App StoreやSiri対応の実力とは
第4世代「Apple TV」レビュー。「テレビの未来はアプリ」は本当か?
■Siriによる音声入力検索の使い勝手とは?
さて、先に少し触れてしまったが、Apple TVの新機能の目玉の一つが、Siriによる音声入力を使った検索だ。
Siriを使うのはかんたん。Siri Remoteのマイクボタンを押しっぱなしにして話しかけるだけだ。iPhoneのように「ヘイ、Siri」と話しかけて音声入力を起動することはできないが、もしこれを可能にしたら、iPhoneとApple TVが同時に起動することが予想される。妥当な仕様だろう。
一点注意したいのは、iOSのSiriとApple TVのSiriは、機能に差があるということ。Apple TVのSiriはかなり機能が制限されており、映画作品の検索、かんたんな操作アシスト、アプリの立ち上げ、天気やスポーツ結果の表示などが主な用途として想定されている。
また音声によるフィードバックもなく、画面にSiriの回答が表示される。Apple TVでは動画や音楽の再生中でもSiriを起動できるため、音が混ざらないようにと、このような仕様にしたのだろう。
音声入力の反応スピードは非常に速い。記事のために操作しながら写真を撮っていたのだが、音声入力に対する返答を撮ろうとすると、即座に次の画面に遷移するため、撮影に難儀したほどだ。
また、単語の認識精度もすばらしい。映画を見ながら子供が近くで喚いているなど、かなり騒がしい状況でSiriに話しかけても、驚くほど高い精度で言葉を認識し、正しく入力することができた。Siri Remoteはデュアルマイクを搭載しており、これでノイズを効果的に低減させているのだろう。
ここからは具体例を交えて、いくつかSiriの操作例を紹介していこう。
たとえばSiriを起動して「小津安二郎のおすすめ映画」と話しかけると、小津の映画がおすすめ順に表示される。「コーエン兄弟の最近の映画」と言えば、新しいものから順番に表示してくれる。
見たいコンテンツがすぐに思い浮かばない場合は「最近の人気映画」「評価の高い映画」などと話しかければ、iTunesの最新作や評価が高い作品が表示される。
また「アニメ」などジャンルを言えば、アニメの中から人気のものを自動表示。さらに複数作品から選ぶことすら面倒だったら「おすすめの作品を1本だけ表示」と言えば、選択肢の表示をショートカットし、作品の詳細画面へすぐに遷移する。