公開日 2023/05/20 16:50
DALIの上位技術を活用した「EPIKORE 11」
<HIGH END>ソナス・ファベール、新旗艦スピーカー「STRADIVARI G2」/マッキントッシュ「ML1」スピーカーに“MKII”
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
ソナス・ファベールとマッキントッシュは、ミュンヘン・ハイエンド2023に合わせて開催された発表会において、それぞれ新製品を発表した。合わせて、DALIの「KORE」技術を下位クラスに展開する「EPIKORE 11」、LINNのフラグシップスピーカー「360」のほか、フォーカル、エステロン、タンノイ等の新製品もレポートしよう。
ソナス・ファベールは、新しい旗艦スピーカーとなる「STRADIVARI G2」を初披露。底辺が長く、横に長い五角形をした形状が大きな特徴で、初代STRADIVARIが発売されてから、20年以上に渡るスピーカーの技術の進化を投入。チーフ・デザイナーのリヴィオ・ククッツァ氏が手掛けている。価格は50,000ユーロを予定。
ウーファーユニットは新たに再設計。強力なネオジムマグネットとダブルボイスコイルにより、強力な低域の制動力を実現する。幅の広いバッフルに取り付けられており、それぞれクロスオーバーは多少変えられており3.5ウェイ構成となっている。ネットワーク回路も刷新、コイルやキャバシターなども特注品で構成されている。
デモンストレーションでは、マッキントッシュのアンプにて再生。広めのルームを絹のような手触りを感じさせる上質な質感で満たし、名前の通り特に弦楽器の表現の深さは極上。仕上げは展示されていたレッドのほか、ウェンジ、グラファイトの3種類が用意されている。
また、「MIMINA AMATOR」ならびに「MAXIMA AMATOR」について新カラーも発表。大理石の色がブラックベースになったほか、キャビネットカラーが黒っぽいものに、キャビネット下部のラインは銀色に変更されているなど、既存モデルより「精悍」なイメージにとなっている。
マッキントッシュは、新たにスピーカー「ML1 MKII」を発表。1970年に発表された「ML1」をオマージュした、ウォルナットによる “ヴィンテージ風” デザインとなっている。ユニットはチタンドームトゥイーター、アッパーミッドのソフトドーム、2基のローミッド、12インチウーファーの4ウェイ構成。
専用のスタンドも付属しており「スタンドマウント型」というべきサイズ感。本体の高さは66cm、スタンド込みで約100cmとなる。見た目はレトロ風ながらサウンドは非常に現代的で、パワー感がありながらも情報量豊なサウンドを奏でており、音楽のエモーションをまっすぐに伝えてくれる印象を受けた。
DALIは、昨年発表されたフラグシップモデル「KORE」の技術を引き継ぐ「EPIKORE11」を発表した。
DALIのCEOであるラース・ウォーレ氏は、「KOREというスピーカーを開発したことで、DALIは新しいステージに進むことができました。トゥイーターはKOREとまったく同じものが採用されていますが、ウーファーユニットは今回のために新しく再設計されています。私たちのSMC技術はさらに進化しており、歪を減らし自然かつ応答性の良い音楽再生を目指しました」と本機にかけるこだわりを語る。
NADのアンプと組み合わせて聴かせてもらうと、腰の座った重心の低いサウンドが特徴的で、直前に聴いたヘッドホン「IO-12」とも共通する美点を感じさせてくれる。エヴァ・キャシディのヴォーカルでは、豊かで太いベースラインが心地よく、ステージがそのまま目の前で展開されているかのよう。爆発的なドラムサウンドもしっかり押し出しと止めをコントロールしており、手に取るような正確な定位感も感じられる。KOREの豊かな低域と正確なサウンドステージがEPIKOREにもきちんと継承されていることが確認できた。
ちなみに「11」と名付けられているということから、「今後さらなる下位モデルも検討しているのか?」という問いには「YES」という答え。より省サイズのフロアモデルやブックシェルフスピーカーも期待したいところだ。
ブース内には、DALIの歴史の中でもエポックメイキングなスピーカーたちを展示。過去から未来へ紡がれるDALIのスピーカー開発への深いパッションを感じさせた。
LINNは、先般発表されたブランド50周年を記念するフラグシップスピーカー「360」を披露した。デモンストレーションルームには「KLIMAX DSM」と「LP12」、そして左右の「360」のみという、非常にシンプルなシステムを構成。
最小限のシステム構成で高品位な音楽再生を実現するのはまさにLINNの得意とするところだが、今回のデモでもKLIMAX DSMからEXAKTで接続するだけというシンプル構成。非常にナチュラルで柔らかなサウンドが部屋をいっぱいに満たしており、透明感高いサウンドに全身が包まれ癒やされるような感覚を覚えた。
その他、注目の海外ブランドのスピーカーを写真とともにレポートする。
ソナス・ファベール
ソナス・ファベールは、新しい旗艦スピーカーとなる「STRADIVARI G2」を初披露。底辺が長く、横に長い五角形をした形状が大きな特徴で、初代STRADIVARIが発売されてから、20年以上に渡るスピーカーの技術の進化を投入。チーフ・デザイナーのリヴィオ・ククッツァ氏が手掛けている。価格は50,000ユーロを予定。
ウーファーユニットは新たに再設計。強力なネオジムマグネットとダブルボイスコイルにより、強力な低域の制動力を実現する。幅の広いバッフルに取り付けられており、それぞれクロスオーバーは多少変えられており3.5ウェイ構成となっている。ネットワーク回路も刷新、コイルやキャバシターなども特注品で構成されている。
デモンストレーションでは、マッキントッシュのアンプにて再生。広めのルームを絹のような手触りを感じさせる上質な質感で満たし、名前の通り特に弦楽器の表現の深さは極上。仕上げは展示されていたレッドのほか、ウェンジ、グラファイトの3種類が用意されている。
また、「MIMINA AMATOR」ならびに「MAXIMA AMATOR」について新カラーも発表。大理石の色がブラックベースになったほか、キャビネットカラーが黒っぽいものに、キャビネット下部のラインは銀色に変更されているなど、既存モデルより「精悍」なイメージにとなっている。
マッキントッシュ
マッキントッシュは、新たにスピーカー「ML1 MKII」を発表。1970年に発表された「ML1」をオマージュした、ウォルナットによる “ヴィンテージ風” デザインとなっている。ユニットはチタンドームトゥイーター、アッパーミッドのソフトドーム、2基のローミッド、12インチウーファーの4ウェイ構成。
専用のスタンドも付属しており「スタンドマウント型」というべきサイズ感。本体の高さは66cm、スタンド込みで約100cmとなる。見た目はレトロ風ながらサウンドは非常に現代的で、パワー感がありながらも情報量豊なサウンドを奏でており、音楽のエモーションをまっすぐに伝えてくれる印象を受けた。
DALI
DALIは、昨年発表されたフラグシップモデル「KORE」の技術を引き継ぐ「EPIKORE11」を発表した。
DALIのCEOであるラース・ウォーレ氏は、「KOREというスピーカーを開発したことで、DALIは新しいステージに進むことができました。トゥイーターはKOREとまったく同じものが採用されていますが、ウーファーユニットは今回のために新しく再設計されています。私たちのSMC技術はさらに進化しており、歪を減らし自然かつ応答性の良い音楽再生を目指しました」と本機にかけるこだわりを語る。
NADのアンプと組み合わせて聴かせてもらうと、腰の座った重心の低いサウンドが特徴的で、直前に聴いたヘッドホン「IO-12」とも共通する美点を感じさせてくれる。エヴァ・キャシディのヴォーカルでは、豊かで太いベースラインが心地よく、ステージがそのまま目の前で展開されているかのよう。爆発的なドラムサウンドもしっかり押し出しと止めをコントロールしており、手に取るような正確な定位感も感じられる。KOREの豊かな低域と正確なサウンドステージがEPIKOREにもきちんと継承されていることが確認できた。
ちなみに「11」と名付けられているということから、「今後さらなる下位モデルも検討しているのか?」という問いには「YES」という答え。より省サイズのフロアモデルやブックシェルフスピーカーも期待したいところだ。
ブース内には、DALIの歴史の中でもエポックメイキングなスピーカーたちを展示。過去から未来へ紡がれるDALIのスピーカー開発への深いパッションを感じさせた。
LINN
LINNは、先般発表されたブランド50周年を記念するフラグシップスピーカー「360」を披露した。デモンストレーションルームには「KLIMAX DSM」と「LP12」、そして左右の「360」のみという、非常にシンプルなシステムを構成。
最小限のシステム構成で高品位な音楽再生を実現するのはまさにLINNの得意とするところだが、今回のデモでもKLIMAX DSMからEXAKTで接続するだけというシンプル構成。非常にナチュラルで柔らかなサウンドが部屋をいっぱいに満たしており、透明感高いサウンドに全身が包まれ癒やされるような感覚を覚えた。
その他、注目の海外ブランドのスピーカーを写真とともにレポートする。