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公開日 2009/10/06 22:34
“憧れられる”モノ作りを − パナソニック大坪社長キーノートスピーチ
「安売り製品とは一線を画す」
CEATEC JAPAN 2009の初日となった本日、パナソニック(株)代表取締役社長の大坪文雄氏が「新しい時代の『くらし価値創造』を目指して」と題したキーノートスピーチを行った。
大坪氏はまず、現在の我々を取り巻く環境の変化を「新興国の台頭」「環境・資源問題の深刻化」「世界的な高齢化」「デジタルネットワークの進化」の4点に整理し、それぞれについてくわしく説明した。
新興国の台頭については、BRICsの存在感が増しており、購買力も高まるため、2015年には家電売上げの27%を占めると予測。これらの市場に向けた戦略が必要と訴えた。
また環境・資源問題については、CO2の排出量を抑える必要があること、資源の枯渇化が進み、食料や水についても不足や偏在が起きていることなどを指摘。同氏は、これらの問題を解決し、持続可能な成長を遂げるため、脱・石油社会が急務であると述べ、「21世紀はまさに『グリーン革命』の時代。18世紀の産業革命、20世紀の情報革命にも匹敵する」とその重要性を改めて強調した。
世界的な高齢化についても、「高齢化は日本だけの問題ではない。世界中の高齢者が、健康・医療や孤独など、様々な不安を抱えている」と説明しながら、「一方でアクティブ志向の高齢者が増え、ITの知識を持った高齢者もその数を増している」と、高齢者のライフスタイルが変化しつつあることもあわせて指摘した。
またデジタルネットワークの進化については「この場にいる方々は十分ご承知のことと思うが」と前置きしつつ、様々なウェブサービスやメディアをマッピングした図を示しながら、「個人が主役になり、発信する時代が到来した」とその変化を端的にまとめた。
大坪氏はさらに、消費者のニーズも変化しつつあると指摘し、「エコ発想」「地域/自分最適」「スマート消費」がキーワードになると説明。その上でパナソニックの使命として掲げたのは、創業者である松下幸之助氏の綱領。「要約すると『モノ作りで社会の発展・豊かなくらしに貢献する』ということになるが、この考え方は現在から未来においても変わらず重要だ。新時代の価値観にあった商品、サービス、モノ作りを行う必要がある」と述べた。
具体的には「全事業活動の基軸にエコを据える」と明言。商品やサービスのエコ対応を進めるだけでなく、製造時などの環境負荷を極小化することも重要視していくという。
また地域ごとの消費者ニーズに対応するために「お客様、現地起点の商品作りを徹底する」とも述べ、「先進・洗練・信頼をキーワードに、それぞれの地域で憧れを呼ぶ製品を作り、新たな価値観をリードする。いわゆる“安物”とは一線を画す」と、同社のブランドイメージを維持し、さらに高めるための方策を説明した。
さらに大坪氏は「家やビル、丸ごとのソリューション」についても説明。「これらを提案できるのは当社の強み。単品で機能提案をするだけでなく、パナソニック商品を揃えれば揃えるだけユーザーメリットが高まるような、トータルの価値提案を行う」と述べた。
またエコなくらしを実現するために「CO2±0のくらしを提案する」とし、キーワードとして、燃料電池や太陽光パネルでエネルギーを作る「創エネ」、省エネ家電の充実に加えてAC/DC両対応の配線システムでAC/DC間の変換ロスを抑える「省エネ」、また家庭内で作った電力をリチウムイオン蓄電池などで蓄える「蓄電」の3つを挙げた。
「つながるくらし」については、2006年から提案している「VIERA Link」を一つの成功例としてアピール。これについてはさらに拡充させていくという。また、フルHD 3Dや4K2Kなど、映像の臨場感を高める試みについても積極的に行っていく考えだ。さらに、壁面全体をディスプレイにし、ジェスチャーUIで様々な操作が行える「ライフウォール」も再度アピールを行い、「ジェスチャーUIなどはさらなる洗練が必要だが、十分動作するレベルに達している」とし、引き続き製品化に向け開発を続けていく考えを示した。
最後に紹介したソリューションは「安心・安全なくらし」。新たな家庭用監視カメラシステムを開発し、死角なしで侵入者を監視できることを説明したほか、街頭に設置する監視カメラについても技術革新を遂げたとし、「世界最高レベルの人物検知・行動分析能力を備え、異常な動きを自動で検知・追跡する」と、その能力の高さを訴求した。
健康をサポートするシステムでも新たな取り組みを行っている。一つは「ボディエリアネットワーク技術」と呼ばれるもので、超小型のセンサーを体に貼りつけ、体温や血圧、運動量などさまざまなデータを自動的に検知。取得したデータは自動的にネットワーク経由で健康管理センターに送られるというものだ。もう一つは「ライフアシストロボット」で、「主役はあくまで人であり、ロボットはそれをサポートするもの」と大坪氏は同社のロボットに関する考え方を説明。ベッドから車いすに、車いすからベッドに自動変形する「ロボティックベッド」などの新技術を披露した。
最後に大坪氏は、「これらの施策や技術を通して、当社のコーポレートステートメントである“ideas for life”、くらしに役立つアイデアを続々と提案していく」とし、スピーチを締めくくった。
大坪氏はまず、現在の我々を取り巻く環境の変化を「新興国の台頭」「環境・資源問題の深刻化」「世界的な高齢化」「デジタルネットワークの進化」の4点に整理し、それぞれについてくわしく説明した。
新興国の台頭については、BRICsの存在感が増しており、購買力も高まるため、2015年には家電売上げの27%を占めると予測。これらの市場に向けた戦略が必要と訴えた。
また環境・資源問題については、CO2の排出量を抑える必要があること、資源の枯渇化が進み、食料や水についても不足や偏在が起きていることなどを指摘。同氏は、これらの問題を解決し、持続可能な成長を遂げるため、脱・石油社会が急務であると述べ、「21世紀はまさに『グリーン革命』の時代。18世紀の産業革命、20世紀の情報革命にも匹敵する」とその重要性を改めて強調した。
世界的な高齢化についても、「高齢化は日本だけの問題ではない。世界中の高齢者が、健康・医療や孤独など、様々な不安を抱えている」と説明しながら、「一方でアクティブ志向の高齢者が増え、ITの知識を持った高齢者もその数を増している」と、高齢者のライフスタイルが変化しつつあることもあわせて指摘した。
またデジタルネットワークの進化については「この場にいる方々は十分ご承知のことと思うが」と前置きしつつ、様々なウェブサービスやメディアをマッピングした図を示しながら、「個人が主役になり、発信する時代が到来した」とその変化を端的にまとめた。
大坪氏はさらに、消費者のニーズも変化しつつあると指摘し、「エコ発想」「地域/自分最適」「スマート消費」がキーワードになると説明。その上でパナソニックの使命として掲げたのは、創業者である松下幸之助氏の綱領。「要約すると『モノ作りで社会の発展・豊かなくらしに貢献する』ということになるが、この考え方は現在から未来においても変わらず重要だ。新時代の価値観にあった商品、サービス、モノ作りを行う必要がある」と述べた。
具体的には「全事業活動の基軸にエコを据える」と明言。商品やサービスのエコ対応を進めるだけでなく、製造時などの環境負荷を極小化することも重要視していくという。
また地域ごとの消費者ニーズに対応するために「お客様、現地起点の商品作りを徹底する」とも述べ、「先進・洗練・信頼をキーワードに、それぞれの地域で憧れを呼ぶ製品を作り、新たな価値観をリードする。いわゆる“安物”とは一線を画す」と、同社のブランドイメージを維持し、さらに高めるための方策を説明した。
さらに大坪氏は「家やビル、丸ごとのソリューション」についても説明。「これらを提案できるのは当社の強み。単品で機能提案をするだけでなく、パナソニック商品を揃えれば揃えるだけユーザーメリットが高まるような、トータルの価値提案を行う」と述べた。
またエコなくらしを実現するために「CO2±0のくらしを提案する」とし、キーワードとして、燃料電池や太陽光パネルでエネルギーを作る「創エネ」、省エネ家電の充実に加えてAC/DC両対応の配線システムでAC/DC間の変換ロスを抑える「省エネ」、また家庭内で作った電力をリチウムイオン蓄電池などで蓄える「蓄電」の3つを挙げた。
「つながるくらし」については、2006年から提案している「VIERA Link」を一つの成功例としてアピール。これについてはさらに拡充させていくという。また、フルHD 3Dや4K2Kなど、映像の臨場感を高める試みについても積極的に行っていく考えだ。さらに、壁面全体をディスプレイにし、ジェスチャーUIで様々な操作が行える「ライフウォール」も再度アピールを行い、「ジェスチャーUIなどはさらなる洗練が必要だが、十分動作するレベルに達している」とし、引き続き製品化に向け開発を続けていく考えを示した。
最後に紹介したソリューションは「安心・安全なくらし」。新たな家庭用監視カメラシステムを開発し、死角なしで侵入者を監視できることを説明したほか、街頭に設置する監視カメラについても技術革新を遂げたとし、「世界最高レベルの人物検知・行動分析能力を備え、異常な動きを自動で検知・追跡する」と、その能力の高さを訴求した。
健康をサポートするシステムでも新たな取り組みを行っている。一つは「ボディエリアネットワーク技術」と呼ばれるもので、超小型のセンサーを体に貼りつけ、体温や血圧、運動量などさまざまなデータを自動的に検知。取得したデータは自動的にネットワーク経由で健康管理センターに送られるというものだ。もう一つは「ライフアシストロボット」で、「主役はあくまで人であり、ロボットはそれをサポートするもの」と大坪氏は同社のロボットに関する考え方を説明。ベッドから車いすに、車いすからベッドに自動変形する「ロボティックベッド」などの新技術を披露した。
最後に大坪氏は、「これらの施策や技術を通して、当社のコーポレートステートメントである“ideas for life”、くらしに役立つアイデアを続々と提案していく」とし、スピーチを締めくくった。