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公開日 2015/04/08 17:19

「ファインテック」開幕。98型8Kや260型4K、「透明液晶ディスプレイ」など展示

ウェアラブルアイトラッキングシステムなども
編集部:小野佳希
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フラットパネルディスプレイに関する総合展示会「ファインテック ジャパン(フラットパネルディスプレイ技術展)」が開幕した。260インチの4Kディスプレイパネルや、98インチの8Kディスプレイなどの展示を中心にレポートする。


今回のファインテックには、昨年(関連ニュース)参加していた東芝やキヤノン、シャープなどの姿が見えず、より一層BtoB色(※本イベントは業界関係者向けで一般消費者は入場不可)が強くなった印象も受ける。

そんななか、来場者からの注目を集めていたのは、4K画面を260インチで実現可能な1.5mmピッチLEDディスプレイパネル「MAGNOLIA」などを出展していたシリコンコア・テクノロジー(旧シリコンサイン・ジャパン)。「MAGNOLIA」では外形寸法480W×270H×95mm、解像度320×180のユニットを縦横それぞれ12ユニットの合計144ユニットを使用して260インチでの4K(3,840×2,160)を実現。2,000カンデラと高輝度なこと、1,920Hzと高リフレッシュレートなことも特徴のひとつという同製品での4K上映デモを行っていた。

シリコンコア・テクノロジー「MAGNOLIA」

また、1.2mmピッチで、最大で220インチでの4K画面も構築できる「LAVENDER」も参考出展。解像度480×270のユニットを計16ユニット使っての110インチ・フルHDでのデモを行うなどもしていた。

LAVENDER

中国BOEの日本法人、BOEジャパンは、98インチの8K液晶ディスプレイをデモ。大型なだけでなく、上下左右178度と広視野角、かつ180kgと比較的軽量であることなどから、パブリックビューイングなどにも適しているとアピールしている。受注生産品だが「昨年は5台ほど注文があった」(同社スタッフ)という。

BOEの98インチ8K液晶ディスプレイ

また、同製品を医療用途向けにしたモデルも展示。こちらは手術室等で使用するためベゼルをホワイトに変更したほか、スタンドも電動式で高さを変更可能。ディスプレイとしても医学国際基準のDICOM階調に元から対応しているため、医療用途にも適したものであるとした。

医療用途仕様モデル

なお、同社はこの8Kディスプレイを体験できる「8Kサロン」を品川に開設していることも紹介。事前予約をすれば企業だけでなく個人でも利用でき、例えば自身の撮影した高解像度写真を鑑賞するなどといったこともできるという。

そのほか、中国や一部海外で展開している4Kテレビ「BOE Alta」の展示や、「透明液晶ディスプレイ」の参考展示なども実施。

4K対応テレビ「BOE Alta」

透明液晶ディスプレイ

「透明液晶ディスプレイ」は冷蔵庫の扉に採用したイメージでのデモを行い、収納している食品の情報を表示させたり、タッチ操作対応により手書きメモなどを書き残せることなどを紹介。チューナーを組み込んでテレビ視聴を行うといった利用イメージもデモしていた。

タッチ操作で庫内にある食品の情報などを表示させるデモ

動画再生も

また、同時開催の「フォトニクス(光・レーザー技術展)」ではファーウェイが同社製品で4K伝送システムを組めることを紹介するなど、ファインテック以外でも4Kの展示が見られた。

ファーウェイの各種業務用機器で4Kシステムを構築できることを紹介

ブースには4K対応の小型STBの姿も


NKKCは、同社製光コンバーターを用いて4K映像信号を光ケーブルで伝送。4K信号を単方向で最大40km延長できることを紹介していた

8Kや4K以外では、JX日鉱日石エネルギーが、スマートフォンやテレビなどでの用途も想定した反射防止フィルムを展示。微細突起構造によって厚み方向の屈折率を連続的に変化させ、これにより反射防止機能を実現したという。

中央より左が微細構造あり、右が微細構造なしの状態。光の反射具合にかなりの差がでている

構造の解説

トビー・テクノロジーは、ユーザーの視線の動きを計測できるウェアラブルアイトラッキングシステム「Tobii Tro グラス2」と、ポータブル型アイトラッキングシステム「Tobii X2アイトラッカー」をデモ。例えばPCのポインターをマウスではなく視線で動かすなど、「Point-and-ClickからLook-and-Doへ」というソリューションの提案を行っていた。

Tobii Tro グラス2。フレーム部にセンサーがあるためレンズがない状態でも使用可能

Tobii X2アイトラッカー。本機が視線を計測するためユーザーはメガネ型装置などを装着する必要はない


ぺんてるは昨年も展示していた、サインペンで入力できるタッチディスプレイなどをデモ


NKKスイッチズは、表面に有機ELディスプレイをを備えた「押すスクリーン」をデモ。鍵盤が表示されたディスプレイを押し込むと実際にピアノの音が鳴るようになっている

もちろん他の映像に表示を切り替えることも可能

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