公開日 2016/09/21 17:26
テクニクス、“次の50年”へ向けたブランド紹介。ベルリンフィル等との協業にもコメント
ハードだけでなく音楽自体のサポートにも注力
パナソニックは、テクニクスブランドを海外特派員向けに紹介するイベント「Technics Evening」を開催。パナソニック役員でテクニクス事業推進室長である小川理子氏らが登場し、“次の50年”へ向けてのブランド紹介や、生演奏も披露した。
ブランド再始動から2年。
2万以上の復活希望署名が集まったターンテーブルは好調
2014年のIFAでブランド再始動をアナウンスしたテクニクス。2015年にはブランド誕生50周年を迎え、同ブランドのアイコンのひとつであるアナログターンテーブルの最新モデルもリリースした。「テクニクスブランドが復活するなら、ぜひまたターンテーブルを出して欲しい」と2万を超える署名が寄せられていたとのことだが、結果として、全世界1,200台限定「SL-1200GAE」は日本では予約開始30分で完売。欧州でもすでに完売しているとのこと。小川氏は「SL-1200GAEが非常に好評をいただき、とても嬉しく思っています」と語る。この9月からは通常モデル「SL-1200G」の販売もスタートした。
また、「SL-1200GAE」は名門録音スタジオ「アビーロードスタジオ」にも納入(関連ニュース)。同スタジオでマスタリングされるレコードは、「SL-1200GAE」を使って音の確認が行われている。
今年9月には、パナソニック/テクニクスとベルリン・フィルの協業も発表された(関連ニュース)。「ベルリン・フィルは非常に伝統のある楽団ですが、常に新しいことにチャレンジし、新しい技術を取り入れ、磨きをかけていっています。そこに非常に共感するとともに、テクニクスと共通するものを感じています」と小川氏。今後はパナソニックが持つ4K/HDR/ハイレゾ技術を活かし、ベルリン・フィルが運営するコンサート映像のオンライン配信サービス「デジタル・コンサートホール」の高品位化をサポートするとのこと。2017年にはベルリン・フィルハーモニー・ホール内の映像スタジオにパナソニック製の最先端4K技術・機器が導入される予定だ。
「次の50年も輝き続けるブランドになるために」
ハードだけでなく音楽自体のサポートにも注力
イベントにはオーディオ/音楽評論家の山之内 正氏が登場し、トークセッションを行った。
山之内氏は「新生テクニクスは、それまでのテクニクスとどう違うのでしょうか?」と質問。これに対して小川氏は、「これまでのテクニクスは、アナログ100年の歴史のなかで非常に高い完成度・成熟度をもってブランドを確立してきました。しかし2000年を境にオーディオを取り巻く環境はがらりと変わり、多様な音楽を簡単に体験できるようになりました。一方、ネットワーク・インフラのレベルも高くなり、ハイレゾのようなフォーマットも出てきました。テクニクスが今まで培ってきた技術力を活かし、このような新しい時代にマッチする、新しいHi-Fiの価値をお届けできるタイミングが来た、と考えたことが、テクニクス再始動を決めた理由です」と答えた。
また、ミュージシャンである小川氏が最終の音決めに携わっていることをうけ「演奏家として音の響きに対してイメージを持っていらっしゃると思います。エンジニアと音楽ファンの持つ音のイメージを近づけるにはどうしたらいいでしょう?」と山之内氏が問うと、小川氏は「常に技術者には高いレベルの要求をしています。必ず言うのは、音を生み出す瞬間のエネルギー、そして生命力は確実に表現できなければいけない。そして、何十年も愛着をもって使っていただく製品になりますから、聴けば聴くほど素晴らしいと思っていただけるような音でなければいけない。この2つは必ずクリアするよう求めているのです」と語った。
小川氏の要求は本当にレベルが高いとのことで、技術担当の奥田忠義氏も「1回でOKが出ることはまずありません」と話していた。
ベルリン・フィルとの協業についても触れ、山之内氏は「ハードの音を追求するだけでなく、音楽自体のサポートにも、ぜひ長い期間携わっていただきたいと思います」とコメント。小川氏は「我々テクニクスに携わる者全員が共有している行動指針のひとつに『音楽文化とともに成長する』というのがあります。それを肝に銘じて、これからの50年も輝き続けるブランドでいたいと思っています」と応えた。
イベントでは小川氏がジャズピアノを披露。昨年2月に発売したアルバム「AVE MARIA」のハイレゾが異例のロングヒットを飛ばしている気鋭のヴァイオリニスト、寺下真理子さんとピアニスト 米津真浩さんも登場し、力強い演奏を聴かせた。
寺下さんはハイレゾを聴いてみて「『AVE MARIA』は響きの豊かなホールで収録したんですが、CDだと情報量の一部がカットされてしまっている感じがしたのです。でもハイレゾは、本当にその時に聴いていた音に近いかたちで驚きました。こういった音で楽しんでいただけることはすごく嬉しいです」とコメントしていた。
ブランド再始動から2年。
2万以上の復活希望署名が集まったターンテーブルは好調
2014年のIFAでブランド再始動をアナウンスしたテクニクス。2015年にはブランド誕生50周年を迎え、同ブランドのアイコンのひとつであるアナログターンテーブルの最新モデルもリリースした。「テクニクスブランドが復活するなら、ぜひまたターンテーブルを出して欲しい」と2万を超える署名が寄せられていたとのことだが、結果として、全世界1,200台限定「SL-1200GAE」は日本では予約開始30分で完売。欧州でもすでに完売しているとのこと。小川氏は「SL-1200GAEが非常に好評をいただき、とても嬉しく思っています」と語る。この9月からは通常モデル「SL-1200G」の販売もスタートした。
また、「SL-1200GAE」は名門録音スタジオ「アビーロードスタジオ」にも納入(関連ニュース)。同スタジオでマスタリングされるレコードは、「SL-1200GAE」を使って音の確認が行われている。
今年9月には、パナソニック/テクニクスとベルリン・フィルの協業も発表された(関連ニュース)。「ベルリン・フィルは非常に伝統のある楽団ですが、常に新しいことにチャレンジし、新しい技術を取り入れ、磨きをかけていっています。そこに非常に共感するとともに、テクニクスと共通するものを感じています」と小川氏。今後はパナソニックが持つ4K/HDR/ハイレゾ技術を活かし、ベルリン・フィルが運営するコンサート映像のオンライン配信サービス「デジタル・コンサートホール」の高品位化をサポートするとのこと。2017年にはベルリン・フィルハーモニー・ホール内の映像スタジオにパナソニック製の最先端4K技術・機器が導入される予定だ。
「次の50年も輝き続けるブランドになるために」
ハードだけでなく音楽自体のサポートにも注力
イベントにはオーディオ/音楽評論家の山之内 正氏が登場し、トークセッションを行った。
山之内氏は「新生テクニクスは、それまでのテクニクスとどう違うのでしょうか?」と質問。これに対して小川氏は、「これまでのテクニクスは、アナログ100年の歴史のなかで非常に高い完成度・成熟度をもってブランドを確立してきました。しかし2000年を境にオーディオを取り巻く環境はがらりと変わり、多様な音楽を簡単に体験できるようになりました。一方、ネットワーク・インフラのレベルも高くなり、ハイレゾのようなフォーマットも出てきました。テクニクスが今まで培ってきた技術力を活かし、このような新しい時代にマッチする、新しいHi-Fiの価値をお届けできるタイミングが来た、と考えたことが、テクニクス再始動を決めた理由です」と答えた。
また、ミュージシャンである小川氏が最終の音決めに携わっていることをうけ「演奏家として音の響きに対してイメージを持っていらっしゃると思います。エンジニアと音楽ファンの持つ音のイメージを近づけるにはどうしたらいいでしょう?」と山之内氏が問うと、小川氏は「常に技術者には高いレベルの要求をしています。必ず言うのは、音を生み出す瞬間のエネルギー、そして生命力は確実に表現できなければいけない。そして、何十年も愛着をもって使っていただく製品になりますから、聴けば聴くほど素晴らしいと思っていただけるような音でなければいけない。この2つは必ずクリアするよう求めているのです」と語った。
小川氏の要求は本当にレベルが高いとのことで、技術担当の奥田忠義氏も「1回でOKが出ることはまずありません」と話していた。
ベルリン・フィルとの協業についても触れ、山之内氏は「ハードの音を追求するだけでなく、音楽自体のサポートにも、ぜひ長い期間携わっていただきたいと思います」とコメント。小川氏は「我々テクニクスに携わる者全員が共有している行動指針のひとつに『音楽文化とともに成長する』というのがあります。それを肝に銘じて、これからの50年も輝き続けるブランドでいたいと思っています」と応えた。
イベントでは小川氏がジャズピアノを披露。昨年2月に発売したアルバム「AVE MARIA」のハイレゾが異例のロングヒットを飛ばしている気鋭のヴァイオリニスト、寺下真理子さんとピアニスト 米津真浩さんも登場し、力強い演奏を聴かせた。
寺下さんはハイレゾを聴いてみて「『AVE MARIA』は響きの豊かなホールで収録したんですが、CDだと情報量の一部がカットされてしまっている感じがしたのです。でもハイレゾは、本当にその時に聴いていた音に近いかたちで驚きました。こういった音で楽しんでいただけることはすごく嬉しいです」とコメントしていた。