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公開日 2010/04/20 16:55

スカパー!とソニー、ワールドカップを3D生中継 − 「スカチャン3D」も6月開局

25試合を3D放映、うち2試合が生中継
ファイル・ウェブ編集部
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左:スカパーJSAT(株)執行役員専務の田中晃氏 右:ソニー(株)3D&BDプロジェクトマネジメント部門 部門長の島津彰氏
スカパーJSAT(株)とソニー(株)は、6月11日から南アフリカで開催される2010 FIFA ワールドカップを、スカパー!HDとスカパー!光で3D放送すると発表した。

本日記者会見が行われ、スカパーJSAT(株)執行役員専務の田中 晃氏、ソニー(株)3D&BDプロジェクトマネジメント部門 部門長の島津 彰氏が出席し、概要を説明した。

番組タイトルは「Sony Presents『2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ 3D』」で、ソニーが冠スポンサーとなる。3D放送するのはワールドカップ全64試合のうち25試合で、6月19日のオランダ×日本戦、7月11日の決勝戦は3Dで生中継する。3D放送する試合のリストはこちらに掲載されている。3D方式はサイド・バイ・サイドで、番組はチャンネルやパック・セットなどを契約しているユーザーなら無料で視聴できる。

「Sony Presents『2010 FIFA ワールドカップ 南アフリカ 3D』」の概要

スカパー!が3Dで放映する試合の一覧

3D番組のコンテンツはHBS(Host Broadcast Services)が制作する。今回の3D制作と中継は、FIFAオフィシャルパートナーであるソニーがFIFAに働きかけて実現したもので、ソニーがHBSに3D制作機器を提供している。なお3D放送は2D放送の権利に含まれており、FIFAが2D放送を認めた放送事業者は、自由に3D放送を行うことができる。現在のところ米ESPNやスカパー!のほか、韓国とスペインでも3D放送が予定されているという。

今回の3D放映はFIFAへのソニーの働きかけで実現した

また番組の放送開始と同日の6月19日(土)に、スカパー!は3D専門チャンネル「スカチャン3D169」を開局する。日本で唯一の3D専門チャンネルとして、当初はワールドカップを中心に放映しながら、今後スカパー!に番組を供給している放送事業者の協力を仰ぎ、サッカー以外のスポーツや音楽番組、映画、アニメなどのコンテンツを増やしていく。

6月19日(土)に「スカチャン3D169」を開局

スカパー!JSATの田中氏はスカチャン3Dについて「3Dは多チャンネルというスカパー!の特性にあったコンテンツで、戦略的に進めていく。地上波などでは3D放送を行うと2D放送ができない場合が多いが、スカパー!であれば2Dも3Dも放送でき、多様なニーズに応えられる」と説明。なおスカチャン3Dの価格については「基本的に有料を前提に考えているが、最初のうちはどの程度の需要があるか未知数のため、金額設定は未定だ」(田中氏)という。

スカパーJSAT(株)執行役員専務の田中晃氏

なおスカパー!では、2010 FIFA ワールドカップ全64試合を生中継する。このうち20試合はスカパー!の独占カード。5月中旬から専門チャンネルを開局し、「世界標準で観よう!」をコンセプトに、オフィシャルコメンテーターに全日本代表監督のイビチャ・オシム氏を迎えて放映する。この専門チャンネルについても3D放送と同様、チャンネルやパック・セットなどを契約しているユーザーなら無料で視聴することが可能。

スカパー!はワールドカップ全試合を放送する

ソニーの島津氏は、同社の3Dへの取り組みを“Lens to Living Room”というキーワードで紹介。制作から配信・提供、上映・再生までの一貫したソリューションを提供できる優位性を強調した。

ソニー(株)3D&BDプロジェクトマネジメント部門 部門長の島津彰氏

ソニーが3Dのトータルソリューションを持つアドバンテージを強調

また島津氏は今回の3D生中継を可能にした映像制作機器についても、先日ラスベガスで行われたNABで発表した3D対応機器群を紹介。カメラについてはマルチパーパスカメラ「HDC-P1」を投入するほか、3Dカメラから中継機器までを1本の光ファイバーで接続できる「HDFA-200」、またCellを応用して3D映像の補正などを行えるマルチイメージプロセッサー「MPE-200」、さらに編集ではマルチフォーマットプロダクションスイッチャー「MVS-8000」シリーズなどを新たに開発したと説明した。

NABで発表された3D対応の放送機器を投入する

なお同氏は「3Dのサッカー中継についてはかなり色々なトライアルを行っているが、高い3D効果が得られる収録地点があることがわかった。2Dのカメラとは全く別の場所に、中〜近景を中心に7台程度のカメラを置くことになる」と説明した。

テレビについても、同社が3D対応“BRAVIA”LX900シリーズを6月10日に発売することを改めて紹介。「ワールドカップには間に合う」と強調したほか、現行のスカパー!HD対応デジタルCSチューナーとBDレコーダーを組み合わせて、スカパー!での3D中継を録画できることもアピールした。

3D対応BRAVIAを6月10日に国内発売する

なお両社は、今回のワールドカップ放映にあわせて、2社共同のキャンペーンを2つ実施する。1つは「スカパー!HD セットキャンペーン」で、対象のテレビやレコーダー購入と同時にスカパー!HDに新規加入、または契約変更した方を対象に、視聴料を8,000円分割引するというもの。

もう1つは「ソニーのブルーレイ×スカパー!HD 2010 FIFA ワールドカップ メモリアルキットプレゼントキャンペーン」。ソニー製のスカパー!HD対応チューナー「DST-HD1」とレコーダー「BDZ-EX200/RX105/RX55/RX35」をセット購入した方を対象に、全64試合を録画できるBDメディア40枚と収納アルバムなどをセットでプレゼントする。

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