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公開日 2009/08/07 20:02
携帯電話などと連携した高品位音楽再生を推進する「モバイルオーディオ推進協議会」が設立
ハード/ソフト/技術団体が協力し環境整備を目指す
オーディオ業界、モバイル業界、音楽業界、車載機器業界など異業種団体が協力し、携帯電話やDAPなどモバイルオーディオ市場の創出と活性化を図る「モバイルオーディオ推進協議会」が設立され、本日都内にて記者会見が行われた。
「モバイルオーディオ推進協議会」(略称:MAPI)は、社団法人日本オーディオ協会、社団法人日本レコード協会、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムの4社を中心に、一般社団法人Jasparの協力のもと設立されたもの。
MAPIは「モバイルオーディオ」を「いつでも、どこでも、簡単に、良質な音楽を楽しめる環境」と定義付け。ハード/ソフト/技術など多岐に渡る団体で協議を行い、DAPや携帯電話などで音楽を聴いている層に向けて、よりハイクオリティな音を楽しめる視聴環境を提供することを目的とする。
「携帯電話やiPodなどで音楽を楽しむ層は年々増えており、市場も大きく拡大している。しかしそれらを使った視聴環境はプアなものしか提供できていないのが現状だ。ユーザーにもっといい音を楽しんでもらえる、きちんとした視聴環境を提供する必要がある」と語るのは、同協議会 副会長の岸原氏だ。
そこでMAPIがとば口のひとつと考えているのが“Bluetooth”。「例えばいまの携帯電話は多くがBluetooth機能を搭載しているので、着うたフルなどをBluetooth対応コンポに飛ばし、携帯電話のスピーカーより遙かに良い音で聴くことができる。友人と一緒に聴けるなど、イヤホンとは違う利便性もある。こういったメリットをユーザーに向けていかに訴求・提供していくかが今後の課題だ」との考えから、モバイルオーディオをハブとしたシステム、音楽コンテンツをシームレスに使用できる環境をつくるためのガイドラインや技術仕様の策定なども計画。将来的にはBluetooth以外の伝送方法検討なども行っていくとのことだ。
またMAPI会長に就任した日本オーディオ協会の校條亮治氏は「オーディオ市場は全盛期に比べ衰退を辿っているが、携帯電話やiPodなどで音楽を楽しむ層は年々増えており、市場も大きく拡大している。しかし、音楽を鑑賞する/感動を味わうという文化が衰退しているように感じる。いま社会はパラダイムチェンジを迎えている。異業種が手をとりあい、ユーザーにいつでもどこでも良い音を便利に楽しんでもらえる新しい製品市場を創出しようというのが設立の背景だ」と語った。
以下、会場で執り行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.Bluetooth経由で音楽を伝送する際の著作権管理はどのように行うのか。
A.現在のBluetooth無線技術におけるコンテンツ保護方式のひとつであるSCMS-Tを使用する予定だ。(岸原氏)
今回日本レコード協会に参加してもらったのも、コンテンツや著作権を管理している側との無用な議論を避け、ユーザーの利便性を実現するため。著作権問題については、経済産業省やJEITAなどと話し合いを終えている。(校條氏)
Q.MAPIが提案するような、Bluetooth対応、携帯電話とコンポ間のシームレス利用などができる製品はいつ頃から登場するのか。
A.今年11月の「音展」以降、数社から登場する予定とのことだ。(校條氏)
Q.音楽配信を利用して楽しみやすい環境を作ることは、パッケージソフト市場のシュリンクを促進してしまうのではないか?
A.配信とパッケージでは、対象年齢層や求めるクオリティなどの棲み分けがされると考えている。MAPIの活動によって、より高音質な環境で聴くスタイルが増えてくるのではないか。そうした際には、配信とパッケージの相乗効果を狙えるのではと期待している。(日本レコード協会 畑氏)
Q.MAPIのロゴプログラムを行う予定はあるのか。
A.現在検討中であり、今後そのような可能性もあるだろう。(酒井氏)
■各社のBluetooth対応コンポが登場。CAVからは新製品も出展
会場には各社から発売されているBluetoothやネットワークに対応した機器が展示され、実際にデモを体験することができた。パイオニアのAVIC-VH9900やPDX-Z10、メリディアン社のF80、ソニーのTA-DA5400ESやSRS-BT100、ダイマジックのDK-SBR510などが登場。
特にCAVからは、iPodドックを搭載し、Bluetoothに対応したアクティブスピーカーの新製品「A9」が出展された。また「iPIGLET」のBluetooth対応モデルも発売される予定だという。両機とも発売時期や価格は未定とのことだが、今後の展開が期待される。本日の発表会に参加したCAVジャパンの法月氏は「デジタルオーディオは今後のオーディオ業界復活にとって重要なキーになっていく分野。MAPIの目指すものにCAVも非常に賛同の念を抱いており、今後も協力していきたいと考えている」と話した。
■モバイルオーディオ推進協議会について
<会長>
社団法人日本オーディオ協会 会長 校條亮治氏
<副会長>
一般社団法人一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム
常務理事 岸原孝昌氏
モバイルコンピューティング推進コンソーシアム
Bluetooth推進委員会 委員長 坂井五雄氏
<事務局長>
一般社団法人一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム
事務局長 大原正明氏
<事務局次長>
社団法人日本オーディオ協会 事務局長 柚賀哲夫氏
「モバイルオーディオ推進協議会」(略称:MAPI)は、社団法人日本オーディオ協会、社団法人日本レコード協会、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム、モバイルコンピューティング推進コンソーシアムの4社を中心に、一般社団法人Jasparの協力のもと設立されたもの。
MAPIは「モバイルオーディオ」を「いつでも、どこでも、簡単に、良質な音楽を楽しめる環境」と定義付け。ハード/ソフト/技術など多岐に渡る団体で協議を行い、DAPや携帯電話などで音楽を聴いている層に向けて、よりハイクオリティな音を楽しめる視聴環境を提供することを目的とする。
「携帯電話やiPodなどで音楽を楽しむ層は年々増えており、市場も大きく拡大している。しかしそれらを使った視聴環境はプアなものしか提供できていないのが現状だ。ユーザーにもっといい音を楽しんでもらえる、きちんとした視聴環境を提供する必要がある」と語るのは、同協議会 副会長の岸原氏だ。
そこでMAPIがとば口のひとつと考えているのが“Bluetooth”。「例えばいまの携帯電話は多くがBluetooth機能を搭載しているので、着うたフルなどをBluetooth対応コンポに飛ばし、携帯電話のスピーカーより遙かに良い音で聴くことができる。友人と一緒に聴けるなど、イヤホンとは違う利便性もある。こういったメリットをユーザーに向けていかに訴求・提供していくかが今後の課題だ」との考えから、モバイルオーディオをハブとしたシステム、音楽コンテンツをシームレスに使用できる環境をつくるためのガイドラインや技術仕様の策定なども計画。将来的にはBluetooth以外の伝送方法検討なども行っていくとのことだ。
またMAPI会長に就任した日本オーディオ協会の校條亮治氏は「オーディオ市場は全盛期に比べ衰退を辿っているが、携帯電話やiPodなどで音楽を楽しむ層は年々増えており、市場も大きく拡大している。しかし、音楽を鑑賞する/感動を味わうという文化が衰退しているように感じる。いま社会はパラダイムチェンジを迎えている。異業種が手をとりあい、ユーザーにいつでもどこでも良い音を便利に楽しんでもらえる新しい製品市場を創出しようというのが設立の背景だ」と語った。
以下、会場で執り行われた質疑応答の主な内容を掲載する。
Q.Bluetooth経由で音楽を伝送する際の著作権管理はどのように行うのか。
A.現在のBluetooth無線技術におけるコンテンツ保護方式のひとつであるSCMS-Tを使用する予定だ。(岸原氏)
今回日本レコード協会に参加してもらったのも、コンテンツや著作権を管理している側との無用な議論を避け、ユーザーの利便性を実現するため。著作権問題については、経済産業省やJEITAなどと話し合いを終えている。(校條氏)
Q.MAPIが提案するような、Bluetooth対応、携帯電話とコンポ間のシームレス利用などができる製品はいつ頃から登場するのか。
A.今年11月の「音展」以降、数社から登場する予定とのことだ。(校條氏)
Q.音楽配信を利用して楽しみやすい環境を作ることは、パッケージソフト市場のシュリンクを促進してしまうのではないか?
A.配信とパッケージでは、対象年齢層や求めるクオリティなどの棲み分けがされると考えている。MAPIの活動によって、より高音質な環境で聴くスタイルが増えてくるのではないか。そうした際には、配信とパッケージの相乗効果を狙えるのではと期待している。(日本レコード協会 畑氏)
Q.MAPIのロゴプログラムを行う予定はあるのか。
A.現在検討中であり、今後そのような可能性もあるだろう。(酒井氏)
■各社のBluetooth対応コンポが登場。CAVからは新製品も出展
会場には各社から発売されているBluetoothやネットワークに対応した機器が展示され、実際にデモを体験することができた。パイオニアのAVIC-VH9900やPDX-Z10、メリディアン社のF80、ソニーのTA-DA5400ESやSRS-BT100、ダイマジックのDK-SBR510などが登場。
特にCAVからは、iPodドックを搭載し、Bluetoothに対応したアクティブスピーカーの新製品「A9」が出展された。また「iPIGLET」のBluetooth対応モデルも発売される予定だという。両機とも発売時期や価格は未定とのことだが、今後の展開が期待される。本日の発表会に参加したCAVジャパンの法月氏は「デジタルオーディオは今後のオーディオ業界復活にとって重要なキーになっていく分野。MAPIの目指すものにCAVも非常に賛同の念を抱いており、今後も協力していきたいと考えている」と話した。
■モバイルオーディオ推進協議会について
<会長>
社団法人日本オーディオ協会 会長 校條亮治氏
<副会長>
一般社団法人一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム
常務理事 岸原孝昌氏
モバイルコンピューティング推進コンソーシアム
Bluetooth推進委員会 委員長 坂井五雄氏
<事務局長>
一般社団法人一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム
事務局長 大原正明氏
<事務局次長>
社団法人日本オーディオ協会 事務局長 柚賀哲夫氏