氏:今回「dTV」と打ち出したのは、dビデオがスマホ寄りのイメージになっているのを払拭したいという考えもありました。
今回発売したdTVターミナルはもちろん、ChromecastやNexus Playerなどを使ってもdTVを楽しむことは可能です。「dTVターミナル」を用意したのは「dTVはテレビでも観られる」ということをアピールしたかったのも理由のひとつにあります。
そもそもサービスを始めた当初からマルチデバイス対応の構想はあったのですが、機器やネット回線環境などの制限からまずはスマホから…ということになったんですね。なので「ようやくできた」という感があります。
エイベックスは2009年、NTTドコモと共に合弁会社エイベックス通信放送を設立し、2009年から携帯電話向けの映像コンテンツ配信サービス「BeeTV」の提供を開始した(関連ニュース)。マルチデバイスによる定額制映像配信の先駆けでもあった「BeeTV」は、2013年に「dビデオ powered by BeeTV」となり、そして今回の「dTV」へのリニューアルへと至った。
460万人以上の会員を抱えるdビデオ(2015年3月時点)。一方で、全世界5,700万人の会員を持つ“VOD界の黒船”Netflixが10月に国内参入することや、先日会員数100万人突破を発表したhuluなど、競合する映像配信サービスも何かと話題が多い。こうした状況において、日本最大規模のユーザーを抱える映像配信サービスであるdTVは、どのような戦略を抱えているのだろうか。映像配信の現在、そしてdTVの狙いをエイベックス通信放送(株)取締役の村本理恵子氏に伺った。
全世界で5,700万人もの会員を擁するNetflixが、今秋日本でサービスを開始するとアナウンスしている(関連ニュース)。対する「dTV」は、2009年の「BeeTV」立ち上げから、2011年の「dビデオ powered by BeeTV」への発展、そして今回の「dTV」への名称変更およびサービス強化に至るまで、国内における映像配信のパイオニアとして着実にシェアを拡大してきた。村本氏はNetflixの日本上陸をどのように捉えているのだろうか。
村本氏:日本国内で映像配信が広く認知され、ビジネスとして成立しているかというと、まだまだなのではないかと思います。現時点でdTVとUULA(エイベックスがソフトバンクの端末向けに提供しているVODサービス)を合わせてもユーザー数は700万人程度ですから、市場規模としてはそこまで大きくありません。このところ、特に海外のサービスの国内参入が注目されていますが、Netflixにしても一般の方々の間での知名度は非常に低いのが現状でしょう。
しかし、多くの事業者が参入してきており、これから盛り上がっていくという気運が高まっています。海外サービスの参入については、むしろ市場に良い意味での緊張感をもたらしてくれると考えています。
dTVは、スマートフォンでの視聴に加え「SmartTV dstick」を使ったテレビ視聴、さらにはPC視聴に対応するなど、着々とマルチデバイス展開を進めてきた。最新の利用実績では約3割のユーザーが複数のデバイスで視聴しているとのことで、スマートフォン以外からの視聴も少しずつ浸透してきている。4月22日のリニューアル時には、dTVを自宅のテレビで視聴できる専用アダプター「dTVターミナル」が同時発売。テレビでの視聴をより強力に推進する。
村本氏:今回「dTV」と打ち出したのは、dビデオがスマホ寄りのイメージになっているのを払拭したいという考えもありました。
今回発売したdTVターミナルはもちろん、ChromecastやNexus Playerなどを使ってもdTVを楽しむことは可能です。「dTVターミナル」を用意したのは「dTVはテレビでも観られる」ということをアピールしたかったのも理由のひとつにあります。
そもそもサービスを始めた当初からマルチデバイス対応の構想はあったのですが、機器やネット回線環境などの制限からまずはスマホから…ということになったんですね。なので「ようやくできた」という感があります。
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