公開日 2011/07/14 20:21
ZOOM、MSマイクとXYマイクを内蔵する96/24対応リニアPCMレコーダー「H2n」を発売
レコーディング/サウンドエンジニアの行方洋一氏がデモ
(株)ZOOMは、MSマイクとXYマイクを内蔵する96kHz/24bit対応のリニアPCMレコーダー「H2n」を8月に発売する。価格は23,100円(税込)。本日は発売に先駆け、レコーディング/サウンドエンジニアの行方洋一氏をデモンストレーターに迎えた製品発表会とデモンストレーションが行われた。
本機は、外形寸法67.6W×42.7H×113.8Dmmで、質量130g(電池含まず)のハンディタイプのレコーダー。同社CEO 飯島雅宏氏によれば「使用する様々なアーティストの才能や感性を金額で制限してはいけない」という想いから価格を2万円台に抑えたというモデルで、「プロユーザーのほか、エントリー層も手軽に使えるような設計にした」という。国産プリモのマイクを採用している。
本機の特徴は、MSステレオ方式と90度XYステレオ方式の両マイクを内蔵する点。MSマイクは、プロフェッショナルな現場で重宝されているノイマンのMSマイク「SM69」をリファレンスにして開発されたという。MSマイクは、単一指向性の「Midマイク」と双指向性の「Sideマイク」をトランス回路内でマトリックス接続する構造の、エレクトレットコンデンサー型のマイク。Midマイクに繋がるSideマイクのミックスバランスを広めたり狭めたりすることで、ステレオ幅を自由にコントロールすることができる。本機では、録音音源のSideマイクレベルを調整してステレオ幅をコントロールし、RAWデータで保存することが可能となっている。
XYマイクは、録音時のL/Rの位相のズレを解決するため、左右のマイクを同一軸上に重ね合わせて配置。これにより、奥行き感を捉え定位に優れた録音を行える。行方氏は「90度のくの字型に向いた擬似的なXYマイクではない。プロは必ず同一軸上の配置を使う」と説明。※当初「本機は内部のXYマイクカプセルを回転させ、ステレオ指広角を標準の90度から120度へ切り替えられる」と記述していましたが、これは誤りでした。同機能は従来機種「H4n」に搭載されているもので、本機は対応していません。訂正してお詫び申し上げます。(7/15)
録音時は、ダイヤル式のスイッチで2つのマイクパターンを選択することが可能。音声は2chステレオモードと4chサラウンドモードの録音に対応している。MSマイクとXYマイクを同時使用することで、4chのサラウンドレコーディングが行える。また、録音時はRECボタンを指一本で軽く押して、机に立てて使えるよう工夫している。
記録可能フォーマットは、ステレオモード時がリニアPCM(16/24bit、44.1/48/96kHz)とMP3(48〜320kbps、44.1kHz)で、4chモード時がリニアPCM(16/24bit、44.1/48kHz)。記録メディアは最大32GBのSD/SDHCカードに対応する。
入力ゲインは+0〜+39dBで、ボリュームノブを使って微妙な調整が行える。また、入力ゲインを自動調節して一定の音量レベルに整えるオートゲイン機能を備えている。
入力端子はマイク/ライン兼用でプラグインパワー対応のステレオミニジャックを備えており、入力インピーダンスは2kΩ(入力レベル:0〜-39dBm)で、最大入力音圧レベルは120dBSPL。内蔵マイクと外部マイク/ラインからの同時入力にも対応している。
そのほか、2秒前に遡って録音をスタートできるプリレコード機能や、低域をカットして空調ノイズや風切り音を抑えるローカット・フィルタ機能、一定の大きさ以上の音を検知して自動的に録音開始するオートレコード機能など、録音品質を高めるための様々な機能を搭載。音量のばらつきを抑えるコンプレッサ、音割れを防止するリミッタエフェクトなども備えている。
また、録音ファイルを分割するディバイドや音声を最大レベルまで増幅するノーマライズ、WAVファイルをMP3に変換するMP3エンコードなど、単体で音源編集できる機能も搭載する。
本体には400mW/8Ωのスピーカーを内蔵しており、録音した音源をその場で再生することも可能。再生スピードを50%〜150%の間で可変できるSPEED機能や、再生ピッチをコントロールするキー・コントロール機能、ZOOMが楽器メーカーとしてこだわったというチューナー/メトロノーム機能なども搭載している。
出力はライン/ヘッドホン兼用で20mW+20mW(32Ω負荷時)のステレオミニジャックを備えており、定格出力は-10dBm、出力負荷インピーダンスは10kΩ以上時となる。また、USB2.0に対応するミニBタイプのUSBインターフェースも備えており、PCに直接音声入力するUSBマイクとしての使い方もできる。サンプルレートは16bit、44.1/48kHzに対応。また、A/D、D/A変換とも24ビット128倍オーバーサンプリングで、信号処理は32ビットとなる。
電源は単三電池(アルカリ/ニッケル水素)×2、またはACアダプタで、連続録音可能時間はアルカリ電池使用時のWAV(16bit/44.1kHz)録音時で20時間となる。本体には、2GBのSDカードと単三電池2本、専用の波形編集/マスタリングソフト「WaveLabLE」のインストール・ディスクが付属する。搭載液晶は、128x64ドットのバックライト付きグラフィックLCDディスプレイ。また、オプショナル・アクセサリー7点をパッケージした「APH-2n」も8月に3,990円(税込)で発売する。
さらに本日は、行方氏によって本機で録音された音源をメインとした試聴デモが開催された。音源は女性ボーカル曲やギター曲といったものから、列車の音、雷の音、浅草・三社祭の生録といったものまで幅広く用意。編集ソフト「WaveLabLE」でMSマイクとXYマイクの音源を切り替えながら聴き比べが行われた。
最後に行方氏は、「H2nは使い方によって色々なことができる製品」と本機への期待感を表明し「プロの使用ももちろんだが、例えばピアノ教室で使うのも良いのではないか」と提案。「生徒の成長を高品位に記録できる。セッティングの際は私が出向きます」と笑顔で語った。
本機は、外形寸法67.6W×42.7H×113.8Dmmで、質量130g(電池含まず)のハンディタイプのレコーダー。同社CEO 飯島雅宏氏によれば「使用する様々なアーティストの才能や感性を金額で制限してはいけない」という想いから価格を2万円台に抑えたというモデルで、「プロユーザーのほか、エントリー層も手軽に使えるような設計にした」という。国産プリモのマイクを採用している。
本機の特徴は、MSステレオ方式と90度XYステレオ方式の両マイクを内蔵する点。MSマイクは、プロフェッショナルな現場で重宝されているノイマンのMSマイク「SM69」をリファレンスにして開発されたという。MSマイクは、単一指向性の「Midマイク」と双指向性の「Sideマイク」をトランス回路内でマトリックス接続する構造の、エレクトレットコンデンサー型のマイク。Midマイクに繋がるSideマイクのミックスバランスを広めたり狭めたりすることで、ステレオ幅を自由にコントロールすることができる。本機では、録音音源のSideマイクレベルを調整してステレオ幅をコントロールし、RAWデータで保存することが可能となっている。
XYマイクは、録音時のL/Rの位相のズレを解決するため、左右のマイクを同一軸上に重ね合わせて配置。これにより、奥行き感を捉え定位に優れた録音を行える。行方氏は「90度のくの字型に向いた擬似的なXYマイクではない。プロは必ず同一軸上の配置を使う」と説明。※当初「本機は内部のXYマイクカプセルを回転させ、ステレオ指広角を標準の90度から120度へ切り替えられる」と記述していましたが、これは誤りでした。同機能は従来機種「H4n」に搭載されているもので、本機は対応していません。訂正してお詫び申し上げます。(7/15)
録音時は、ダイヤル式のスイッチで2つのマイクパターンを選択することが可能。音声は2chステレオモードと4chサラウンドモードの録音に対応している。MSマイクとXYマイクを同時使用することで、4chのサラウンドレコーディングが行える。また、録音時はRECボタンを指一本で軽く押して、机に立てて使えるよう工夫している。
記録可能フォーマットは、ステレオモード時がリニアPCM(16/24bit、44.1/48/96kHz)とMP3(48〜320kbps、44.1kHz)で、4chモード時がリニアPCM(16/24bit、44.1/48kHz)。記録メディアは最大32GBのSD/SDHCカードに対応する。
入力ゲインは+0〜+39dBで、ボリュームノブを使って微妙な調整が行える。また、入力ゲインを自動調節して一定の音量レベルに整えるオートゲイン機能を備えている。
入力端子はマイク/ライン兼用でプラグインパワー対応のステレオミニジャックを備えており、入力インピーダンスは2kΩ(入力レベル:0〜-39dBm)で、最大入力音圧レベルは120dBSPL。内蔵マイクと外部マイク/ラインからの同時入力にも対応している。
そのほか、2秒前に遡って録音をスタートできるプリレコード機能や、低域をカットして空調ノイズや風切り音を抑えるローカット・フィルタ機能、一定の大きさ以上の音を検知して自動的に録音開始するオートレコード機能など、録音品質を高めるための様々な機能を搭載。音量のばらつきを抑えるコンプレッサ、音割れを防止するリミッタエフェクトなども備えている。
また、録音ファイルを分割するディバイドや音声を最大レベルまで増幅するノーマライズ、WAVファイルをMP3に変換するMP3エンコードなど、単体で音源編集できる機能も搭載する。
本体には400mW/8Ωのスピーカーを内蔵しており、録音した音源をその場で再生することも可能。再生スピードを50%〜150%の間で可変できるSPEED機能や、再生ピッチをコントロールするキー・コントロール機能、ZOOMが楽器メーカーとしてこだわったというチューナー/メトロノーム機能なども搭載している。
出力はライン/ヘッドホン兼用で20mW+20mW(32Ω負荷時)のステレオミニジャックを備えており、定格出力は-10dBm、出力負荷インピーダンスは10kΩ以上時となる。また、USB2.0に対応するミニBタイプのUSBインターフェースも備えており、PCに直接音声入力するUSBマイクとしての使い方もできる。サンプルレートは16bit、44.1/48kHzに対応。また、A/D、D/A変換とも24ビット128倍オーバーサンプリングで、信号処理は32ビットとなる。
電源は単三電池(アルカリ/ニッケル水素)×2、またはACアダプタで、連続録音可能時間はアルカリ電池使用時のWAV(16bit/44.1kHz)録音時で20時間となる。本体には、2GBのSDカードと単三電池2本、専用の波形編集/マスタリングソフト「WaveLabLE」のインストール・ディスクが付属する。搭載液晶は、128x64ドットのバックライト付きグラフィックLCDディスプレイ。また、オプショナル・アクセサリー7点をパッケージした「APH-2n」も8月に3,990円(税込)で発売する。
さらに本日は、行方氏によって本機で録音された音源をメインとした試聴デモが開催された。音源は女性ボーカル曲やギター曲といったものから、列車の音、雷の音、浅草・三社祭の生録といったものまで幅広く用意。編集ソフト「WaveLabLE」でMSマイクとXYマイクの音源を切り替えながら聴き比べが行われた。
最後に行方氏は、「H2nは使い方によって色々なことができる製品」と本機への期待感を表明し「プロの使用ももちろんだが、例えばピアノ教室で使うのも良いのではないか」と提案。「生徒の成長を高品位に記録できる。セッティングの際は私が出向きます」と笑顔で語った。
関連リンク
トピック
- ジャンルその他
- ブランドZOOM
- 型番H2n
- 発売日2011年8月
- 価格¥23,100(税込)
【SPEC】 ●記録フォーマット:ステレオモード時→リニアPCM(16/24bit、44.1/48/96kHz)、MP3(48〜320kbps、44.1kHz)/4chモード時→リニアPCM(16/24bit、44.1/48kHz)●記録メディア:SD/SDHCカード ●インターフェース:3.5mmステレオミニ入力/出力、USB、●外形寸法:67.6W×42.7H×113.8Dmm ●質量:130g(電池含まず)