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公開日 2017/09/28 13:30

シャープ、Android TV採用で “AIoT対応” の4K AQUOS「UH5」「US5」

COCORO VISIONに対応
ファイルウェブ編集部
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シャープは、Android TVを採用し、AIoTに対応した4K液晶テレビ“AQUOS 4K” UH5ライン、US5ラインを11月11日に発売する。

「LC-60UH5」

4K/HDRに対応した液晶テレビ。UH5ラインは60型と55型、US5ラインは60/55/50型を展開する。それぞれのモデル名は以下の通り。

・「LC-60UH5」¥OPEN(予想実売価格40万円前後)
・「LC-55UH5」¥OPEN(予想実売価格34万円前後)
・「LC-60US5」¥OPEN(予想実売価格33万円前後)
・「LC-55US5」¥OPEN(予想実売価格27万円前後)
・「LC-50US5」¥OPEN(予想実売価格22万円前後)

新たにAndroid TVを採用。Googleアカウントと紐付けることで、Google Playストアからテレビ向けアプリをインストールして使用できる。

「LC-55US5」

「LC-50US5」

また、独自のAIoTクラウドサービス「COCORO VISION」に対応。AIが好みの番組を独自にリコメンドするほか、テレビ画面下に人感センサーを搭載しており、人が近づくと挨拶してテレビを起動、おすすめの番組を音声でお知らせする機能も搭載。

独自のAIoTクラウドサービス「COCORO VISION」に対応

人感センサーを搭載して人を感知する

コンテンツサービスでは、VOD「COCORO VIDEO」のほか、音楽配信「COCORO MUSIC」、ゲームサービス「COCORO GAME」も展開する。

さらに「COCORO VISION」はスマホ向けアプリも用意。テレビが学習した番組やコンテンツの情報をスマホに配信する機能などを備える。毎日一回配信され、アプリのタイムライン上に表示。情報の中から気になる番組などをチェックすると、放送開始時間を知らせてくれる。またスマホ側であらかじめ登録したAIoT対応テレビと同じネットワークに接続していれば、操作リモコンとしても利用可能。本アプリはAndroid版を11月中旬から提供開始、iOS版も今後用意する予定とのこと。

スマホ向けアプリ「COCORO VISION」

画質面では、8K対応液晶テレビ“AQUOS 8K”の開発で培った技術を生かした「AQUOS 4K Smart Enginge」を新たに開発。「4K-Master アップコンバート」と「4K アクティブコンディショナー プロ」技術を搭載し、これにより4K/HDR映像だけでなく地デジ映像もノイズの少ない高精細な映像で楽しめるという。ディスプレイは全モデルとも解像度3,840×2,160、視野角は176度となる。

8K技術を生かした「AQUOS 4K Smart Enginge」を搭載

UH5ラインのリモコン

そのほか両ラインの60型モデルには、広色域技術「リッチカラーテクノロジー プロ」も内蔵し、色再現領域をBT.2020に迫るレベルにまで拡大したとアピールする。UH5ライン55型、US5ライン55/50型モデルについては、プロが付かない「リッチカラーテクノロジー」となる。

LEDバックライトはLC-60UH5のみ直下型、LC-55UH5およびUS5ラインはエッジ型。UH5ラインはバックライトのエリア駆動を行い、加えて独自の映像補正技術「メガコントラスト(ダイナミックレンジ拡張)」技術も備え、これまでにないダイナミックな映像を再現できるとしている。なおパネル表面処理には低反射なN-Blackパネル技術が使われている。

UH5ラインとUS5ラインの内蔵スピーカー

内蔵スピーカーもUH5ラインとUS5ラインで異なっており、UH5ラインは総合出力80Wで2.1ch 3ウェイ10スピーカーの「AROUND SPEAKER SYSTEM」を搭載。画面左右にサイドスピーカーを備え、包み込むようなサウンドを実現するとのこと。US5ラインは画面前から広がるように音を再生する、総合出力35Wで2.1ch 3ウェイ5スピーカーの「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を採用する。

この2つのスピーカーはどちらもオンキヨーの高音質化技術が使われている。またリスニングエリアを広げる音質補正技術「Eilex PRISM」「VIR Filter」も備えている。

HDMI端子は4系統で、このうちHDMI1とHDMI2が4K/HDR入力を行える。HDR映像はHDR10に対応している。その他の仕様面では、全モデルとも地上/BS/110度CSデジタルチューナーを3基搭載。画面角度の左右調整が可能な回転式スタンドを装備する。

同社は本日9月28日に新製品発表会を開催。TVシステム事業本部・副事業本部長の喜多村 和洋氏、同事業本部・国内事業部長の宗俊昭広氏、IoT事業本部・IoTクラウド事業部・サービスマーケティング部長の松本 融氏が登壇した。

AIoTクラウドサービス「COCORO VISION」の新サービスについては、IoT事業本部の松本氏が説明。AQUOSシリーズの利用者は主にファミリー世代が多く、ユーザーの傾向として「映像視聴では定額動画配信サービスよりもレンタルビデオ、音楽も国内ヒット曲を幅広く楽しむ方も多い」とのこと。従って、ゲームについても気軽に楽しめるライトなものを数多く用意したという。また、より身近に各サービスを利用してもらうために、リモコンには「COCORO VISION」および「COCORO VIDEO」にダイレクトにアクセスできるボタンも装備したと松本氏。

「COCORO VISION」「COCORO VIDEO」に直接アクセスできるボタンも用意

COCORO VISIONのサービスを拡充した

新サービスの一つである「COCORO MUSIC」は、月額300円(税抜)で利用できる音楽配信サービス。国内ヒット曲を数多く取り扱う「レコチョク」とパートナーシップを組み、主に邦楽・J-POPのラインナップを用意。プロが選曲したプレイリストをシャッフル再生して音楽を楽しむことができる。「数多くある音楽配信サービスの中でも、月額300円とより手軽に楽しんでもらえる価格を実現した」としている。

「COCORO MUSIC」

同サービスでは「時間帯やシチュエーションに合わせた音楽の提案」もテーマとしており、“料理を作る時に合う音楽”など、1,500以上のプレイリストを用意。なお曲の個別選択や検索機能はなく、再生順もシャッフルのみ。同じプレイリストでも毎回再生順番が変わるという。お試し版では全楽曲を30秒ずつ試聴できる。プレイリストは、画面左に用意されたレコチョクによるオススメや一押しのリストから順に表示される。

もう一つの新サービス「COCORO GAME」は、ゲーム機なしでテレビ上でゲームが楽しめるサービス。提携するブロードメディアGC(株)から提供されるクラウドゲームサービスを利用したもので、「見たい番組と番組の間が空いた時など、隙間時間に手軽に楽しめるようなゲームを数多く用意した」としている。

月額500円(税抜)でRPGやカードゲームなど70本以上のゲームが楽しめる定額プランのほか、単品購入できるゲームも用意(価格は税抜300円から)。操作は付属リモコンもしくは専用ゲームパッドを使用する。定額プランには含まれない単品販売のみのコンテンツとして、ファイナルファンタジーや信長の野望などの本格的なゲームタイトルも用意されている。

2016年6月から提供を開始している動画配信サービス「COCORO VIDEO」ももちろん利用可能。本サービスはビデオマーケットとパートナーシップの元で最新作から懐かしの作品まで数多く取り揃えており、レンタルビデオ感覚で視聴できる。本機からは、AQUOSに最適化したというビデオマーケット開発の「UHQエンコード技術」を採用。「Blu-rayに匹敵するような高画質でコンテンツ楽しんでもらえるようになった」としている。プレミアムプランは単品購入が税抜500円から、見放題サービスは月額980円(税抜)からとなる。

IoT事業本部・IoTクラウド事業部・サービスマーケティング部長の松本 融氏

「COCORO MUSIC」「COCORO GAME」はいずれも11月11日から提供を開始。利用者数および売り上げの目標として、テレビ購入者の2割くらいには浸透させていきたいとした。なお、2016年に発売した“AQUOSココロビジョンプレーヤー”「AN-NP40」は、いずれのサービスも非対応とのこと。また、2Kはポータブル製品へのサービス展開は未定で、ユーザーの反応を見て検討したいとした。

「COCORO GAME」

ファイナルファンタジーなど大作ゲームも用意

スマホ向けアプリ「COCORO VISION」は、テレビと連携してのよりパーソナルな用途を想定している。テレビ側のAIでは個々人の識別・振り分けはしておらず、テレビを使用するユーザー全員の行動から蓄積した視聴時間帯や番組、出演者情報などのデータを用いて分析、学習してオススメ番組などを提案する。アプリを使い、そのテレビ側の情報をもとに自分の好みに合うコンテンツをチェックしていくことで、その傾向が学習されて、通知される内容が個人向けにカスタマイズされていく。

AIの学習機能については、ココロビジョンプレーヤーでの利用実績などからもデータを蓄積し、改良を進めているとのこと。従来サービスの「COCORO VIDEO」においても、利用者数や状況は非公開としているが「ユーザーがどのように使っているか情報を得てブラッシュアップを図っている」と語った。

またAIoTサービスの拡大にあたって、他社に技術提供するプランなどはあるか?という問いには、すでにプラットフォームとしての販売提供を開始していると回答。他社の製品実装に向けての提供も今後進めていくとした。

TVシステム事業本部の宗俊氏は、AIoTテレビの製品特長を紹介。今回Android TVを採用した理由として、「提供されるネットサービスやコンテンツの成長は著しく、今後も進化していくだろうと考えている。それらにいち早く対応し提供していくために、オープンプラットフォームを採用した」と説明した。

TVシステム事業本部・国内事業部長の宗俊 昭広氏

COCORO VISIONについては「最新技術をただ採用するだけでなく、ユーザーの方々がうまく使いこなせるようにセンサー技術やクライドのAI技術を組み合わせることで、ユーザーの楽しみ方を的確に学習して新しい価値提案をしていく。それがCOCORO VISIONの真髄である」とのこと。こうした展開は「ユーザーと直接接点があるメーカーだからこそできる、テレビの次の進化の方向性と考えている」と語った。

センサー技術やクライドのAI技術を組み合わせ、新しい価値を提案していくという

今後の目標については、「4Kテレビへの買い替え需要は高まっており、AQUOS販売台数の40%ほどになってきている。今後はAIoT対応製品が4Kテレビの販売台数の80%以上となるよう取り組んでいきたい」とした。

喜多村氏は、「中期計画においてシャープは、“8Kエコシステム”と“人に寄り添うAIoT”と2つの変革の方向性を掲げている。これに基づいて8月31日に8K対応テレビ“AQUOS 8K”を発表した。今回は8Kに続くもう一方の新展開として、AIoT戦略の新製品となるUH5/US5ラインの展開、COCORO VISIONの新サービスを提供開始する」と説明。

TVシステム事業本部・副事業本部長の喜多村 和洋氏

「8KとAIoTで世界を変える」を掲げ、2つの方向性で変革を推進している

「AIoTテレビおよびCOCORO VISIONは、同社の“人に寄り添うAIoT”という戦略の中での、白物家電からロボホン、AV機器を含めたトータル展開の中のひとつ。スマートホームの中核となる液晶テレビが、AIoTテレビとしてCOCORO+と連携した新たなサービスを提供することで、生活をより豊かにしていきたい」とコメント。宗俊氏も「スマートホームの窓口は液晶テレビ。テレビを中心として、いち早くシャープがスマートホームの構築を実現させていきたい」とした。

白物家電からAV機器まで、8つのカテゴリーでAIoTをトータル展開していく

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