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公開日 2012/10/10 10:32

【レビュー】ハイコストパフォーマンスタブレット「Nexus 7」の実力をチェック

AV機能を中心に話題のモデルを検証
編集部:風間雄介
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iPadが道を開いてからというもの、雨後の竹の子のように、世界中のメーカーから様々なタブレット端末が登場しています。その多くに搭載されているOSがAndroid。この秋にはタブレット用途を強く意識したWindows 8が登場しますので、しばらくしたら状況は変わるかも知れませんが、今のところタブレット市場はiOSとAndroidに二分されています。依然としてシェアはiOSの方が高いようですが、徐々にAndroidが追い上げているという分析が増えています。

そのAndroidタブレットでいま話題なのが、Google独自ブランド“Nexus”の最新モデルとして発売された「Nexus 7」。製造は最近日本語名称を変更したことでも話題となった、台湾のASUS(エイスース)社が行っています。今回はオーディオビジュアル的な側面を中心に、本機の実力を探っていきます。

Google「Nexus 7」

■Nexus 7の魅力は何と言ってもその安さ

Nexus 7のポイントは数多くありますが、筆者が最も魅力に感じるのは、何と言ってもその価格設定です。価格は19,800円と、実に2万円を切っています。その上、2,000円分のGoogle Playクーポンが利用できるという特典が付いていますので、実質的には2,000円を引いた17,800円で本体を購入できることになります。

17,800円で買える本格的なハードウェアはそれほど多くありません。たとえばニンテンドー3DSは15,000円、画面サイズが大きいニンテンドー3DS LLは18,900円ですから、その中間に位置することになります。ついでに言うと、PS VitaはWi-Fiモデルが24,980円、Wi-Fi+3Gモデルが29,980円。はるかにNexus 7の方が安いことになります。

同じタブレットとも比較してみましょう。現在販売を一時停止していますが、ソニーの「Xperia Tablet S」16GBモデルの市場想定価格は約4万円と、Nexus 7の2倍以上のプライスタグが付けられています。もちろん画面サイズを初めとした多くの仕様が異なるので、単純に優劣をつけることはできませんが、Nexus 7の“お買い得感”が高いことは確かです。

安いからといって、仕様や仕上げに妥協は見当たりません。まず、プロセッサーにはNVIDIAの最新SoC「Tegra 3」を搭載しました。コアを4つ備えたクアッドコアプロセッサーで、クロック周波数は1.4GHzと非常に高速。様々な操作や処理をサクサク行えることが期待できます。なおTegra 3はハードウェアビデオデコード性能も強力で、1080p映像のデコードが可能なのはもちろん、最高40MbpsのH.264(ハイプロファイル)映像もデコード可能となっています。

ディスプレイは「7」の型番の通り7インチ。解像度は1,280×800ドットのIPS液晶ディスプレイを搭載しています。この価格帯で、視野角が広いIPS液晶を搭載していることも特筆すべき点です。

iPadとサイズを比較

iPadと重ねてみたところ

一方、内部ストレージは16GBと控えめ。SDカードスロットも用意しておらず、ストレージ容量という面では若干心許ない感がありますが、これも2万円を切る価格の前には「まぁ仕方ないか」と思わされてしまいます。なお、近々日本でも、32GBモデルが販売されるという噂があります。大容量モデルが欲しいという方はもう少し待っても良いかも知れません。

もう一つ、コストダウンのための割り切りがハッキリと感じられるのは、背面カメラを備えず、前面カメラしか装備していないことです。前面カメラはビデオチャットなどのために使うもので、Nexus 7をデジタルカメラとして使用することは基本的にできません。また対応している通信機能はWi-Fi/Bluetooth/NFCで、3G対応モデルは用意されていません。外出時にネットを使うには、Wi-FiスポットやモバイルWi-Fiルーター、テザリングが可能なスマートフォンなどが必要となります。次ページからはいよいよ本機を試用していきます。

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