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公開日 2008/01/07 06:37
<CES2008:東芝>「HD DVDはベストな規格」 − 狭ベゼルのREGZA新モデルも発表
現地時間の1月7日より、米ラスベガスでInternational CESが開幕する。これに先立ち、1月6日午前より、大手メーカー各社のプレスカンファレンスが開催されている。本項では東芝の発表の模様をお伝えする。
1月4日にワーナーがBlu-rayへの独占供給を発表して以来、各メディアがHD DVDの劣勢を伝えており、同社がどのような発表を行うか注目が集まったが、基本的にはこれまでと同様、HD DVDの優位性を強調する姿勢を崩さなかった。
東芝アメリカ社のプレジデント&CEOであるAkio Ozaka氏は、2007年はREGZAとHD DVDの2分野がいずれも好調だったと振り返った。REGZAは消費者から受け入れられ、またHD DVDは第4四半期に好調なセールスを記録したという。ワーナーの発表については、「失望した」としながらも、HD DVDが最も消費者利益にかなう規格であると強調した。
また、デジタルAVのマーケティングVPであるJody Sally氏は、「HD DVDが死んだ、という論調は心外」とし、HD DVDがDVDフォーラムに承認された唯一の規格であること、またすべてのプレーヤーにイーサネット端子を搭載し、インタラクティビティーに優れていることなどを改めて主張。さらに、NPDによる昨年12月22日までの、次世代DVDのメーカー別シェアを示し、東芝が49.3%を占め、ソニーの29.4%、サムスンの13.7%を大きく引き離していることなどを紹介した。
ただし、これまでの同社のカンファレンスに比べ、HD DVDに関する発表や主張は少なめで、発言の内容もトーンダウンした印象だった。また、新たなプレーヤーなど対応機器の発表も行われなかった。
薄型テレビ“REGZA”については、TVグループのマーケティングVPのScott Ramirez氏が説明。「今日伝えたいことは、東芝が品質面、バリューの面でベストチョイスであることだ」とし、数多くの新モデルを発表した。
Ramirez氏はまず、北米市場の概況を説明。それによると、37インチ以上の薄型テレビでは、LCDが大きく伸張しているのに対し、PDPのシェアはほぼ横ばいなのだという。また、昨年4月から11月の出荷台数では、薄型テレビ全体が50%の成長を記録したのに対し、東芝は258%の成長を示し、第2四半期には9%弱のシェアを記録するなど、売り上げが非常に好調であると述べた。
REGZAの北米市場の春モデルは、実に20機種に及ぶ。2月から5月にかけ、順次発売される見込みだ。
720pモデルはAV500シリーズとCV510シリーズをラインナップし、サイズは19インチから42インチまでをカバー。1080pモデルは、スタンダードシリーズのRV530シリーズが32/37/42/46/52インチをラインナップし、その上位にあたるXV540シリーズは120Hz駆動に対応。ワイドカラーガンマCCFLバックライトを備え、サイズは42/46/52インチを用意する。
さらに、最上位機となるXF550シリーズは、“Cinema Series REGZA”と銘打たれ、非常に狭いベゼルと、クリアフレームを採用したことが特徴。ベゼルは0.9インチで、同社では世界最狭の液晶テレビ用ベゼル、と説明している。120Hz駆動に対応した1080pパネルを採用し、14ビットの映像処理回路や、コントラスト改善技術「DynaLight」なども搭載。XV540シリーズと同じCCFLバックライトを装備し、NTSC比108%の色再現性能を持つ。サイズは40/46/52インチを用意し、価格は40インチの「40XF550」が約2,000ドル、46インチの「46XF550」が約2,500ドル、52インチの「52XF550」が約3,200ドル。デザインは新たに「Suface Tension Design」というコンセプトが採用された。
また、ブースで参考展示されると思われる、薄型テレビ用の新技術についても紹介された。注目はCell B.E.を使った、SDからHDへのアップスケーリング技術「Super SD2HD」。昨年のCEATECで公開された、超解像技術を用いた機能で、アップスケーリングしたときの画質を大幅に向上させるという。
CESの同社ブースでは、LEDバックライトを用いた液晶テレビの展示も行われる。1,152個のLEDを、96ゾーンに分けて搭載したもの。さらに、ワイヤレスHDMIについても展示が行われるという。
(Phile-web編集部・風間)
1月4日にワーナーがBlu-rayへの独占供給を発表して以来、各メディアがHD DVDの劣勢を伝えており、同社がどのような発表を行うか注目が集まったが、基本的にはこれまでと同様、HD DVDの優位性を強調する姿勢を崩さなかった。
東芝アメリカ社のプレジデント&CEOであるAkio Ozaka氏は、2007年はREGZAとHD DVDの2分野がいずれも好調だったと振り返った。REGZAは消費者から受け入れられ、またHD DVDは第4四半期に好調なセールスを記録したという。ワーナーの発表については、「失望した」としながらも、HD DVDが最も消費者利益にかなう規格であると強調した。
また、デジタルAVのマーケティングVPであるJody Sally氏は、「HD DVDが死んだ、という論調は心外」とし、HD DVDがDVDフォーラムに承認された唯一の規格であること、またすべてのプレーヤーにイーサネット端子を搭載し、インタラクティビティーに優れていることなどを改めて主張。さらに、NPDによる昨年12月22日までの、次世代DVDのメーカー別シェアを示し、東芝が49.3%を占め、ソニーの29.4%、サムスンの13.7%を大きく引き離していることなどを紹介した。
ただし、これまでの同社のカンファレンスに比べ、HD DVDに関する発表や主張は少なめで、発言の内容もトーンダウンした印象だった。また、新たなプレーヤーなど対応機器の発表も行われなかった。
薄型テレビ“REGZA”については、TVグループのマーケティングVPのScott Ramirez氏が説明。「今日伝えたいことは、東芝が品質面、バリューの面でベストチョイスであることだ」とし、数多くの新モデルを発表した。
Ramirez氏はまず、北米市場の概況を説明。それによると、37インチ以上の薄型テレビでは、LCDが大きく伸張しているのに対し、PDPのシェアはほぼ横ばいなのだという。また、昨年4月から11月の出荷台数では、薄型テレビ全体が50%の成長を記録したのに対し、東芝は258%の成長を示し、第2四半期には9%弱のシェアを記録するなど、売り上げが非常に好調であると述べた。
REGZAの北米市場の春モデルは、実に20機種に及ぶ。2月から5月にかけ、順次発売される見込みだ。
720pモデルはAV500シリーズとCV510シリーズをラインナップし、サイズは19インチから42インチまでをカバー。1080pモデルは、スタンダードシリーズのRV530シリーズが32/37/42/46/52インチをラインナップし、その上位にあたるXV540シリーズは120Hz駆動に対応。ワイドカラーガンマCCFLバックライトを備え、サイズは42/46/52インチを用意する。
さらに、最上位機となるXF550シリーズは、“Cinema Series REGZA”と銘打たれ、非常に狭いベゼルと、クリアフレームを採用したことが特徴。ベゼルは0.9インチで、同社では世界最狭の液晶テレビ用ベゼル、と説明している。120Hz駆動に対応した1080pパネルを採用し、14ビットの映像処理回路や、コントラスト改善技術「DynaLight」なども搭載。XV540シリーズと同じCCFLバックライトを装備し、NTSC比108%の色再現性能を持つ。サイズは40/46/52インチを用意し、価格は40インチの「40XF550」が約2,000ドル、46インチの「46XF550」が約2,500ドル、52インチの「52XF550」が約3,200ドル。デザインは新たに「Suface Tension Design」というコンセプトが採用された。
また、ブースで参考展示されると思われる、薄型テレビ用の新技術についても紹介された。注目はCell B.E.を使った、SDからHDへのアップスケーリング技術「Super SD2HD」。昨年のCEATECで公開された、超解像技術を用いた機能で、アップスケーリングしたときの画質を大幅に向上させるという。
CESの同社ブースでは、LEDバックライトを用いた液晶テレビの展示も行われる。1,152個のLEDを、96ゾーンに分けて搭載したもの。さらに、ワイヤレスHDMIについても展示が行われるという。
(Phile-web編集部・風間)