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公開日 2005/02/24 18:17

DVDマルチ対応にさらなる高画質化・高速化−パナソニック新DIGA5モデルを見た

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別項でお伝えしたように、松下電器産業(株)はDIGA春の新モデル5機種を発表した。

今回発売の新モデル

■HDD+DVDレコーダー「DMR-E0000H60」/2005年5月1日発売/OPEN(予想実売価格100,000円前後)
■HDD+DVDレコーダー「DMR-EH50」/2005年4月1日発売/OPEN(予想実売価格80,000円前後)
■HDD+DVD+VHSレコーダー「DMR-EH70V」/2005年5月1日発売/OPEN(予想実売価格105,000円前後)
■DVD+VHSレコーダー「DMR-ES30V」/2005年5月1日発売/OPEN(予想実売価格65,000円前後)
■DVDレコーダー「DMR-ES10」/2005年5月1日発売/OPEN(予想実売価格45,000円前後)

上記の新製品に、既発売のHD+DVDレコーダー「DMR-E500H」「DMR-E330H」「DMR-E220H」とBD+DVDレコーダー「DMR-E700BD」を加えたラインナップで、パナソニックのDIGAシリーズは春商戦を迎える。なお現行の製品で生産中止となるのは、DMR-E55/E75V/E150V/E250V/E87H。

これまでのラインナップとの関係を整理すると、既存のE87HがEH50/EH60に分かれ、E150VとE250VがEH70Vに統合される。新たに投入されたラインのES30VはDVDドライブとVHSデッキの2in1、ES10はDVDドライブだけのシングルレコーダーとなる。

内蔵HDDは、EH60が300GB、EH50が200GB、EH70Vが200GB。「他社ではまだ160GBと250GBが主流。業界に先駆けて大容量化をすすめていく」(松下電器)。

同社では、ユーザーからの改善要望点として「DVDマルチ再生対応」「立ち上がり動作の高速化」「長時間モードの画質向上」「アナログBSチューナーの搭載」の4点が多かったと説明。今回の新モデルではこれらをすべてクリアした。

DVDマルチ対応の部分では、録画対応ディスクがDVD-RAM/DVD-R(ビデオモード)/DVD+R/DVD-RW(ビデオモード)の4種類。再生はいわゆる“スーパーマルチ”で、上記 4種類に加え、DVD-RW(VRモード) /DVD+VRにも対応する。このDVDマルチ対応は、今回の新製品すべてが対象になる。

高速起動については、電源オフからリモコンの「番組表」ボタンを雄だけで、わずか1秒でEPGを表示することができる(EH50/EH60/EH70V)。あらかじめEPG画面をメモリーに蓄えておき、電源ONと同時にそれを出画するという仕組み。EPGは30分に1回更新するので、常に最新のデータが表示できる。ただし消費電力は8W程度上がるため、メニューからON/OFFの切り替えができるという。

DVDはトレイが閉まってから約10秒で再生が始まる

クイック録画スタートのデモ。右下の時計を見ると、実際に約1秒で録画が開始されていることがわかる

録画開始時間についても短縮されている。HDDとDVD-RAM使用時に限られるが、電源を入れてから1秒で、「録画」ボタンを押すだけで録画がスタートする。これには、初期化の短縮、録画データのバッファリング、ドライブ起動時間の短縮、という3つの技術が使われている。なお、DVD-Rへの録画開始時間は従来通り。


LPモードで録画したコンテンツの表示デモ
「長時間モードの画質向上」の部分では、特にLPモード録画時の画質が改善している。これまでLPモードでは、水平解像度を半分に落とす「1/2D1」で記録を行っていたが、新製品では解像度を落とさず、水平解像度500本のままの「フルD1」で記録できる。日立製のレコーダーでもフルD1でLPモード記録できるものがあるが、それ以外では今回の新製品が初めてとなる。

これには、新たに搭載された映像エンジン「ディーガエンジンII」が寄与している。これまでのディーガエンジンでは、画像の特徴分析を行い、それに応じてエンコード条件を決定していたが、今回の「ディーガエンジンII」では、「バーチャルマルチエンコード方式」という新技術を採用。これは、様々な条件をあてはめた無数の仮想エンコーダーで演算を行い、画質判定を行った後、一番よいエンコード条件で圧縮を行うというもの。画質判定の方法など詳細は明らかにされず、「これは当社のブラックボックス」という。ともあれ、この技術により、従来不可能だった「フルD1でのLPモード記録」が可能になった。

実際にフルD1で記録した LPモード映像のデモも行われたが、『トロイ』でのアクションシーンなどでも大きなノイズはほとんど見られず、フルD1ならではの高い解像度が確認できた。その場に居合わせた評論家からも「十分実用に耐える」などと賞賛の声が上がった。

なお、この「バーチャルマルチエンコード方式」は、「厳密な検証はしていないが、SPモードやXPモードでも高画質化が期待できる」という。またディーガエンジンIIでは、従来10ビットだったADコンバーターが12ビットになっている点でも高画質化が図られている。

「アナログBSチューナーの搭載」は、韓流ドラマへ対応する意味合いが強いという。実際に年末商戦では、「冬ソナが録画できますよ」というセールストークになびき、他社のアナログBSチューナー搭載モデルを購入したユーザーが多かったという。今回のモデルではEH60とEH70VにアナログBSチューナーが装備されている。

GUIも一新し、階層表示されるようになった

EPGは3/5/7ch表示が可能になった

操作性も進化した。EPGの表示モードは、これまでの3チャンネル表示に加え、新たに5チャンネル表示と7チャンネル表示が可能になった。切り替えにはリモコンの「黄」ボタンを使用する。7チャンネル表示では、地上波のほぼすべてが一度に閲覧でき、番組を探しやすくなる。

また、録画予約では「語句登録機能」が新たに加わった。番組内容の紹介文から、よく使う語句をコピーし、登録を行うことができる。登録したキーワードで番組を検索し、好みの番組を予約するという流れだ。また、Gコード予約も併載。これまでEPG機能搭載モデルではGコード予約機能が省略されていたが、依然Gコードを使用するユーザーが多いことに配慮したという。さらに野球延長にも対応している。

DMR-EH50の背面端子部

リモコン。親指が当たっているのがマルチジョグ

使い勝手の部分では、リモコンに装備したマルチジョグも見逃せない。iPodのスクロールホイールのようにくるくる回すことができ、再生ナビ(プログラムナビから新たに名称変更)のスクロール、サーチ/スロー再生などの操作が行える。また、このマルチジョグは十字キーも兼務しており、一つのボタンで様々な操作が行える。

GUIも一新し、よく使う機能とあまり使わない機能に分類。これを1層目と2層目に分け、より直感的に操作ができるようになった。さらに、GUI全体の表示スピードも向上しているという。

【問い合わせ先】
パナソニック お客様ご相談センター
TEL/0120-878-365

(Phile-web編集部)

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製品スペックを見る
  • ブランドPANASONIC
  • 型番新DIGAシリーズ
  • 発売日2005年4月1日より順次
  • 価格上記参照
【SPEC】
<DMR-EH60>
●受信チャンネル:VHF/UHF/CATV/アナログBS ●内蔵HDD:300GB ●録画ディスク:DVD-RAM/DVD-R/DVD-RW/DVD+R ●再生可能ディスク:DVD-RAM、DVD-RW、+RW、DVD-R、+R、DVD-Video、DVD-Audio、VCD、CD-DA(音楽CD)、CD-R/RW(MP3、CD-DA、VCD、JPEGフォーマット記録のディスク)●入出力端子:2chアナログ音声入力3/出力2、光デジタル出力1、ビデオ入力3/出力2、Sビデオ入力3/出力2、D2映像出力端子1 ●カードスロット:SDメモリーカード ●消費電力:27W ●外形寸法:430W×63H×350.5Dmm

<DMR-EH50>
●受信チャンネル:VHF/UHF/CATV ●内蔵HDD:200GB ●録画ディスク:DVD-RAM/DVD-R/DVD-RW/DVD+R ●再生可能ディスク:DVD-RAM、DVD-RW、+RW、DVD-R、+R、DVD-Video、DVD-Audio、VCD、CD-DA(音楽CD)、CD-R/RW(MP3、CD-DA、VCD、JPEGフォーマット記録のディスク)●入出力端子:2chアナログ音声入力3/出力2、光デジタル出力1、ビデオ入力3/出力2、Sビデオ入力3/出力2、D2映像出力端子1 ●カードスロット:SDメモリーカード ●消費電力:26W ●外形寸法:430W×63H×350.5Dmm

<DMR-EH70V>

●受信チャンネル:VHF/UHF/CATV/アナログBS ●内蔵HDD:200GB ●録画ディスク:DVD-RAM/DVD-R/DVD-RW/DVD+R ●再生可能ディスク:DVD-RAM、DVD-RW、+RW、DVD-R、+R、DVD-Video、DVD-Audio、VCD、CD-DA(音楽CD)、CD-R/RW(MP3、CD-DA、VCD、JPEGフォーマット記録のディスク)●入出力端子:2chアナログ音声入力3/出力2、光デジタル出力1、ビデオ入力3/出力2、Sビデオ入力3/出力2、D2映像出力端子1 ●カードスロット:SDメモリーカード ●消費電力:42W ●外形寸法:430W×89H×380Dmm

<DMR-ES30V>
●受信チャンネル:VHF/UHF/CATV ●内蔵HDD:- ●録画ディスク:DVD-RAM/DVD-R/DVD-RW/DVD+R ●再生可能ディスク:DVD-RAM、DVD-RW、+RW、DVD-R、+R、DVD-Video、DVD-Audio、VCD、CD-DA(音楽CD)、CD-R/RW(MP3、CD-DA、VCD、JPEGフォーマット記録のディスク)●入出力端子:2chアナログ音声入力2/出力2、光デジタル出力1、ビデオ入力2/出力2、Sビデオ入力2/出力2、D2映像出力端子1 ●カードスロット:- ●消費電力:約30W ●外形寸法:430W×89H×352Dmm

<DMR-ES10>
●受信チャンネル:VHF/UHF/CATV ●内蔵HDD:- ●録画ディスク:DVD-RAM/DVD-R/DVD-RW/DVD+R ●再生可能ディスク:DVD-RAM、DVD-RW、+RW、DVD-R、+R、DVD-Video、DVD-Audio、VCD、CD-DA(音楽CD)、CD-R/RW(MP3、CD-DA、VCD、JPEGフォーマット記録のディスク)●入出力端子:2chアナログ音声入力3/出力1、光デジタル出力1、ビデオ入力3/出力1、Sビデオ入力3/出力1、D2映像出力端子1 ●カードスロット:- ●消費電力:約19W ●外形寸法:430W×63H×337Dmm
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