公開日 2015/05/22 14:28
英Naim Audio レイサム氏インタビュー。「mu-so」で目指したこと、そしてこれから
名門ブランドの今後の方向性とは?
イギリスにはいわゆる「名門」と言われるオーディオブランドが多い。数々の先鋭的な提案をし続けるスコットランドのリンや、スピーカーブランドとして世界最大規模を誇るB&W、KEF、タンノイ、モニターオーディオなど、日本のオーディオファイルにとって特別な存在とも言えるブランドがその名を連ねている。
そして本項の主役となるNaim Audio(ネイム)も、そんなイギリスが誇る歴史ある名門オーディオブランドのひとつだ。ここしばらく、日本へのハイファイコンポーネントの輸入は途絶えているものの、かつてNAIT2やNAIT62、NAIT140などの製品群でカルト的な人気を博したネイムは、いまでも熱狂的なファンを持つなど、重要ブランドの一つと言える。
最近のネイムといえば、日本でも発売されたワイヤレスオーディオシステム「mu-so」が大きな話題を呼んだ(関連ニュース)。洗練されたアルミのボディにオーディオ再生に必要な機能の全てを落とし込みつつ、巧みなサウンドチューニングを施した本機は、この種の製品としては高級ラインに分類されるものの、全世界で異例とも言えるほどのセールスを記録している。
先日、そんなネイムのマーケティングを担当するライアン・レイサム氏が来日。この世界的な人気を博すmu-soに関する情報をはじめとして、改めてネイムがどのようなオーディオブランドであるのかをお聞きした。
■どこにもないオリジナリティのある製品を作る
ネイムは、かつてレーサーとして成功を収めたジュリアン・ブレーカーという人物によって1973年に立ち上げられた。そのきっかけは、ブレーカー氏が友人のライヴをレコーディングした際に感じたサウンド面での不満から、「もっと良い音を聴きたい」という音楽ファンとしての熱意を持ったことだった。レーシングカーの設計も行っていたブレーカー氏は、このことをきっかけとしてアンプの開発をスタートさせる。それから3年あまりを経た1972年には、当時新設されたばかりのラジオ局、Capitol Redioへオーディオ機器を提供することになる。
このCapitol Radioへの機器提供で高い評価を受けたことで、設立されたブランドがネイムだった。現在ブランド創立40年を超えたところだが、当時から基本的なサウンドポリシーや、遊び心に溢れたアイデアは変わることなく受け継がれている。このことはmu-soについても例外ではない。
「ネイムの理念は“ほかのどこにもない製品を作る”というものです。今回のmu-soも、こうしたネイムならではのオリジナリティを追求して誕生したシステムです。基本的には、mu-soはまったく新しい層をターゲットとして開発しましたが、実は内部の設計者やデザイナーについてはこれまでのネイムのコンポーネントを手がけてきたスタッフです。ちなみにmu-so(レイサム氏は“ミュー・ソウ”と発音していた)の語源は、Music(音楽)とSoul(魂)。それに日本語で“並ぶものがいないほど優れた者”を意味する無双という意味も込めました。このネーミングも、ネイムのコンセプトを色濃く反映したものだと思います」
そして本項の主役となるNaim Audio(ネイム)も、そんなイギリスが誇る歴史ある名門オーディオブランドのひとつだ。ここしばらく、日本へのハイファイコンポーネントの輸入は途絶えているものの、かつてNAIT2やNAIT62、NAIT140などの製品群でカルト的な人気を博したネイムは、いまでも熱狂的なファンを持つなど、重要ブランドの一つと言える。
最近のネイムといえば、日本でも発売されたワイヤレスオーディオシステム「mu-so」が大きな話題を呼んだ(関連ニュース)。洗練されたアルミのボディにオーディオ再生に必要な機能の全てを落とし込みつつ、巧みなサウンドチューニングを施した本機は、この種の製品としては高級ラインに分類されるものの、全世界で異例とも言えるほどのセールスを記録している。
先日、そんなネイムのマーケティングを担当するライアン・レイサム氏が来日。この世界的な人気を博すmu-soに関する情報をはじめとして、改めてネイムがどのようなオーディオブランドであるのかをお聞きした。
■どこにもないオリジナリティのある製品を作る
ネイムは、かつてレーサーとして成功を収めたジュリアン・ブレーカーという人物によって1973年に立ち上げられた。そのきっかけは、ブレーカー氏が友人のライヴをレコーディングした際に感じたサウンド面での不満から、「もっと良い音を聴きたい」という音楽ファンとしての熱意を持ったことだった。レーシングカーの設計も行っていたブレーカー氏は、このことをきっかけとしてアンプの開発をスタートさせる。それから3年あまりを経た1972年には、当時新設されたばかりのラジオ局、Capitol Redioへオーディオ機器を提供することになる。
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