• ブランド
    特設サイト
公開日 2009/10/28 18:50

AUO、14インチのフルHD有機ELディスプレイなど出展/パナソニック3Dシアターに長蛇の列

FPD International 2009レポート
Phile-web編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
本日から30日(金)まで、パシフィコ横浜で開催されている、フラットパネルディスプレイの総合展示会「FPD International 2009」。本項では、台湾AUOの展示内容などを紹介する。

■AUO

AU Optronics Corp.(AUO)は、台湾最大、世界第3位のTFT液晶パネルメーカー。液晶だけでなく電子ペーパーや有機ELなどでも積極的な技術開発を行っており、今回の同社ブースにも興味深い展示が並んだ。

まずテレビ用の液晶パネルから紹介すると、エッジライト式のLEDバックライトを用いた、スリムなパネルモジュールを強く訴求。42インチのものはフルHDで、エッジライト式ながらローカルディミング(エリア駆動)にも対応しており、16×2エリアに分割している。コントラスト比は200万対1。モジュールの厚さが10mm程度とスリムなことも大きな特徴となる。

42インチのエッジライト式液晶ディスプレイ

もう一つ、65インチで、フルHDの4倍となるQFHD(3,840×2,160画素)解像度のディスプレイも展示。これもエッジライト式LEDを備え、32×8エリアに分割するローカルディミングに対応している。またLEDには「LED Light Cell」技術を用いることで厚さを抑えており、7.9mmというスリムさを備えている。本パネルのコントラスト比も200万対1となる。

65インチで7.9mmという薄さを実現した液晶ディスプレイ

またテレビ用パネルでは、アスペクト比2.35対1の、シネスコに対応した58インチのパネルも展示。フィリップスが欧州で販売しているアスペクト比21対9の液晶テレビ「Cinema 21:9」は56インチなので、AUOのパネルの方がやや大きい。

アスペクト比2.35対1の58インチ液晶パネル

各社が開発にしのぎを削る3Dディスプレイ。AUOは、65インチ、QFHD解像度を備えたレンチキュラー式のディスプレイを展示していた。右側1/3ほどのエリアにはレンチキュラーレンズが配置されておらず、通常の2D表示が可能。左側のエリアは裸眼での立体視ができるというものだ。デモ映像では、右側の2D部に時刻表を表示し、左側で電車の3D映像を表示していた。主にデジタルサイネージ的な用途を想定しているという。そのほか、46インチの円偏光方式の3Dディスプレイなども展示していた。

有機ELでは、14インチのフルHDディスプレイを参考出展していた。ボトムエミッション方式を採用したもので、輝度は200cd/m2、コントラスト比は10万対1を実現している。駆動速度は120ヘルツ。このほか、パララックスバリア方式の3D有機ELディスプレイも展示していたが、サイズが2.4インチと小型で、モバイル機器向けの商品となる。

14インチのフルHD有機ELディスプレイ

電子ペーパーでは、20インチと大型のモノクロ電子ペーパーに注目が集まっていた。さらに、6インチで曲げられる電子ペーパーも参考出展していた。

20インチの電子ペーパーも出展

曲げられる電子ペーパーも注目を集めていた

■東芝モバイルディスプレイ

東芝モバイルディスプレイは、3方式の3Dディスプレイを参考出展し、その性能をアピールしていた。

まずテレビにも応用が可能な技術として、高速応答・広視野角が特徴のOCB(Optically Compensated Bend)液晶パネルを備えた3Dディスプレイを展示。フレームシーケンシャル式の32インチ3Dディスプレイをデモしていた。解像度は1,366×768だが、アクティブシャッターメガネのシャッター開閉とのシンクロタイミングを最適化したことで、クロストークを軽減させたという。

フレームシーケンシャル式の32インチ3Dディスプレイ

アクティブシャッター方式のメガネ

ほかの2方式はどちらも裸眼で立体視ができるもので、1つは「インテグラルイメージング方式」。レンチキュラーシートを用いるもので、高解像度技術により3D表示の解像度低下を抑制させたというもの。

もう一つは「時分割二眼式」と名付けられたもので、3M社と共同開発したという。新開発の指向性レンズシートが貼られており、背後には120Hzで駆動するLEDバックライトユニットを装備。右眼用の映像と左目用の映像を交互に表示しながら、LEDをその表示タイミングに合わせて発光させることで、フレームシーケンシャル方式の3D表示を裸眼で実現している。

「時分割二眼式」の詳細

裸眼で立体視が可能

■アストロデザイン

アストロデザインは、HDMI 1.4規格にも対応した信号発生器「VG-870B/871B」を展示。HDMI 1.4でサポートされる3Dにも対応し、フレームシーケンシャル式はもちろん、サイド・バイ・サイド、ライン・バイ・ラインなど様々な方式の3D映像信号を出力できる。また、HDMIでシンクしたテレビから、アンプなどにオーディオ信号を出力する新機能「Audio Return Channel」にも対応。イーサネットチャンネルにも後日対応するという。ほかに、60Hzの4K2K映像を出力することや、240HzのフルHD映像を出力することなども、対応ユニットを装着することで可能になる。実際に同社ブースでは4K2Kの液晶ディスプレイも置かれ、デモが行われていた。

HDMI 1.4規格にも対応した信号発生器「VG-870B/871B」

また同社は、円偏光方式のフルHD 3D液晶モニターも展示。24インチと46インチの2サイズを用意しているという。さらにHD解像度の3Dカメラも用意されており、主にイベントでの使用や放送局での採用を見込んでいるという。

円偏光方式のフルHD 3D液晶モニター。写真は24インチのもの

HD撮影が行える3Dカメラ

■パナソニック

パナソニックは最も3Dに注力している家電メーカーの一つ。来年の発売を予定しているフルHD対応の3DテレビやBDプレーヤーをアピールするため、同社ブースに3Dシアターを設置していた。整理券が配られていたものの、約2時間待ちという状態だったため、視聴を希望する方は早めに整理券を手に入れたい。

パナソニックの3Dシアターに高い注目が集まった

シアターでは、103インチのフルHD 3Dプラズマを使用。デモソースはジェームズ・キャメロン監督の大作映画「アバター」のトレーラーのほか、オリンピックの競技シーン、水中、風景、ゴルフ、バイクの映像などで構成され、約10分の上映時間となっている。

同社の3Dシアターシステムの概要

視聴に使用するアクティブシャッターメガネ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ソニー、第2世代フラグシップ・ミラーレス一眼「α1 II」。画質、操作性を着実に強化
2 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
3 目黒蓮を“もっとそばに”感じられる特別イベント。「レグザミュージアム〜The 6 STORIES〜」11/21から原宿で開催
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 ビックカメラ.com、「2025年新春福箱」の抽選申し込み開始。全66種類、iPadやPS5も登場
6 覚えておくと絶対便利!iPhoneの「計測」アプリでできる、あんなことこんなこと
7 ビクター「HA-A6T」レビュー!5000円切り完全ワイヤレスイヤホンは「価格を上回るクオリティ」
8 高音質と機能性を両立する新たなスタンダード機!AVIOTのANC完全ワイヤレス「TE-V1R」レビュー
9 Meze Audioが打ち出す待望の入門モデル。開放型ヘッドホン「105 AER」&イヤホン「ALBA」の音質に迫る
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/21 10:37 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX