• ブランド
    特設サイト
公開日 2016/04/28 16:59

ソニー、実質8期ぶりの最終黒字。エレキも5期ぶりに黒字

テレビも利益を前年度から上積み
編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ソニーは、2015年度(2015年4月1日から2016年3月31日まで)の連結業績を発表。1,260億円の損失だった前年度に対し、今年度は1,478億円の純利益を計上。2012年度以来3期ぶりの黒字を確保した。


また、エレクトロニクス5分野においても5期ぶりの黒字化を達成。なお連結業績全体での純損益においては、2012年度は一時的な利益を約2,800億円計上して485億円の黒字を達成したものであったため、これを除くと実質的には2007年度以来8期ぶりの最終黒字ということになる。

2015年度連結業績

こうした結果について、同社代表執行役 副社長 兼 CFOの吉田憲一郎氏は「ソニーのブランド商品が元気になってきたことがあるのではないか。プレステ、α、ブラビア、そしてXperiaも構造改革の影響を除けばいい数字だった」とコメント。

ソニー 吉田CFO

「努力がある程度形になってきたのではないかと思う」とし、これまでの“構造改革のフェーズ”から今後は“事業機会を捉えてチャレンジしていくフェーズ”になると言及。「昨年から平井を中心に長期的な戦略を経営陣で議論している。チャレンジの重要性を経営チームが共有できている」と述べた。

■テレビ事業は売上減も利益では前年超え

売上高は、前年度比1.3%減少し、8兆1,057億円。PS4ソフトが大幅な増収となったゲーム&ネットワークサービス(以下「G&NS」)分野や米ドルに対する円安の影響などがあった音楽分野において増収となったが、スマートフォンの販売台数が大幅に減少したモバイル・コミュニケーション(以下「MC」)分野において大幅な減収となったことなどによるもの。

セグメント別の業績

営業利益は、前年度比2,256億円増加し、2,942億円。この大幅な増益は、MC分野、その他分野、G&NS分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション(以下「IP&S」)分野、音楽分野及び、ホームエンタテインメント&サウンド(以下「HE&S」)分野での大幅な改善などによるもの。一方でデバイス分野、金融分野、映画分野においては損益が大幅に悪化した。

テレビなどが含まれるHE&S分野の売上高は、前年度比6.4%減少し、1兆1,590億円。液晶テレビの高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善及び為替の影響があったものの、液晶テレビの販売台数の減少及び市場縮小にともなう家庭用オーディオ・ビデオの販売台数の減少などにより、分野全体で減収となった。

HE&S分野の業績

営業利益は、前年度比265億円増加し、506億円。コストの米ドル建て比率が高いことによる米ドル高の損益に対する悪影響や前述の減収の影響などがあったが、主に、コスト削減及び製品ミックスの改善により、分野全体で大幅な増益となった。なお為替の悪影響は367億円。

テレビの売上高は前年度比4.5%減少し、7,978億円。高付加価値モデルへのシフトによる製品ミックスの改善があったものの、収益構造の改善に向け売上規模を追わない戦略を徹底することにより液晶テレビの販売台数が減少したこと、及び為替の影響などによるものだという。

テレビの営業利益については、コストの米ドル建て比率が高いことによる米ドル高の損益に対する悪影響及び販売台数の減少の影響などがあったが、主に、コスト削減や製品ミックスの改善により、前年度比175億円増加し、258億円となった。

吉田氏は「テレビ事業はこの数年で高付加価値シフトとオペレーション力の向上で収益改善ができた」とコメント。なお、熊本を中心とした九州地方の地震による事業への影響については「BDレコーダーの一部で部品供給に支障が出る可能性がある。ただ、テレビの生産や販売には影響は軽微と見ている」とした。

■スマホ「構造改革は当初の目標以上の効果。'16年度は黒字目標」

スマートフォンなどのMC分野の売上高は、前年度比20.0%減少し、1兆1,275億円。スマートフォンの高付加価値モデルへの集中による製品ミックスの改善があったものの、売上規模を追わない戦略を徹底することにより、スマートフォンの販売台数が大幅に減少したため減収となった。

次ページPS4のネットワーク事業好調。新型PS4は「ノーコメント」

1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX