• ブランド
    特設サイト
公開日 2014/05/15 10:43

フィリップスのセミオープン型ヘッドホン“Fidelio”「L2」を中林直樹がレビュー

最新ハイレゾ音源からアナログディスクまでを聴き比べ
中林直樹
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
Fidelioのセミオープン型/オーバーヘッド型ヘッドホンである「L1」がリニューアルされ、「L2」(公式サイト)として登場した。オレンジのステッチを大胆に導入しつつデザイン性を高めながら、音質も高めた「L2」で、中林直樹氏が最新のハイレゾ音源を試聴。その素性を音楽に寄り添いながら検証した。

Fidelio「L2」¥OPEN(予想実売価格30,000円前後)

■Fidelioの新ヘッドホン「L2」で最新音源をフォーマット別に聴き比べる

ハイレゾやネットオーディオ、さらには立て続けに発表されるDSD対応機種など、デジタルファイルを取り巻くシーンはとても賑やかだ。このサイトの読者に、それを改めて語るまでもないだろう。実際に僕も多くのハイレゾ楽曲やUSB-DACなどに触れている。

一方で、興味深いのはアナログディスクが復活の兆しを見せていることだ。しかも、中古盤やリイシューシリーズはもちろんのこと、新録作品も次々とリリースされている。これまでアナログの新譜というとクラブユースのものが大半だった。しかし、メジャーなロックやジャズなども、CDより発売が遅れることがほとんどだが、店頭にアナログディスクが並ぶようになっている。ポール・マッカートニー、BECK、カイリー・ミノーグ、テデスキ・トラックスバンドといったベテランや中堅から、スカイ・フェレイラ、リアル・エステイトといったフレッシュな才能、さらに面白いところでは、コーエン兄弟の最新作『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』のサウンドトラックなどもアナログで発売中だ。

その上、ほとんどが名刺サイズのカードが封入されており、書かれたURLにアクセスし、パスワードを打ち込めばデジタルファイル(MP3)をダウンロード可能。同じ音源のCDが同梱されているアルバムもある。そんなふうにアナログの音源を自分でデジタル化しなくても、iPhoneなどで聴けるのだ。アナログプレーヤーを所有していないが、そのアートワークを楽しみたい、そんな人も中にはいるのだろうか。

■オレンジのステッチをあしらったデザインを採用

BECKの新作『モーニング・フェイズ』は6年振りのスタジオ録音アルバムだ。2002年の『シー・チェンジ』に参加したメンバーが集結し、そのアルバムと対を成すような作品に仕上げた。

BECK『モーニング・フェイズ』

このアルバム、実は、CD、アナログ、それにハイレゾ版もリリースされている。無論、3種類手に入れ、ここ最近のリファレンスソフトとしている。これをフィリップスの新型ヘッドホン「L2」で聴くことにした。

L2でBECKの新譜をフォーマット別に聴き比べてみることにした

L2は前モデルとなる「L1」と同様、セミオープン型を採用している。また、φ40mmのドライバーのマグネットにはネオジウムを採用し、レスポンスの良さを追求している。ところで、セミオープン、あるいはオープン型のヘッドホンで重要なのは内部のエアフローをどのようにコントロールするかだ。そこで、L2ではメッシュ状のアコースティックグリルに特殊フィルターを取り付け、音を開放しつつ、音漏れもできるだけ抑制させるという方式を採った。大きな音量でなければ、屋外でも使用できるだろう。

セミオープン型を採用。ハウジングにはメッシュ状のアコースティックグリルを備えている

L2よりハウジング本体に直接ケーブルを着脱する方式が採用された


詳細な長さ調整が可能なヘッドバンド

リモコンとプラグもオレンジで統一

さらに、ヘッドバンドのステッチや、ハウジングを支える細いパーツなどのカラーリングにオレンジを採用。黒が基調のマニッシュなデザインの中にあって、それが程よいアクセントになっている。イヤーカップは90°回転させることができ、フラットに収納できる。ケーブルは左片出しで着脱可能。ケーブルそのものもしなやかで、タッチノイズも抑えられている。

イヤーカップ部は90度回転することができる

次ページハイレゾ&アナログディスクをL2で試聴する

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ジェイソン・ステイサム出演の隠れた良作!日本未公開のスパイアクションコメディ
2 “SLの音”を真空管アンプで聴く!「大きな鉄の塊の移動感に感情を揺さぶられる」
3 Austrian Audio初のヘッドホンアンプ「Full Score one」、7/27に発売決定
4 ゲオ、「ゲオのイヤホンシリーズフェア 2024 SUMMER」開催。高コスパモデルが勢揃い
5 「音良すぎだろ…」。VGPコスパ大賞イヤホン、SOUNDPEATS「Capsule3 Pro+」レビュー【割引クーポン有】
6 ヤマハ、スピーカーの初号機「NS-20」とHi-Fiプレーヤーの試聴デモをTIAS 2024で実施
7 王道の2ウェイブックシェルフ・DALI「MENUET」。歴史的モデルから最新鋭機への進化と変わらぬフィロソフィーを探る
8 4年経っても色褪せない価値がある。改めて識りたい、デノン周年機「A110シリーズ」の魅力
9 ボーズ、Snapdragon Sound対応の大型Bluetoothスピーカー「SoundLink Max」
10 日清紡マイクロデバイス、高音質オーディオICシリーズ「MUSES」に初の電源IC「MUSES100」
7/22 10:29 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.193
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX