公開日 2020/07/31 06:30
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巧みな低域表現で銘機に割って入るか? Campfire Audio期待の新7BAイヤホン「ARA」を聴く
草野晃輔
イヤホンブランド ・Campfire Audioから、完全新作イヤホン「ARA」(エラ)がリリースされた。7基のバランスド・アーマチュア型ドライバーを搭載し、予想実売価格は税込168,520円。価格的には同時に登場した2機種、フラグシップ機「SOLARIS」のアップデートモデル「SOLARIS 2020」(予想実売価格は税込189,090円)と、売れ筋モデル「ANDROMEDA」を改良した「ANDROMEDA 2020」(同、税込142,230円)の間に位置する。
実績ある2機種の間に割って入るには、相応の実力が求められることは自明であり、Campfire AudioがARAのサウンドに対して相当の自信を持っていることがうかがえる。今回は、この期待の新星ARAの実力と魅力を探っていこう。
■新技術「ソリッドボディ設計」を採用
ポータブルオーディオファンなら、同社のイヤホンのネーミングが天文に由来することをご存じだろう。もちろんARAもその伝統を受け継いでおり、神々と天体が同盟を結ぶ出会いの場を意味する「祭壇座(さいだん座、Altar)」にちなんで名付けられている。
「なぜ、祭壇座なんだろう?」と感じたものの、スペックと機能を知ると、「同社が培った独自技術と最新の技術、マテリアルが出会い、新しい世界を作り上げている」というメッセージが名前に込められていることが分かる。
本機は7基のバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバーを搭載する。構成は高域用×2基、中域用×1基、低域用×4基の3ウェイ。ドライバーが発した音を伝達する際、一般的にサウンドチューブ(音導管)を用いるが、本機では3Dプリンターで精密に形成したアコースティックチャンバー(空気室)を使う。これが、Araに搭載されている独自技術の一つ「Tuned Acoustic Expansion Chamber(T.A.E.C)」だ。音導管内部で起こる音の共鳴などの問題を排除して高域の周波数特性を改善できるため、クリアで表現力豊かな中高域を実現するという。
ARAでは内部構造をさらに進化させ、新技術「ソリッドボディ設計」を採用した。アコースティックチャンバーだけでなく、アコースティックチューブなどの内部パーツを1つのパーツとして3Dプリンターで一体成型するというもので、チューニングを細かく制御できるようになったばかりか、部品点数が減ったことで耐久性の向上にもつながっているという。
このソリッドボディ設計は、ARAの開発に向けて生まれた技術とのことだが、前述のT.A.E.Cの持ち味をさらに高める技術であり、同時発表されたSOLARIS 2020とANDROMEDA 2020にも早速採用されている。今後もCampfire Audioの中核モデルの多くに搭載されるのではないだろうか。
■「クロスオーバーレス設計」で雑味を排除したクリアーなサウンドを実現
もう一つ、本機に搭載された独自技術が「クロスオーバーレス設計」だ。2019年9月に登場した限定モデル「Andromeda Special Edition:Gold」で初めて採用された技術で、各帯域用のドライバーのクロスオーバーする場合、一般的にコンデンサーや抵抗などのネットワーク(回路)を使うが、本機ではそれらを使わずアコースティックチャンバーの設計とフィルターで各ユニットのパフォーマンスを巧みに調整している。
ネットワークを介すると、少なからず音に雑味が出てしまうが、クロスオーバーレス設計なら、BA型ドライバーが発した本来の音をそのまま耳に届けることが可能だ。
実績ある2機種の間に割って入るには、相応の実力が求められることは自明であり、Campfire AudioがARAのサウンドに対して相当の自信を持っていることがうかがえる。今回は、この期待の新星ARAの実力と魅力を探っていこう。
■新技術「ソリッドボディ設計」を採用
ポータブルオーディオファンなら、同社のイヤホンのネーミングが天文に由来することをご存じだろう。もちろんARAもその伝統を受け継いでおり、神々と天体が同盟を結ぶ出会いの場を意味する「祭壇座(さいだん座、Altar)」にちなんで名付けられている。
「なぜ、祭壇座なんだろう?」と感じたものの、スペックと機能を知ると、「同社が培った独自技術と最新の技術、マテリアルが出会い、新しい世界を作り上げている」というメッセージが名前に込められていることが分かる。
本機は7基のバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバーを搭載する。構成は高域用×2基、中域用×1基、低域用×4基の3ウェイ。ドライバーが発した音を伝達する際、一般的にサウンドチューブ(音導管)を用いるが、本機では3Dプリンターで精密に形成したアコースティックチャンバー(空気室)を使う。これが、Araに搭載されている独自技術の一つ「Tuned Acoustic Expansion Chamber(T.A.E.C)」だ。音導管内部で起こる音の共鳴などの問題を排除して高域の周波数特性を改善できるため、クリアで表現力豊かな中高域を実現するという。
ARAでは内部構造をさらに進化させ、新技術「ソリッドボディ設計」を採用した。アコースティックチャンバーだけでなく、アコースティックチューブなどの内部パーツを1つのパーツとして3Dプリンターで一体成型するというもので、チューニングを細かく制御できるようになったばかりか、部品点数が減ったことで耐久性の向上にもつながっているという。
このソリッドボディ設計は、ARAの開発に向けて生まれた技術とのことだが、前述のT.A.E.Cの持ち味をさらに高める技術であり、同時発表されたSOLARIS 2020とANDROMEDA 2020にも早速採用されている。今後もCampfire Audioの中核モデルの多くに搭載されるのではないだろうか。
■「クロスオーバーレス設計」で雑味を排除したクリアーなサウンドを実現
もう一つ、本機に搭載された独自技術が「クロスオーバーレス設計」だ。2019年9月に登場した限定モデル「Andromeda Special Edition:Gold」で初めて採用された技術で、各帯域用のドライバーのクロスオーバーする場合、一般的にコンデンサーや抵抗などのネットワーク(回路)を使うが、本機ではそれらを使わずアコースティックチャンバーの設計とフィルターで各ユニットのパフォーマンスを巧みに調整している。
ネットワークを介すると、少なからず音に雑味が出てしまうが、クロスオーバーレス設計なら、BA型ドライバーが発した本来の音をそのまま耳に届けることが可能だ。
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