アクティブ、パッシブ、裸眼 − 複数方式が並び立つ3Dテレビのゆくえ
■LGはパッシブ方式のメリットを積極的にアピール
パッシブ方式の3Dテレビを積極的に推しているのはLG電子。同社は今年1月のCESで「CINEMA 3D TV」を大々的にアピールした(関連ニュース)。
同社はパッシブ方式に注力する理由として、フリッカーやクロストークが少なく、高輝度で、メガネが軽量かつ安価であることを挙げている。
また激安薄型テレビで名を馳せたVIZIOも、1月のCESでパッシブ方式の3Dテレビを大量に発表した(関連ニュース)。さらにJVCもパッシブ方式の3Dディスプレイを2011年夏に発売するとCESで発表した(関連ニュース)。
なぜこれらのメーカーはパッシブ方式の採用に動いているのか。理由はいくつか考えられるが、コストやパネル供給能力もそのうちの一つだろう。
最近ではソニーBRAVIAのように120Hzパネルでもアクティブシャッター式3D表示に対応したものが出てきているが、画質を考えると240Hz駆動のパネルが望ましい。だが240Hz駆動のパネルはまだ少なく、高価だ。パナソニックは240Hz駆動のIPSαパネルの開発に成功し、今春の“VIERA”DT3シリーズに搭載している(関連ニュース)が、今のところ同サイズの3D非対応モデルに比べ、かなり割高になっている。
■パッシブ方式のデメリットとは
ではパッシブ方式は良いことずくめなのかというと、もちろんそんなことはない。次ページではデメリットについて紹介しよう。