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公開日 2014/08/27 13:00
パイオニア、Dolby Atmos対応の最高級AVアンプ「SC-LX88」など2機種
共同開発パーツや専用電源トランスなど搭載
パイオニアは、音質に注力し、新サラウンド技術「Dolby Atmos」にも対応する2014年フラグシップAVアンプ「SC-LX88」と「SC-LX78」を9月下旬に発売する。
SC-LX88 ¥335,000(税抜)
SC-LX78 ¥250,000(税抜)
「先日発表された「SC-LX58」を“ナイト”とすると、「SC-LX78」は“クイーン”、「SC-LX88」は“キング”」と喩える同社。進化したダイレクトエナジー HDアンプや高音質パーツの採用、Dolby Atmosへの対応(※アップデートで予定)など2014年上位モデルのフィーチャーを引き継ぎつつ、フラグシップモデルらしく音質への注力をさらに深めたのが特徴だ。
2機種の大きな違いは「USB-DAC機能の有無」と「出力」。なおDolby Atmosには今後のアップデートにて対応する予定。詳細な時期や方法などは後日改めて発表されるとのことだ。
以下、「SC-LX88」「SC-LX78」の詳細を見ていこう。
■独自の「ダイレクトエナジー HDアンプ」には高音質パーツを多数搭載
9ch同時ハイパワー出力が可能なClass D“ダイレクトエナジー HDアンプ”を搭載。SC-LX88は810W/9ch、LX78は770W/9chの出力を実現する。
独自パワー素子「Direct Power FET」を使った「ダイレクトエナジー HDアンプ」は採用から5年目を迎え、技術が熟してきた時期。フラグシップモデルにふさわしく、Direct Power FETのドライバーICと、アナログ小信号を処理するオペアンプをセパレート構成に。これにより、それぞれに特化した専用デバイスを選べるため、更なる音質向上を実現可能になった。また物理的に離して配置できるようになったことで、互いの信号処理への干渉を排除し、信号処理精度向上を実現したとのことだ。
また、ルビコン社と共同開発の「PML MUコンデンサー」を随所に投入することで、音質に一層磨きをかけたという。「PML MUコンデンサー」はメッキに磁気歪みのない非磁性体を使っており、抑圧感を抑え透明感と開放感ある音質を実現するのが特徴。SC-LX58から採用をはじめたが、LX88/LX78ではさらに多くのコンデンサーを使っているとのことだ。また、グランドやパターンレイアウトも見直しを行った。
「各チャンネルのクオリティがイコールであってこそ理想的なマルチチャンネル再生が可能」という思想のもと、全chにESS社のSABRE 32bit Ultra DAC(ES9016S)を2基採用し、専用DAC基板に搭載。配線距離を最短にしたほか、専用電源供給も行っている。さらにノイズを受けにくくするとともに安定したグランド構造とすることで、D/A変換の精度向上を図ったという。
高音質パーツとして、新日本無線社と共同開発した新型オペアンプ「NJM4585」を採用。こちらは素子の配置や金ワイヤー採用など細部にもこだわることで、DAC性能を最大限に引き出し、情報量が多くエネルギッシュなサウンド実現に貢献するとのことだ。
■「時間軸」の補正もできる「MCACC Pro」を搭載
進化した音調補正でリアリティ溢れる音場を実現
自動音場補正機能「MCACC」は、SC-LX58と同じく最上位の「MCACC Pro」を採用。こちらは「周波数」と「音圧レベル」に加え、「時間軸」の要素を加えた音場補正を行える点が特徴となっている。
スピーカー内で発生する低音と高音の時間的なズレや、チャンネル間で異なる位相特性をAVアンプ側で測定・補正し、全帯域の位相を揃える「フルバンドフェイズコントロール」で明確な音像定位と優れた音場の広がりを実現。さらに、ソースに由来する低域のズレを全自動リアルタイム補正する「オートフェイズコントロールプラス」機能により、チャンネル間の自然な音のつながりを実現するという。
SC-LX88のみ、本機のディスプレイでスコア表示を見ながら、ミリ単位の精度でスピーカー位置を調整できる「プレシジョン・ディスタンス」機能も備えた。
以上のような音場補正技術により、オーディオ信号にハイト(高さ)成分とメタデータ(位置・時間情報)を付加したドルビーラボラトリーズの最新サラウンド技術である「Dolby Atmos」の三次元的サラウンド空間もリアリティ豊かに描き出すことが可能とのことだ。
また低域の再現力も強化。2つのサブウーファーを接続できるデュアルサブウーファー出力端子を搭載したほか、MCACCにサブウーファーを調整できる機能を搭載。2つのサブウーファーを独立に調整することも可能で、よりクリアで質の高い低音再生を実現するという。
■AIR Studiosとの共同チューニングを実施
音質面では、英国の名門録音スタジオ「AIR Studios」との共同チューニングを施しているのも大きな特徴だ。特徴。今回のSC-LX88/78のチューニングでも、音のディテールについて様々なオーダーが出され、その全てのハードルをクリアするには大変な労力を要したというが、“音”にこだわるプロ同士の真剣勝負が行われたという。
■DSDネイティブ再生やハイレゾマルチ音源にも対応
LX88はUSB-DAC機能も搭載
DSDネイティブ再生(5.6MHzまで)やハイレゾ音源再生、ネットワーク再生などのトレンドにも対応。FLAC/WAVのマルチチャンネル(96kHz/24bit 5.1ch)再生も可能となっている。16ビットや24ビットの音声を32ビットに拡張処理する「Hi-bit 32 Audio Processing」機能、デジタルフィルター機能、アップサンプリング機能を有機的に掛け合わせることで、2chソースを最大192kHz/32bitまでアップスケーリングできる「オーディオスケーラー」機能も用意している。
また、前述のとおりSC-LX88のみUSB-DAC機能を搭載。192kHz/32bitまでのハイレゾ音源に対応する。
■セパレートアンプに迫る音質を実現する筐体構造
LX88は専用チューン電源トランスを搭載
筐体は、剛性を高め、メインシャーシとパワーアンプ専用シャーシを絶縁体で電気的に分離させた「インシュレーテッドデュアルシャーシ」。セパレートアンプに迫る性能・音質を実現するという。
さらにSC-LX88のみ、専用チューニングを施し漏洩磁束の影響を少なくした電源トランスを搭載。筐体内で映像/音声信号に悪影響を及ぼす磁束ノイズの低減を実現したという。また、デジタル/アナログ回路の電源を独立させた「アドバンスド インディペンデント パワーサプライ」設計との相乗効果により、クリアな信号伝送を可能にしたとのことだ。
HDMI端子は両機とも8入力3出力を搭載。HDMI2.0にも対応し、4K/60p/4:4:4の伝送が可能。同社は「フルスペックの4K規格映像をサポートしており、接続機器のパフォーマンスを最大に引き出せる」とアピールしている。また4Kパススルー/アップスケーリング機能も備えている。なお、HDCP2.2には非対応となる。
操作面では、今年春リリースされたアプリ「iControlAV5」での操作に対応。付属リモコンはボタンレイアウトなどを見直し操作性を向上させた新デザイン。機器接続をサポートする「AVナビゲーター」機能も搭載している。
【問い合わせ先】
パイオニア
カスタマーサポートセンター
TEL/0120-944-222
SC-LX88 ¥335,000(税抜)
SC-LX78 ¥250,000(税抜)
「先日発表された「SC-LX58」を“ナイト”とすると、「SC-LX78」は“クイーン”、「SC-LX88」は“キング”」と喩える同社。進化したダイレクトエナジー HDアンプや高音質パーツの採用、Dolby Atmosへの対応(※アップデートで予定)など2014年上位モデルのフィーチャーを引き継ぎつつ、フラグシップモデルらしく音質への注力をさらに深めたのが特徴だ。
2機種の大きな違いは「USB-DAC機能の有無」と「出力」。なおDolby Atmosには今後のアップデートにて対応する予定。詳細な時期や方法などは後日改めて発表されるとのことだ。
以下、「SC-LX88」「SC-LX78」の詳細を見ていこう。
■独自の「ダイレクトエナジー HDアンプ」には高音質パーツを多数搭載
9ch同時ハイパワー出力が可能なClass D“ダイレクトエナジー HDアンプ”を搭載。SC-LX88は810W/9ch、LX78は770W/9chの出力を実現する。
独自パワー素子「Direct Power FET」を使った「ダイレクトエナジー HDアンプ」は採用から5年目を迎え、技術が熟してきた時期。フラグシップモデルにふさわしく、Direct Power FETのドライバーICと、アナログ小信号を処理するオペアンプをセパレート構成に。これにより、それぞれに特化した専用デバイスを選べるため、更なる音質向上を実現可能になった。また物理的に離して配置できるようになったことで、互いの信号処理への干渉を排除し、信号処理精度向上を実現したとのことだ。
また、ルビコン社と共同開発の「PML MUコンデンサー」を随所に投入することで、音質に一層磨きをかけたという。「PML MUコンデンサー」はメッキに磁気歪みのない非磁性体を使っており、抑圧感を抑え透明感と開放感ある音質を実現するのが特徴。SC-LX58から採用をはじめたが、LX88/LX78ではさらに多くのコンデンサーを使っているとのことだ。また、グランドやパターンレイアウトも見直しを行った。
「各チャンネルのクオリティがイコールであってこそ理想的なマルチチャンネル再生が可能」という思想のもと、全chにESS社のSABRE 32bit Ultra DAC(ES9016S)を2基採用し、専用DAC基板に搭載。配線距離を最短にしたほか、専用電源供給も行っている。さらにノイズを受けにくくするとともに安定したグランド構造とすることで、D/A変換の精度向上を図ったという。
高音質パーツとして、新日本無線社と共同開発した新型オペアンプ「NJM4585」を採用。こちらは素子の配置や金ワイヤー採用など細部にもこだわることで、DAC性能を最大限に引き出し、情報量が多くエネルギッシュなサウンド実現に貢献するとのことだ。
■「時間軸」の補正もできる「MCACC Pro」を搭載
進化した音調補正でリアリティ溢れる音場を実現
自動音場補正機能「MCACC」は、SC-LX58と同じく最上位の「MCACC Pro」を採用。こちらは「周波数」と「音圧レベル」に加え、「時間軸」の要素を加えた音場補正を行える点が特徴となっている。
スピーカー内で発生する低音と高音の時間的なズレや、チャンネル間で異なる位相特性をAVアンプ側で測定・補正し、全帯域の位相を揃える「フルバンドフェイズコントロール」で明確な音像定位と優れた音場の広がりを実現。さらに、ソースに由来する低域のズレを全自動リアルタイム補正する「オートフェイズコントロールプラス」機能により、チャンネル間の自然な音のつながりを実現するという。
SC-LX88のみ、本機のディスプレイでスコア表示を見ながら、ミリ単位の精度でスピーカー位置を調整できる「プレシジョン・ディスタンス」機能も備えた。
以上のような音場補正技術により、オーディオ信号にハイト(高さ)成分とメタデータ(位置・時間情報)を付加したドルビーラボラトリーズの最新サラウンド技術である「Dolby Atmos」の三次元的サラウンド空間もリアリティ豊かに描き出すことが可能とのことだ。
また低域の再現力も強化。2つのサブウーファーを接続できるデュアルサブウーファー出力端子を搭載したほか、MCACCにサブウーファーを調整できる機能を搭載。2つのサブウーファーを独立に調整することも可能で、よりクリアで質の高い低音再生を実現するという。
■AIR Studiosとの共同チューニングを実施
音質面では、英国の名門録音スタジオ「AIR Studios」との共同チューニングを施しているのも大きな特徴だ。特徴。今回のSC-LX88/78のチューニングでも、音のディテールについて様々なオーダーが出され、その全てのハードルをクリアするには大変な労力を要したというが、“音”にこだわるプロ同士の真剣勝負が行われたという。
■DSDネイティブ再生やハイレゾマルチ音源にも対応
LX88はUSB-DAC機能も搭載
DSDネイティブ再生(5.6MHzまで)やハイレゾ音源再生、ネットワーク再生などのトレンドにも対応。FLAC/WAVのマルチチャンネル(96kHz/24bit 5.1ch)再生も可能となっている。16ビットや24ビットの音声を32ビットに拡張処理する「Hi-bit 32 Audio Processing」機能、デジタルフィルター機能、アップサンプリング機能を有機的に掛け合わせることで、2chソースを最大192kHz/32bitまでアップスケーリングできる「オーディオスケーラー」機能も用意している。
また、前述のとおりSC-LX88のみUSB-DAC機能を搭載。192kHz/32bitまでのハイレゾ音源に対応する。
■セパレートアンプに迫る音質を実現する筐体構造
LX88は専用チューン電源トランスを搭載
筐体は、剛性を高め、メインシャーシとパワーアンプ専用シャーシを絶縁体で電気的に分離させた「インシュレーテッドデュアルシャーシ」。セパレートアンプに迫る性能・音質を実現するという。
さらにSC-LX88のみ、専用チューニングを施し漏洩磁束の影響を少なくした電源トランスを搭載。筐体内で映像/音声信号に悪影響を及ぼす磁束ノイズの低減を実現したという。また、デジタル/アナログ回路の電源を独立させた「アドバンスド インディペンデント パワーサプライ」設計との相乗効果により、クリアな信号伝送を可能にしたとのことだ。
HDMI端子は両機とも8入力3出力を搭載。HDMI2.0にも対応し、4K/60p/4:4:4の伝送が可能。同社は「フルスペックの4K規格映像をサポートしており、接続機器のパフォーマンスを最大に引き出せる」とアピールしている。また4Kパススルー/アップスケーリング機能も備えている。なお、HDCP2.2には非対応となる。
操作面では、今年春リリースされたアプリ「iControlAV5」での操作に対応。付属リモコンはボタンレイアウトなどを見直し操作性を向上させた新デザイン。機器接続をサポートする「AVナビゲーター」機能も搭載している。
【問い合わせ先】
パイオニア
カスタマーサポートセンター
TEL/0120-944-222
関連リンク
- ジャンルAVアンプ
- ブランドPIONEER
- 型番SC-LX88
- 発売日2014年9月下旬
- 価格¥335,000(税抜)
【SPEC】●パワーアンプch数:9 ●定格出力(1kHz,2ch駆動時、THD 10%):フロント/サラウンド/サラウンドバック/TFw/フロントハイト/フロントワイド/TMd/TBw…250W+250W(4Ω)/190W+190 W(6Ω)、センター…250W(4Ω)/190W(6Ω) ●実用最大出力:フロント/サラウンド/サラウンドバック/TFw/フロントハイト/フロントワイド/TMd/TBw…360W/ch、センター…360W ●入出力端子:オーディオ入力(PHONO含む)×2、AV入出力×2/1、マルチチャンネル 7.1ch、プリアウト 9.2ch、コンポーネント入出力×2/1、デジタル音声入力…光×2/同軸×2、光デジタル音声出力×1、HDMI入出力×8/3、USB×2、LAN×1、他 ●消費電力:370W(待機時0.1W) ●外形寸法:435W×185H×441Dmm ●質量:18kg
- ジャンルAVアンプ
- ブランドPIONEER
- 型番SC-LX78
- 発売日2014年9月下旬
- 価格¥250,000(税抜)
【SPEC】●パワーアンプch数:9 ●定格出力(1kHz,2ch駆動時、THD 10%):フロント/サラウンド/サラウンドバック/TFw/フロントハイト/フロントワイド/TMd/TBw…230W+230W(4Ω)/180W+180W(6Ω)、センター…250W(4Ω)/180W(6Ω) ●実用最大出力:フロント/サラウンド/サラウンドバック/TFw/フロントハイト/フロントワイド/TMd/TBw…340W/ch、センター…340W ●入出力端子:オーディオ入力(PHONO含む)×2、AV入出力×2/1、プリアウト 9.2ch、コンポーネント入出力×2/1、デジタル音声入力…光×2/同軸×2、光デジタル音声出力×1、HDMI入出力×8/3、USB×1、LAN×1、他 ●消費電力:370W(待機時0.1W) ●外形寸法:435W×185H×441Dmm ●質量:17.6kg