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公開日 2012/01/12 11:23

<CES>サムスンの55V型有機EL/スマートTVの実力をチェック

白物家電もスマート化
折原一也
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2012 International CESの会場で、最も活気に溢れ、来場者で溢れ帰っていたのが韓国サムスンのブースだ。かつては日本メーカーがCESの話題の中心だったが、今や最も人が集中するブースは韓国勢だ。

あらゆる製品で「スマート」をキーワードとしたデモを行っていたサムスンブース

そびえ立つ壁のように囲まれたサムスンブース。入り口にあたる部分に55V型有機ELテレビを多数展示していた

ブースの広大さもさることながら、プレスカンファレンスで発表された55V型の有機ELディスプレイをはじめ、スマートTV、スマートフォン、タブレット、イメージング製品、白物家電まで総合家電メーカーとして展示内容は多岐に渡り、あちこちに目新しい発見があった。

■55V型有機ELに4K2Kテレビと高画質テレビも積極展開

テレビ関連で最も注目を集めていた55V型有機ELディスプレイは、入口に大々的に展示されていた。既報(http://www.phileweb.com/news/d-av/201201/10/30073.html)の通り同社の“Super OLED”技術を搭載。RGBのサブピクセルで発光する有機EL素子を採用したもので、高コントラスト、広色域、高速応答性が三拍子揃ったモデルとなる。

一目見て分かるほどハイコントラストで広色域な映像。ベゼルの狭さも特徴的だ

あくまでも会場ブースのデモ機の印象だが、コントラストの高さは一目瞭然で、全黒からダイナミックに立ち上がり、精細感、色階調にも気になるような違和感はない。「究極のテレビ」(Ultimate TV)というキャッチフレーズどおりの完成度が期待できそうだ。

ブースに入ってテレビの高画質技術を展示するスペースには、70V型の4K2Kテレビも展示されていた。こちらも4K2Kという大まかなパネル解像度以外の説明はなかったものの、解像度だけでなくコントラストの高さも感じられた。デモしていた映像ソースは4Kだが、超解像処理を行ったような先鋭感のあるものではなく、ナチュラル志向の画質だった。発売時期については説明員が「4Kソースがないので発売は未定」とコメント。4K対応の高精度なアップコンバート技術と共にデビューさせることを考えているのかもしれない。

70V型の4K2Kパネルを展示。技術デモという位置づけで、発売については現時点では未定とのこと

4K画質についてはソースの精細感が甘めだったものの、4Kらしい情報量を出せていた。黒も沈んでおり色再現性も良好

現行のテレビについては、最大サイズの70V型テレビを始めとした各機種の展示と、搭載された高画質技術のデモが行われている。バックライトブリンキングの領域を極小化する技術、ネット映像を高画質化する技術、黒側の階調を改善する技術などが中心で、超解像技術についてはアピールしていないようだ。

フラッグシップのLE8000の75V型モデル。サムスンの北米向けモデルの特徴として、主要全機種で狭ベゼルのスタイリッシュなデザインを採用している

バックライトの表示する領域をコントロールする「Micro Dimming」技術。1段階目からブロックを細かく解析していき、3段階の解析結果をもとに発光領域を制御する


インターネットコンテンツの高画質表示。荒い映像(下)がそれなりにスムーズ(上)になる

動作のイメージ図。複数枚超解像というわけではなく、ノイズリダクションとエンハンスを最適化して高画質化する仕組み


黒側の階調を改善するデモ。プラズマテレビを使って行われていた

ディープブラックフィルターの採用によって反射光を押さえ、結果として階調が滑らかになるという仕組みだ

3D関連はデモ機も少なく、ほとんどスペースを割いていないものの、YouTubeコンテンツの3D視聴、映像配信による画像、BD映像の視聴デモを行っていた。ここで注目したいのはサムスンの新しい3Dメガネで、20gを切る重さと、独自のツルの構造が快適な掛け心地を実現しており、一見するとアクテブシャッター方式と分からないほどだ。USB充電方式で、1分の充電で2時間視聴、30分充電で40時間の視聴に対応するという。

3DコンテンツはYouTube、配信、BDの3種類のみ。3Dデモにはあまり力が入っていない

正式には未確認だが、15g程度と推測されるアクティブシャッター方式の3Dグラス。ツルの部分はアミューズメントパークにあるような柔らかくフィットする作りで、軽く非常に掛け心地が良い

次ページ「スマートTVのサムスン」を思わせる圧巻の展示

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