ニュース
HOME > ニュース > AV&ホームシアターニュース
公開日 2016/07/17 09:00
ポタフェス現地でハイレゾ大会議開催
<ポタフェス>ゼンハイザー「HE-1」はココで聴ける/業界識者が激論!ヘッドホンの“ハイレゾ対応”はアリか?
編集部:杉浦 みな子
ポータブルオーディオの大規模イベント「ポタフェス2016 in 東京・秋葉原」が、東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催されている。会場内にて行われている関連イベントのうち、2つをご紹介したい。
■ゼンハイザーの“超弩級”ヘッドホン「HE-1」体験!
ポタフェスの会場であるベルサール秋葉原の3階では、小社音元出版が特別にブース出展し、“ホームシアター&プレミアムヘッドホン「いい音」体感フェア”を開催中だ。
こちらでは「ホームシアター」「テレビシアター」「ヘッドホン」の3テーマに分けて、それぞれの専用ルームを用意している。特にヘッドホンルームで、ポタフェスとの連動企画として、ゼンハイザーの“超弩級”ヘッドホン「HE-1」を体験できることに注目だ。
なお、ゼンハイザーはポタフェス会場1階にブランドの大規模ブースを出展しているが、そちらにはHE-1のデモ機は置いていない。本イベントでHE-1が体感できるのは、音元出版ブースのみ。
ちなみにHE-1の体験にあたっては整理券が必要で、3階試聴ルーム前にて、スタッフが配布している。1回あたり10分程度、1グループ2〜3名まで入室可能。もちろんイベント2日目の17日(日)も実施しているので、試聴を希望される方は早めの来場を。
そのほか、ホームシアタールームにはドルビーアトモス5.1.2chシステムが用意されており、音楽ライブコンテンツを最新のオブジェクトオーディオで体験可能。ポタフェスながら、この3階の一角だけは、ポータブルではない様々なスタイルで“良い音”を楽しめるプレミアムな場となっている。
■「ヘッドホン/イヤホンの“ハイレゾ対応”はアリか?」で議論するハイレゾ大会議
イベント期間中は1階の特設ステージでも多くの催しが行われているが、イベント1日目の16日午後15時からは、エミライの島氏がナビゲート役を務める「ハイレゾ大会議」が開催された。
「ハイレゾの現状」について、オーディオ業界の識者がメーカー、販売店、評論家などの様々な立場から議論を交わすという企画だ。元々、e☆イヤホンのUstreamチャンネルをプラットフォームにして不定期に開催されていたもので、今回はポタフェス会場の特設ステージで実施され、その模様が生配信された。
参加者は、ナビゲート役を務めたエミライ島氏のほか、フォステクスの山口氏とフォスター電機の渡辺氏、須山歯研の須山氏、日本オーディオ協会の安島氏、e☆イヤホンの西氏、そして一般参加の方も。さらに評論家を代表して、Phile-webならびに音元出版刊行媒体でも活躍中の野村ケンジ氏と土方久明氏が参加していた。
今回のテーマは、簡単に言うと「ヘッドホン/イヤホンの“ハイレゾ対応”はアリか?」というもの。Phile-webでも一報をお伝えしたが、これまで各社バラバラだった「ヘッドホンのハイレゾ測定方法」について、先日JEITAが業界各社が共通して正しく測定することを前提に新しく測定方法と規格を発表した(関連インタビュー:各社バラバラに計測「ヘッドホンのハイレゾ測定法」がついに統一? JEITAの新規格を聞く)。
このJEITAの発表を受けて、「ではそもそもトランスデューサーであるヘッドホン/イヤホンに、ハイレゾ対応の概念・ロゴの付与はアリなのか?」を、メーカー、販売店、評論家の各立場から日本オーディオ協会の安島氏に直接切り込む内容だったというわけだ。来場者からの注目度も高かったようで、イベントの開始から客席は満員で立ち見も出るほどだった。
本編では、ヘッドホン/イヤホン製品にハイレゾロゴを付与することに関して、それぞれの立場から様々な意見が出ていた。
ロゴの付与に反対の立場からは「プレーヤーやDACなどのデジタル機器の場合は、もちろんハイレゾ対応でなければハイレゾ音源を再生できないため、ロゴが担保するものの中に機能性が入っているので良い。しかしヘッドホン/イヤホンの場合は、ハイレゾ対応でなくともハイレゾ音源を鳴らせる。そこが、ハイレゾ対応ヘッドホンでないからハイレゾを鳴らせていない、と勘違いを生んでいる」と懸念する意見が多く、「ハイレゾ音源をより良く表現できる機器であるということを、何かしらの方法で規定するといったようなものであれば良いが、現在のロゴの立ち位置はそうではない。ヘッドホン/イヤホンは、ハイレゾ音源自体は鳴らせるものなのだから、あとはユーザーが実際に聴いてその製品がアリかナシかを判断すれば良い」などの意見が聞かれた。
反対に賛成派からは「ロゴが付いていることで、あまりオーディオに詳しくない一般の方がハイレゾを始めたいときに製品を選びやすく、大きなアピールになる。ユーザー目線で考えると、ハイレゾの普及やオーディオの発展のためには、こういった1つのわかりやすい指標があるのは非常に大切なこと」といった声が多かった。また「ハイレゾ対応のヘッドホンと非対応のヘッドホンを聴き比べると、すぐに違いがわかる。なのでヘッドホンにもハイレゾ対応という概念は必要」といったコメントも出た。
また、メーカーから「ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源を、ハイレゾ対応ヘッドホンとハイレゾ非対応ヘッドホンそれぞれを使って聴き分けるというブラインドテストを行った。そのとき、ハイレゾを聞き分けられている人は、ハイレゾ非対応ヘッドホンだったとしても聞き分けられていた。反対に、ハイレゾを聞き分けられない人は、どのヘッドホンを使っても聞き分けられていなかった。つまり、ハイレゾを聞き分けるためにヘッドホン側のスペックは関係ないのではないか」との報告もあった。
このほか、ヘッドホン/イヤホンのハイレゾ対応は認定制度を設けるべきか?製品によってハイレゾ規格を分けるべきか?などのテーマでも議論が交わされており、ではこれまでにメーカーはどのようにヘッドホン/イヤホンの周波数特性を計測していたのかの解説、それをオーディオ協会はどのように受け、ハイレゾロゴをどのような基準で交付しているのか? また、既に発売済みの古い製品もハイレゾロゴの対象になるのか?ハイレゾロゴは個人にも付与してもらえるのか? など、とにかく多くの疑問・意見・解説を識者たちが語った。
討論時間はトータルで2時間超え。そんな本イベントの模様は、こちらのUstream e☆イヤホンTVで全編配信されているので、参照されたい。
■ゼンハイザーの“超弩級”ヘッドホン「HE-1」体験!
ポタフェスの会場であるベルサール秋葉原の3階では、小社音元出版が特別にブース出展し、“ホームシアター&プレミアムヘッドホン「いい音」体感フェア”を開催中だ。
こちらでは「ホームシアター」「テレビシアター」「ヘッドホン」の3テーマに分けて、それぞれの専用ルームを用意している。特にヘッドホンルームで、ポタフェスとの連動企画として、ゼンハイザーの“超弩級”ヘッドホン「HE-1」を体験できることに注目だ。
なお、ゼンハイザーはポタフェス会場1階にブランドの大規模ブースを出展しているが、そちらにはHE-1のデモ機は置いていない。本イベントでHE-1が体感できるのは、音元出版ブースのみ。
ちなみにHE-1の体験にあたっては整理券が必要で、3階試聴ルーム前にて、スタッフが配布している。1回あたり10分程度、1グループ2〜3名まで入室可能。もちろんイベント2日目の17日(日)も実施しているので、試聴を希望される方は早めの来場を。
そのほか、ホームシアタールームにはドルビーアトモス5.1.2chシステムが用意されており、音楽ライブコンテンツを最新のオブジェクトオーディオで体験可能。ポタフェスながら、この3階の一角だけは、ポータブルではない様々なスタイルで“良い音”を楽しめるプレミアムな場となっている。
■「ヘッドホン/イヤホンの“ハイレゾ対応”はアリか?」で議論するハイレゾ大会議
イベント期間中は1階の特設ステージでも多くの催しが行われているが、イベント1日目の16日午後15時からは、エミライの島氏がナビゲート役を務める「ハイレゾ大会議」が開催された。
「ハイレゾの現状」について、オーディオ業界の識者がメーカー、販売店、評論家などの様々な立場から議論を交わすという企画だ。元々、e☆イヤホンのUstreamチャンネルをプラットフォームにして不定期に開催されていたもので、今回はポタフェス会場の特設ステージで実施され、その模様が生配信された。
参加者は、ナビゲート役を務めたエミライ島氏のほか、フォステクスの山口氏とフォスター電機の渡辺氏、須山歯研の須山氏、日本オーディオ協会の安島氏、e☆イヤホンの西氏、そして一般参加の方も。さらに評論家を代表して、Phile-webならびに音元出版刊行媒体でも活躍中の野村ケンジ氏と土方久明氏が参加していた。
今回のテーマは、簡単に言うと「ヘッドホン/イヤホンの“ハイレゾ対応”はアリか?」というもの。Phile-webでも一報をお伝えしたが、これまで各社バラバラだった「ヘッドホンのハイレゾ測定方法」について、先日JEITAが業界各社が共通して正しく測定することを前提に新しく測定方法と規格を発表した(関連インタビュー:各社バラバラに計測「ヘッドホンのハイレゾ測定法」がついに統一? JEITAの新規格を聞く)。
このJEITAの発表を受けて、「ではそもそもトランスデューサーであるヘッドホン/イヤホンに、ハイレゾ対応の概念・ロゴの付与はアリなのか?」を、メーカー、販売店、評論家の各立場から日本オーディオ協会の安島氏に直接切り込む内容だったというわけだ。来場者からの注目度も高かったようで、イベントの開始から客席は満員で立ち見も出るほどだった。
本編では、ヘッドホン/イヤホン製品にハイレゾロゴを付与することに関して、それぞれの立場から様々な意見が出ていた。
ロゴの付与に反対の立場からは「プレーヤーやDACなどのデジタル機器の場合は、もちろんハイレゾ対応でなければハイレゾ音源を再生できないため、ロゴが担保するものの中に機能性が入っているので良い。しかしヘッドホン/イヤホンの場合は、ハイレゾ対応でなくともハイレゾ音源を鳴らせる。そこが、ハイレゾ対応ヘッドホンでないからハイレゾを鳴らせていない、と勘違いを生んでいる」と懸念する意見が多く、「ハイレゾ音源をより良く表現できる機器であるということを、何かしらの方法で規定するといったようなものであれば良いが、現在のロゴの立ち位置はそうではない。ヘッドホン/イヤホンは、ハイレゾ音源自体は鳴らせるものなのだから、あとはユーザーが実際に聴いてその製品がアリかナシかを判断すれば良い」などの意見が聞かれた。
反対に賛成派からは「ロゴが付いていることで、あまりオーディオに詳しくない一般の方がハイレゾを始めたいときに製品を選びやすく、大きなアピールになる。ユーザー目線で考えると、ハイレゾの普及やオーディオの発展のためには、こういった1つのわかりやすい指標があるのは非常に大切なこと」といった声が多かった。また「ハイレゾ対応のヘッドホンと非対応のヘッドホンを聴き比べると、すぐに違いがわかる。なのでヘッドホンにもハイレゾ対応という概念は必要」といったコメントも出た。
また、メーカーから「ハイレゾ音源と非ハイレゾ音源を、ハイレゾ対応ヘッドホンとハイレゾ非対応ヘッドホンそれぞれを使って聴き分けるというブラインドテストを行った。そのとき、ハイレゾを聞き分けられている人は、ハイレゾ非対応ヘッドホンだったとしても聞き分けられていた。反対に、ハイレゾを聞き分けられない人は、どのヘッドホンを使っても聞き分けられていなかった。つまり、ハイレゾを聞き分けるためにヘッドホン側のスペックは関係ないのではないか」との報告もあった。
このほか、ヘッドホン/イヤホンのハイレゾ対応は認定制度を設けるべきか?製品によってハイレゾ規格を分けるべきか?などのテーマでも議論が交わされており、ではこれまでにメーカーはどのようにヘッドホン/イヤホンの周波数特性を計測していたのかの解説、それをオーディオ協会はどのように受け、ハイレゾロゴをどのような基準で交付しているのか? また、既に発売済みの古い製品もハイレゾロゴの対象になるのか?ハイレゾロゴは個人にも付与してもらえるのか? など、とにかく多くの疑問・意見・解説を識者たちが語った。
討論時間はトータルで2時間超え。そんな本イベントの模様は、こちらのUstream e☆イヤホンTVで全編配信されているので、参照されたい。