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公開日 2007/07/20 16:51
日立、世界初のBDビデオカメラを発売へ − 撮影から記録まで1920×1080を実現
(株)日立製作所は、8cmのBlu-ray Disc/DVDディスクを記録媒体に採用したフルHDビデオカメラを実現する基幹部品を開発した。同社製ビデオカメラに採用するものと思われる。
同社は昨年8月にDVD+HDDハイブリッドビデオカメラ「DZ-HS303」を発売し、その後5ヶ月連続で機器別シェアのトップを記録。ただし同モデルやその後継機はいずれもSD解像度で、HD対応モデルは発売していなかった。
開発したのは4つの基幹部品で、世界初の小型低消費電力8cmBD/DVDドライブ、MPEG4 AVC/H.264とMPEG2に両対応した映像音声コーデックLSI、画質改善機能を高めたフルHD対応の映像処理LSI、そして米AltaSens,Inc.と共同開発した、総画素数約530万画素のCMOSセンサー。これらの部品により、撮像素子から映像処理、コーデック、ディスクへの記録までが一貫して行える。あとはレンズや電源、筐体などを組み合わせれば、ビデオカメラを完成させることができる。
しかも、これらの部品は、撮像から記録・再生・保存まで、すべての工程で1,920×1,080のフルHDに対応している。他社の製品では、撮像時に画素ずらしを行うものや、撮像は1,920×1,080で行うが、記録時に1,440×1,080に解像度を落とすものなどがあるが、日立が今回開発した部品では、一貫して1,920×1,080画素で処理が行える。
●8cmBD/DVDドライブ
8cmBD/DVDドライブは、BD-RE/-RおよびDVD-RAM/-RW/-Rの5種類の8cmディスクに対応。BD用とDVD用の2つの光学系部品と、BD用の小型収差補正機能を持つ薄型ピックアップを採用し、従来のDVDカメラとほぼ同じ容積のメカシャーシを実現している。あわせて、高速記録とメモリーバッファー機能を組み合わせて間欠記録を行うことにより、低消費電力化も実現している。回転制御技術には、高速回転と静音性を両立したP-CAV(Partial-Constant Angular Velocity)技術を新たに開発し、採用した。
●映像音声コーデックLSI
映像音声コーデックLSIは、同一コアでMPEG4 AVC/H.264(HD用)、MPEG2(SD用)、JPEG(静止画用)の3方式に対応。またMPEG4 AVC/H.264からMPEG2へのダウンコンバートも行える。
また新たに、業界初の適応型動き予測(MBAFF(Macro Block Adaptive Frame/Field)制御技術を採用。 画面内の動きに応じて、マクロブロック(16×16画素)単位でフレームまたはフィールドの予測処理を切り替え、動きが多いシーンでも高精細な画像を実現しました。
映像を常に監視し、前後フレームとの相関からの予測(フレーム間予測)と、同一フレーム内映像での予測(フレーム内予測)とを、独自アルゴリズムで映像の動きに応じて判断し、最適な情報に切替えて符号化する機能も搭載。さらに、視覚特性に基づき、画質劣化が認識されやすい部分にビットレートを最適配分する機能も備えた。
●映像処理LSI
映像処理LSIには、Advanced CCM(Correlative Coefficient Multiplying Method)という新回路を搭載。従来のDVDカムの信号処理アルゴリズムをフルハイビジョン用に進化させたもので、輝度変化の大きい部分で被写体と異なる色が生じる現象を抑制する。
また、被写体の輪郭部分(高周波信号)と信号レベルの平坦な部分(低周波信号)を判別し、適応的にノイズ低減を行うことで、S/Nの改善も図っている。
●総画素約530万CMOS撮像素子
撮像素子は総画素約530万で、世界最高画素を実現。日立の協力のもと、アメリカのベンチャー企業AltaSens,Inc.が開発したもの。画素サイズは2.09μmで、サイズは1/2.8型と小型化を実現している。
読み出しはプログレッシブで、原色カラーフィルターを採用。動画撮影時には、1,920×1,080画素分のみを選択して読み出すことで、高速動作を実現。1,920×1,080/60pの撮影が可能となっている。なお、静止画撮影時は画素をフル活用して高画質記録が行える。
(Phile-web編集部)
同社は昨年8月にDVD+HDDハイブリッドビデオカメラ「DZ-HS303」を発売し、その後5ヶ月連続で機器別シェアのトップを記録。ただし同モデルやその後継機はいずれもSD解像度で、HD対応モデルは発売していなかった。
開発したのは4つの基幹部品で、世界初の小型低消費電力8cmBD/DVDドライブ、MPEG4 AVC/H.264とMPEG2に両対応した映像音声コーデックLSI、画質改善機能を高めたフルHD対応の映像処理LSI、そして米AltaSens,Inc.と共同開発した、総画素数約530万画素のCMOSセンサー。これらの部品により、撮像素子から映像処理、コーデック、ディスクへの記録までが一貫して行える。あとはレンズや電源、筐体などを組み合わせれば、ビデオカメラを完成させることができる。
しかも、これらの部品は、撮像から記録・再生・保存まで、すべての工程で1,920×1,080のフルHDに対応している。他社の製品では、撮像時に画素ずらしを行うものや、撮像は1,920×1,080で行うが、記録時に1,440×1,080に解像度を落とすものなどがあるが、日立が今回開発した部品では、一貫して1,920×1,080画素で処理が行える。
●8cmBD/DVDドライブ
8cmBD/DVDドライブは、BD-RE/-RおよびDVD-RAM/-RW/-Rの5種類の8cmディスクに対応。BD用とDVD用の2つの光学系部品と、BD用の小型収差補正機能を持つ薄型ピックアップを採用し、従来のDVDカメラとほぼ同じ容積のメカシャーシを実現している。あわせて、高速記録とメモリーバッファー機能を組み合わせて間欠記録を行うことにより、低消費電力化も実現している。回転制御技術には、高速回転と静音性を両立したP-CAV(Partial-Constant Angular Velocity)技術を新たに開発し、採用した。
●映像音声コーデックLSI
映像音声コーデックLSIは、同一コアでMPEG4 AVC/H.264(HD用)、MPEG2(SD用)、JPEG(静止画用)の3方式に対応。またMPEG4 AVC/H.264からMPEG2へのダウンコンバートも行える。
また新たに、業界初の適応型動き予測(MBAFF(Macro Block Adaptive Frame/Field)制御技術を採用。 画面内の動きに応じて、マクロブロック(16×16画素)単位でフレームまたはフィールドの予測処理を切り替え、動きが多いシーンでも高精細な画像を実現しました。
映像を常に監視し、前後フレームとの相関からの予測(フレーム間予測)と、同一フレーム内映像での予測(フレーム内予測)とを、独自アルゴリズムで映像の動きに応じて判断し、最適な情報に切替えて符号化する機能も搭載。さらに、視覚特性に基づき、画質劣化が認識されやすい部分にビットレートを最適配分する機能も備えた。
●映像処理LSI
映像処理LSIには、Advanced CCM(Correlative Coefficient Multiplying Method)という新回路を搭載。従来のDVDカムの信号処理アルゴリズムをフルハイビジョン用に進化させたもので、輝度変化の大きい部分で被写体と異なる色が生じる現象を抑制する。
また、被写体の輪郭部分(高周波信号)と信号レベルの平坦な部分(低周波信号)を判別し、適応的にノイズ低減を行うことで、S/Nの改善も図っている。
●総画素約530万CMOS撮像素子
撮像素子は総画素約530万で、世界最高画素を実現。日立の協力のもと、アメリカのベンチャー企業AltaSens,Inc.が開発したもの。画素サイズは2.09μmで、サイズは1/2.8型と小型化を実現している。
読み出しはプログレッシブで、原色カラーフィルターを採用。動画撮影時には、1,920×1,080画素分のみを選択して読み出すことで、高速動作を実現。1,920×1,080/60pの撮影が可能となっている。なお、静止画撮影時は画素をフル活用して高画質記録が行える。
(Phile-web編集部)