App StoreやSiri対応の実力とは
第4世代「Apple TV」レビュー。「テレビの未来はアプリ」は本当か?
4Kについては、アップル自身が「iPhone 6sで4K撮影や編集ができるようになった」と喧伝し、iMacも4Kを飛び越えて5Kディスプレイを搭載しているのに、肝心のテレビ向け最新STBが4Kに対応しないのは残念。アップル全体として、4Kに対する考え方がバラついている感が否めない。
自社がiTunesで提供しているコンテンツが4Kに対応していない、4K対応すると処理負荷が上がるためA8では苦しい、かといってA9やA9Xなどではコストがさらに上がる(そもそもA9Xでも4Kゲームを高フレームレートで動かすのは厳しいだろう)、最近のテレビはアプコン精度が高いのでフルHDでも十分な画質が期待できる…などなど、4K非対応とした理由はいくつも推測できる。
だが、たとえば全体のUIやゲームはフルHDにとどめ、写真やムービーなど負荷の比較的少ないものだけ4Kに対応させる、などといったことはできなかったものか。そもそもキラーアプリであるNETFLIXが4Kに対応しているのだから、それを4Kで見られないとなれば、AVファンにとってはSTBとしての魅力がかなり低下してしまう。
■iOS 9.1デバイスがあれば設定がラクラク(?)
いよいよセットアップに移ろう。本機を最初に立ち上げると、まず言語を何にするかを選択し、続いて本機の各種設定を行う画面が表示される。もしiOS 9.1以上のiPhoneやiPadを持っていれば、Apple TVとiOS機器が通信しあい、Wi-FiやApple IDの設定を自動的に引き継ぎ、Apple TVがアクティベーションされる。初期設定の手間が少しでも減るのは歓迎だ。
テスト時には、iOS 9.1のiPhone 6が手元にあったので、楽に設定できる…かと思ったら、なぜか「アクティベーションに失敗しました」と表示され、結局手動で設定することになった。IDやパスワードを何回も入力するのは結構な手間だった。
さて、何度も立ちはだかるIDやパスワードの入力をくぐり抜けたら、いよいよホーム画面が表示された。これまでのApple TVの黒バックの画面とは異なり、白や半透明を上手に使った、iOSのフラットデザインを継承した画面デザインとなっている。
アプリはリモコンの決定ボタンを長押しすることで、iPhoneなどでおなじみのアイコンがぷるぷる震える状態になり、任意の位置に移動させることができる。いまのところiOSのような、複数アプリをまとめたフォルダを作ることはできない。