• ブランド
    特設サイト
公開日 2014/12/05 15:22

NAGRAのODM元が作った約28万円のポータブルプレーヤー、Lotoo「PAWGold」

DSD 5.6MHzネイティブ再生対応
ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
(有)トップウイングは、中国Lotooブランドの高級ハイレゾポータブルプレーヤー「PAWGold」(パウゴールド)を12月19日に発売する。価格は285,000円(税込)。予約開始は12月8日から開始する。

Lotoo「PAWGold」

航空産業用アルミニウム合金を採用

本日行われた発表会では、ブログ「Music2Go」などでも活躍しているオーディオライター、佐々木喜洋氏が製品の紹介を行った。

ヘッドホン出力とライン出力を備える

オーディオライターの佐々木喜洋氏

Lotooは、中国のInfomedia社のポータブルオーディオブランド。Infomediaは中国国内のデジタル放送機器の約75%のシェアを持つメーカーで、加えて、高級レコーダーなどで有名なNAGRA製品の設計・製造を行うODM(Original Design Manufacturing)も行っている。ODMとしてInfomediaが開発した製品には、ヨーロッパのジャーナリスト向けに最もよく使われているというレコーダー「NAGRA SD」、NAGRA 60周年記念モデル「NAGRA VI」なども含まれる。

Infomedia社は中国国内のデジタル放送機器の約75%のシェアを持つ

Lotooブランドでプロフェッショナルレコーディング機器を展開


NAGRA製品のODMも担当

NAGRA 60周年記念モデル「NAGRA VI」の設計も行った

2.8MHz DSD、5.6MHz DSDのネイティブ再生に対応。佐々木氏は、「私の知る限り、DSD 5.6MHzをネイティブ再生できるのはCALIX MとAK240くらい。コストが非常にかかるためだが、PAWGoldはしっかり対応できている」とその意義を強調した。

対応ファイル形式はDFF/DSF/DSD ISO/FLAC/APE/WAV/AAC/ALAC/MP3/WMA/M4A/WavePack。

DACチップにはTIのバーブラウン PCM1792を搭載。ジッターは5psで、クロック精度は5ppmという非常に高い数値を実現している。

DACチップにはTIのバーブラウン PCM1792を搭載

また、オーディオ用ノイズオペアンプはTIのOPA1642。そのほか、ヘッドホンアンプには同じくTIの高出力アンプICLME49600を採用した。出力インピーダンスは0.1Ω以下となる。

品質に定評のあるオペアンプやヘッドホンアンプを搭載

OSは「RTOS」(Real Time Operating System)。組み込み機器で使われる軽量のOSで、高速起動、安定性が高いというメリットを備える。また負荷が高くないのでオーディオ機器に向いているといった利点がある。実際に起動を試してみたら、1秒程度で立ち上がった。

OSは高速で安定性が高い「RTOS」(Real Time Operating System)

DSPにはアナログ・デバイセズの“Blackfin”「514 DSP」を使っている。このDSPを組み込むことにも、組み込み用OSを採用しているメリットが働いているという。

DSPにはアナログ・デバイセズの“Blackfin”「514 DSP」を採用

DSPにより、ATE(Acoustic Timbre Embellisher)という音質カスタマイズ機能が利用できる。「Brighter」「Sweet」「Dental」などのプリセット項目以外に、AKGのK701向けに調整した「Style 701」、beyerdynamicのDD990PRO向けの設定値「Style 990」なども用意されている。さらにクロスフェードのディフューズ機能なども利用できる。

ATE(Acoustic Timbre Embellisher)

ATE(Acoustic Timbre Embellisher)で選択できるプリセット項目

PMEQ(Parametric EQ)も搭載。「Classic」「Pop」「Rock」「Techno」「Dance」など、音楽ジャンルごとに適したイコライジングが手軽に行える。

楽曲のリスト表示画面

PMEQ(Parametric EQ)の選択画面

筐体は航空産業用アルミニウム合金を採用。外形寸法は60W×104H×25.4Dmmとなる。

ディスプレイは1.8インチのカラー有機ELで、解像度は160×128。このディスプレイには硬度が非常に高い9gのサファイアガラスが採用されている。

楽曲再生時の画面

ボリュームダイヤルを動かした際には写真のような表示になる

なお、このディスプレイにはバッテリーの残量管理を、再生可能時間で表示することが可能。佐々木氏は「これがとても便利で、なぜ今まで無かったのか不思議なほど。他社も採用して欲しい」と訴えた。

バッテリー持続時間を、楽曲の残り再生時間で表示することが可能だ

レベルメーター表示画面

円形の操作ダイヤルは24Kで、刻み込まれた模様には、「PAWGold」の設計のシンボルである「ゼウスの子、アポロ」「輝きと力強さの象徴」というイメージが盛り込まれているという。そのほか、プロ品質、高音質、使いやすさもイメージに込められている。

円形の操作ダイヤルは24K。設計のシンボルである「ゼウスの子、アポロ」などの意味が込められている

出力は2系統で、3.5mmのヘッドホン端子は、500mW@32Ω/chの出力に対応。ゲインスイッチを備え、多彩なヘッドホンやイヤホンに対応できる。また同じく3.5mmのライン出力(2V RMS)も別端子として備える。なお、日本独自の施策として、3.5mmから6.3mmへのプラグ変換も付属する。

そのほかUSB 3.0端子も備え、PCからのデータ転送は80M/sと高速に行える。

メモリーはSDHC/SDXCに対応し、最大2TBに対応している。内蔵メモリーは搭載していない。

カードスロットは底面に装備

バッテリーは3,000mAhという大容量のものを搭載し、連続再生時間は約12時間(佐々木氏のテストによる実環境では11時間とのこと)。

佐々木氏は本機について「基本性能がしっかりしているプレーヤー」だとコメント。音質については「ハッとするくらいの音質と音像。ピアノやギターの音の輪郭がくっきりする。音のコントロールもしっかりしている。埋もれていた超低域もきちんと出してくれる」と評価した。

トップウィング代表取締役の佐々木原幸一氏は、本日同時に新製品を発表したiFi-AUDIOとHiFiMANにも言及。iFi-AUDIOの売れ行きが非常に好調と語る一方で、同社のユーザーサポートも評判を集めていると説明。「実はHiFiMANの初期製品は結構よく故障してしまうものがあったのだが、そうした場合でも手厚くユーザーサポートを行うことでユーザーの皆様から信頼をいただけている」とし、「こうした点は今後も続けていきたい」と述べた。

トップウィング 佐々木原氏

ブランドロゴを新たに作成したことも発表。トップウィング単独のものとSybersoundグループとしてのものという2種類がある

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX