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アクティブ、パッシブ、裸眼 − 複数方式が並び立つ3Dテレビのゆくえ

公開日 2011/03/25 15:32 編集部:風間雄介
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テレビの3D表示方式が混在しても、大きな混乱を引き起こすとは考えにくい。

代表的な3Dの映像ソースであるBlu-ray 3Dや、放送やVODのサイドバイサイド映像などに対応していさえすれば、見え方や画質はともかくとして、立体視を行うこと自体は可能だからだ。

購入したソフトとプレーヤーの規格が違っているので見られない、せっかく購入したソフトの価値が、規格消滅により損なわれた…といった、パッケージメディアの規格争いの時のような混乱は起きにくい。

だからこそフィリップスやLGは、アクティブ方式とパッシブ方式、二つの方式の3Dテレビを、ためらうことなく同時展開することができるわけだ。

また先に述べたように、裸眼3Dとアクティブ方式は、やり方によってはテレビセット側で両立させられる可能性があることも改めて指摘しておきたい。

ユーザーを混乱させる可能性があるとすればメガネの問題だろう。たとえば一つの家に違う方式の3Dテレビが混在していたら、メガネを買い足しても片方のテレビでは使えないことになる。またアクティブシャッター方式のメガネを家族全員分揃えた後、テレビをパッシブ方式のものに買い替えたら(もしくはその逆でも同じ)、追加購入したメガネは使えなくなる。

だがこれについても、現時点ではアクティブシャッターメガネの規格統一がされていないので、アクティブ方式同士でも、同じような問題は起こりうる。アクティブとパッシブだけの問題とは限らないので、ことさら強調しすぎる必要はない。

複数の方式が並び立つことで、どれを買えばよいのかユーザーが迷い、方式が収斂するまで買い控えるという可能性は考えられる。これにより3Dの普及自体が遅れてしまうのでは、という懸念もあるようだ。

このような見方はあるものの、個人的には、複数の3D技術が同時に展開されることは、決して悪いことばかりではないと感じている。

複数の技術が並び立てば、お互いが切磋琢磨して技術革新が起きやすくなるし、また消費者の3Dに対する興味・関心も高まる。それによって結果的に3Dエンターテイメントが加速するというのが、筆者が考える楽観的なシナリオで、このシナリオのように進む可能性もそれほど低くないのでは、と考えている。みなさんのご意見はいかがだろうか。

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