HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2018/01/09 18:05
<CES>“世界初”の防滴/NC搭載。ソニーの完全ワイヤレスイヤホン第二弾「WF-SP700N」の詳細を聞いた
Googleアシスタントにも対応
CESに出展するソニーが、現地時間8日にプレスカンファレンスを開催。ソニーの完全ワイヤレスイヤホンとしては第2弾のモデルとなる「WF-SP700N」などワイヤレスイヤホン3機種を発表した(関連ニュース)。本機を担当するソニーの前田 碧氏に、WF-SP700Nを中心に新製品の企画意図を訊ねた。
今回発表されたワイヤレスイヤホン新製品の内訳を整理しておくと、完全ワイヤレスタイプ「WF-SP700N」、左右のイヤホン間がワイヤードの「WI-SP600N」。そしてハウジングがオープンタイプのいわゆる “インナーイヤホン” タイプ「WI-SP500」の3機種だ。北米では春以降に順次発売が予定されており、価格はSP700Nが179ドル(約2万円)、SP600Nが149ドル(約1.6万円)、SP500Nが79ドル(約8,900円)を見込んでいる。カラーバリエーションはいずれのモデルもブラック/ピンク/イエロー/ホワイトの4色。
完全ワイヤレスタイプの新製品「WF-SP700N」のコンセプトは、スポーツ&フィットネス。「h.ear」のようなシリーズ名は特に設けておらず、心拍センサーやコーチング機能もないが、本体はIPX4相当の防滴仕様。イヤーチップとフィン状のアークサポーターを耳にしっかりと固定するので、頭を激しく振っても耳から落ちない安定感が特徴だ。
本体の内蔵バッテリーだけで連続3時間の音楽リスニングが可能。付属するバッテリー内蔵ケースでプラス2回のフル充電ができるので、合わせて約9時間の連続リスニングに対応する計算だ。
「防滴仕様でスポーツタイプ」という特徴のほかに、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン第1弾である「WF-1000X」にも搭載されたものと同レベルのデジタルノイズキャンセリング機能が搭載される。前田氏はハウジングの外側にマイクを乗せて、しかもIPX4相当の防滴仕様にしたところが乗り越えなければならなかった峠だったと振り返る。
WF-SP700Nは本稿執筆時点で「世界初のIPX4相当の防滴対応で、デジタルノイズキャンセリング機能を乗せた完全ワイヤレスイヤホン」になる。マイクはハウジングの外側だけに搭載するフィードフォワード方式で、ハンズフリー通話用のマイクを兼用している。
WF-1000Xにも採用されている「外音取り込み」の機能にも対応した。公道で本格的にランニングしながら音楽を聴く用途にはおすすめしないが、街歩きのシーンでは外音取り込みの機能が大いに活用できそうだ。外音取り込みのモードはノーマルとボイスの2種類で、Sony Headphones Connectアプリでセッティングした方のモードを固定して、オン・オフを左側イヤホンのボタンで切り替える。
右側イヤホンのボタンはマルチクリックで音楽再生コントロールに当てられている。アプリからはほかにもイコライザー設定を切り替えたり、接続モードを音質優先/接続有線から選択できる。外音取り込みとイコライザーの好みの設定値を記憶しておき、すぐにオン・オフが切り替えられる「Quick Sound Settings」機能が新製品3機種の特徴だ。
BluetoothのコーデックはAACとSBCに対応。LDACやDSEEなどのハイレゾ相当でワイヤレスリスニングを楽しむための機能は設けていない。「アウトドアでの利用を想定してExtra Bassシリーズのチューニングをベースに音を決めていった」(前田氏)というサウンドは、中低域の輪郭をボールドに描き、ロックやポップス系のサウンドによく合いそうな仕上がりだった。ノイズキャンセリングの効果も騒がしいCESのブースでしっかりと効果が確かめられた。イヤーチップのパッシブな遮音効果も高い。
そしてWF-SP700Nと、ネックバンド型「WI-SP600N」が基幹ソフトのアップデートにより追加を予定するGoogleアシスタント機能は、左側イヤホンのボタンがGoogleアシスタントボタンとなり、ボタンを押すと「OK、グーグル」を発声せずにアシスタント機能を呼び出して、Google Playミュージックで聴きたいトラックを探して再生したり、音声インターフェースが軽快に利用できるようになるというもの。Sony Headphones Connectアプリから外音取り込みとGoogleアシスタント呼び出しの機能のどちらかを選んで設定する。
なおGoogleアシスタント機能については、ソフトウェアアップデートにより現行の1000Xシリーズなどのモデルにも今春以降に追加が予定されている。対応機種は「WH-1000XM2」「WI-X1000X」「WF-1000X」「WH-H900N」「WH-CH700N」となる。
今年のCESは始まったばかりだが、イヤホン・ヘッドホンなどポータブルオーディオのAIアシスタント対応が話題を呼ぶトピックスの1つになりそう。ソニーが現行モデルも含めて多くのモデルでAIアシスタント対応を実現すれば、他社製品の背中を押すことにもなりそうで楽しみだ。
(山本 敦)
今回発表されたワイヤレスイヤホン新製品の内訳を整理しておくと、完全ワイヤレスタイプ「WF-SP700N」、左右のイヤホン間がワイヤードの「WI-SP600N」。そしてハウジングがオープンタイプのいわゆる “インナーイヤホン” タイプ「WI-SP500」の3機種だ。北米では春以降に順次発売が予定されており、価格はSP700Nが179ドル(約2万円)、SP600Nが149ドル(約1.6万円)、SP500Nが79ドル(約8,900円)を見込んでいる。カラーバリエーションはいずれのモデルもブラック/ピンク/イエロー/ホワイトの4色。
完全ワイヤレスタイプの新製品「WF-SP700N」のコンセプトは、スポーツ&フィットネス。「h.ear」のようなシリーズ名は特に設けておらず、心拍センサーやコーチング機能もないが、本体はIPX4相当の防滴仕様。イヤーチップとフィン状のアークサポーターを耳にしっかりと固定するので、頭を激しく振っても耳から落ちない安定感が特徴だ。
本体の内蔵バッテリーだけで連続3時間の音楽リスニングが可能。付属するバッテリー内蔵ケースでプラス2回のフル充電ができるので、合わせて約9時間の連続リスニングに対応する計算だ。
「防滴仕様でスポーツタイプ」という特徴のほかに、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン第1弾である「WF-1000X」にも搭載されたものと同レベルのデジタルノイズキャンセリング機能が搭載される。前田氏はハウジングの外側にマイクを乗せて、しかもIPX4相当の防滴仕様にしたところが乗り越えなければならなかった峠だったと振り返る。
WF-SP700Nは本稿執筆時点で「世界初のIPX4相当の防滴対応で、デジタルノイズキャンセリング機能を乗せた完全ワイヤレスイヤホン」になる。マイクはハウジングの外側だけに搭載するフィードフォワード方式で、ハンズフリー通話用のマイクを兼用している。
WF-1000Xにも採用されている「外音取り込み」の機能にも対応した。公道で本格的にランニングしながら音楽を聴く用途にはおすすめしないが、街歩きのシーンでは外音取り込みの機能が大いに活用できそうだ。外音取り込みのモードはノーマルとボイスの2種類で、Sony Headphones Connectアプリでセッティングした方のモードを固定して、オン・オフを左側イヤホンのボタンで切り替える。
右側イヤホンのボタンはマルチクリックで音楽再生コントロールに当てられている。アプリからはほかにもイコライザー設定を切り替えたり、接続モードを音質優先/接続有線から選択できる。外音取り込みとイコライザーの好みの設定値を記憶しておき、すぐにオン・オフが切り替えられる「Quick Sound Settings」機能が新製品3機種の特徴だ。
BluetoothのコーデックはAACとSBCに対応。LDACやDSEEなどのハイレゾ相当でワイヤレスリスニングを楽しむための機能は設けていない。「アウトドアでの利用を想定してExtra Bassシリーズのチューニングをベースに音を決めていった」(前田氏)というサウンドは、中低域の輪郭をボールドに描き、ロックやポップス系のサウンドによく合いそうな仕上がりだった。ノイズキャンセリングの効果も騒がしいCESのブースでしっかりと効果が確かめられた。イヤーチップのパッシブな遮音効果も高い。
そしてWF-SP700Nと、ネックバンド型「WI-SP600N」が基幹ソフトのアップデートにより追加を予定するGoogleアシスタント機能は、左側イヤホンのボタンがGoogleアシスタントボタンとなり、ボタンを押すと「OK、グーグル」を発声せずにアシスタント機能を呼び出して、Google Playミュージックで聴きたいトラックを探して再生したり、音声インターフェースが軽快に利用できるようになるというもの。Sony Headphones Connectアプリから外音取り込みとGoogleアシスタント呼び出しの機能のどちらかを選んで設定する。
なおGoogleアシスタント機能については、ソフトウェアアップデートにより現行の1000Xシリーズなどのモデルにも今春以降に追加が予定されている。対応機種は「WH-1000XM2」「WI-X1000X」「WF-1000X」「WH-H900N」「WH-CH700N」となる。
今年のCESは始まったばかりだが、イヤホン・ヘッドホンなどポータブルオーディオのAIアシスタント対応が話題を呼ぶトピックスの1つになりそう。ソニーが現行モデルも含めて多くのモデルでAIアシスタント対応を実現すれば、他社製品の背中を押すことにもなりそうで楽しみだ。
(山本 敦)