公開日 2020/04/16 06:30
5Gは8Kで本領発揮。「AQUOS R5G」開発陣に聞いた新最上位スマホのこだわり
<山本敦のAV進化論 第188回>
シャープが国内メーカーの中で先陣を切る形で、今年2月に初の5G対応スマホ「AQUOS R5G」を発表した。そして3月下旬には、国内大手通信事業者が揃って、本機を5Gサービス対応スマホとして取り扱い開始している。
AQUOS R5Gは、5G通信に対応しただけでなく、高性能なディスプレイとカメラを搭載し、ほかにも多彩な機能が揃うシャープのフラグシップモデルだ。今回はAQUOS R5Gの開発チームを訪ね、本機のこだわりを聞いた。
インタビューに応えていただいたのは商品企画担当の田中陽平氏、カメラ担当の小野直樹氏、AIのソフトウェアを開発する中川伸久氏、ディスプレイ担当の関 文隆氏。ならびにAQUOS zero2のインタビューにも登場していただいた放熱設計のスペシャリストである田邊弘樹氏だ。
■日本の5Gサービス開始とともに生まれた「AQUOS R5G」
AQUOS Rは2017年に誕生した、幅広いユーザーをターゲットに見据えたフラグシップシリーズだ。アルファベットのRには「Reality(臨場感)・Response(快適なレスポンス)・Reliability(信頼性)・Robotics(人工知能などロボティクス技術)」という意味が込められている。最新モデルの名前を「R5G」とした理由は、発売の年に国内で5G通信サービスが始まることを受けてのことだ。
「AQUOS Rシリーズのカメラ機能についてはシャープ独自のAIテクノロジーを入れて独自性を追求してきました。またシリーズとして “ビジュアルコミュニケーションの価値を伝える” ことを一貫したテーマに掲げています」(田中氏)
ビジュアルコミュニケーションとは、スマホで撮影した写真や動画を、SNSやクラウドサービスを使って共有するコミュニケーションのスタイルを指している。AQUOSシリーズはその手軽さだけでなく、写真や動画のクオリティを高めることにもこれまで真っ向勝負で挑んできた。
■8K動画撮影に対応するカメラを載せた理由
AQUOS R5Gは国内メーカーのスマホとして初めて、8Kビデオ撮影にも対応するスマホだ。ビジュアルコミュニケーションの中核でもある「カメラ機能」の進化は小野氏に説明していただいた。
シャープは年初にラスベガスで開催されたエレクトロニクスショー「CES 2020」に出展した際にも、同社の8Kと5Gの技術を融合した独自のエコシステムを推進するための具体的な戦略を発表した。将来は8Kカメラを搭載するスマホや、Dynabookが開発を進める8Kビデオ編集PCシステムがエコシステムの中に加わると伝えられていたが、早くもAQUOS R5Gの商品化が実現した形だ。
「シャープはプロフェッショナル向けの8Kカムコーダーも開発していますが、AQUOS R5Gは8Kエコシステムの中で、一般コンシューマーの方々も手軽に8K動画撮影を楽しめるデバイスとして大切な役割を担っています」(小野氏)
AQUOS R5Gで撮影した8K動画の「編集」については、CESでDynabookが発表した8Kビデオ編集のための強力なパフォーマンスを備えるコンシューマー向けPCをツールとして提供する考えだ。8K動画の大容量データをクラウドサービスに伝送する際には、理論値では上り速度が約360Mbpsに到達する5G通信ネットワークの活用が有効と小野氏は説明する。
スマホで撮影した8K動画をリビングルームの大画面テレビでも簡単に楽しめるように、シャープではAQUOS 8Kテレビとの連携も押し進める。AQUOS R5Gの発売当初は、8K動画ファイルを一度PCに転送した後でUSBストレージに保存、AQUOS 8Kのメディアプレーヤーで再生して楽しむという使い方を提案する。小野氏はPCに保存する手順を介することによって、大切な8K動画のバックアップも兼ねられるとメリットを説明している。さらに手軽にするためには、将来は家庭のWi-Fiを活用し、スマホからテレビに直接キャストできる機能もぜひ実現してほしい。
AQUOS R5Gは、5G通信に対応しただけでなく、高性能なディスプレイとカメラを搭載し、ほかにも多彩な機能が揃うシャープのフラグシップモデルだ。今回はAQUOS R5Gの開発チームを訪ね、本機のこだわりを聞いた。
インタビューに応えていただいたのは商品企画担当の田中陽平氏、カメラ担当の小野直樹氏、AIのソフトウェアを開発する中川伸久氏、ディスプレイ担当の関 文隆氏。ならびにAQUOS zero2のインタビューにも登場していただいた放熱設計のスペシャリストである田邊弘樹氏だ。
■日本の5Gサービス開始とともに生まれた「AQUOS R5G」
AQUOS Rは2017年に誕生した、幅広いユーザーをターゲットに見据えたフラグシップシリーズだ。アルファベットのRには「Reality(臨場感)・Response(快適なレスポンス)・Reliability(信頼性)・Robotics(人工知能などロボティクス技術)」という意味が込められている。最新モデルの名前を「R5G」とした理由は、発売の年に国内で5G通信サービスが始まることを受けてのことだ。
「AQUOS Rシリーズのカメラ機能についてはシャープ独自のAIテクノロジーを入れて独自性を追求してきました。またシリーズとして “ビジュアルコミュニケーションの価値を伝える” ことを一貫したテーマに掲げています」(田中氏)
ビジュアルコミュニケーションとは、スマホで撮影した写真や動画を、SNSやクラウドサービスを使って共有するコミュニケーションのスタイルを指している。AQUOSシリーズはその手軽さだけでなく、写真や動画のクオリティを高めることにもこれまで真っ向勝負で挑んできた。
■8K動画撮影に対応するカメラを載せた理由
AQUOS R5Gは国内メーカーのスマホとして初めて、8Kビデオ撮影にも対応するスマホだ。ビジュアルコミュニケーションの中核でもある「カメラ機能」の進化は小野氏に説明していただいた。
シャープは年初にラスベガスで開催されたエレクトロニクスショー「CES 2020」に出展した際にも、同社の8Kと5Gの技術を融合した独自のエコシステムを推進するための具体的な戦略を発表した。将来は8Kカメラを搭載するスマホや、Dynabookが開発を進める8Kビデオ編集PCシステムがエコシステムの中に加わると伝えられていたが、早くもAQUOS R5Gの商品化が実現した形だ。
「シャープはプロフェッショナル向けの8Kカムコーダーも開発していますが、AQUOS R5Gは8Kエコシステムの中で、一般コンシューマーの方々も手軽に8K動画撮影を楽しめるデバイスとして大切な役割を担っています」(小野氏)
AQUOS R5Gで撮影した8K動画の「編集」については、CESでDynabookが発表した8Kビデオ編集のための強力なパフォーマンスを備えるコンシューマー向けPCをツールとして提供する考えだ。8K動画の大容量データをクラウドサービスに伝送する際には、理論値では上り速度が約360Mbpsに到達する5G通信ネットワークの活用が有効と小野氏は説明する。
スマホで撮影した8K動画をリビングルームの大画面テレビでも簡単に楽しめるように、シャープではAQUOS 8Kテレビとの連携も押し進める。AQUOS R5Gの発売当初は、8K動画ファイルを一度PCに転送した後でUSBストレージに保存、AQUOS 8Kのメディアプレーヤーで再生して楽しむという使い方を提案する。小野氏はPCに保存する手順を介することによって、大切な8K動画のバックアップも兼ねられるとメリットを説明している。さらに手軽にするためには、将来は家庭のWi-Fiを活用し、スマホからテレビに直接キャストできる機能もぜひ実現してほしい。
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