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公開日 2016/09/04 15:59
<IFA>目指したのは“HDR時代のリファレンス” - ソニーの4Kブラビア「Z9D」開発者インタビュー
新フラグシップで目指した画作りとは?
世界最大級のエレクトロニクスショー「IFA」は、薄型テレビの進化の歴史を映し出してきたショーでもある。今から10年以上前に開催されたIFA2005の頃にフルHDの薄型テレビが登場。当時の会場の様子を山之内正氏のレポートから振り返ると、会場のあちらこちらに薄型テレビが一気に出現して盛り上がった様子を振り返ることができる。
ソニーは2008年のIFAで有機ELテレビ「XEL-1」を発表。6,000平方メートルの広大な展示スペースを液晶テレビ“BRAVIA”で埋め尽くした。当時のIFAレポートからは、LEDバックライトのエリア駆動制御に対応したことがトピックスとして取り上げられた「XR1シリーズ」や、テレビとは関係ないが、“グラスサウンドスピーカー”の祖である“Sountina”「NSA-PF1」の登場に沸く会場の様子が蘇ってくる。
IFAにおいて、ソニーが初の4Kテレビを展示したのは2012年のこと。日本では「KD-84X9000」として発売された“4K BRAVIA”の欧州モデルが日本よりも一足早くベルリンでベールを脱ぐことになり、ブースに展示された製品の前に黒山の人だかりができていた。当時の会場を包んだ熱気をソニーのプレスカンファレンスのレポート、あるいはブースに展示された製品の速報レポートが伝えている。
そして、今回の2016年のIFAに、ソニーは“究極の高画質を実現した4K/HDR対応のBRAVIA「ZD9シリーズ」を出展した。国内モデルとしては型番が少しだけ異なっているが、日本における「Z9Dシリーズ」に相当する機種。欧州でも日本と同じ100・75・65インチの3機種が発売を予定している。
Z9Dシリーズは今年のIFAが始まる直前に日本国内で広報発表が行われている製品だ。詳しい内容はPhile-webのニュースをご覧いただくのが良いだろうし、その実力については折原一也氏の速報レビューがとても参考になるだろう。
本稿ではIFA会場に出展されたBRAVIA最上位機種に対する来場者の反響と、開発を担当したソニービジュアルプロダクツ(株)企画マーケティング部門 部門長の長尾和芳氏に聞いた“画づくりの秘訣”をお伝えしよう。
日本ではZ9Dシリーズとして発売される最新のBRAVIAフラグシップには、4K/HDRの時代に最高の映像をユーザーに届けるために開発された、ソニーの“高画質化技術のありったけ”が惜しみなく投入されている。
その1つが、液晶パネルの背面に高輝度性能を備える直下型LEDバックライトを高密度に敷き詰めて、すべてのLEDを単独でコントロールする緻密なアルゴリズムにより制御を行う「バックライトマスタードライブ」だ。さらにソニー独自の光学設計により、個々のLEDが隣り合う部分に光漏れを起こして、フレアノイズやコントラスト感、色純度の低下を引き起こさないよう、光を効率よくマネージメントするための特殊な構造が採用されている。
その効果を示すために、IFA2016の会場にはバックライトが緻密に制御されながら駆動する様子がよくわかる展示スペースが設けられていた。
バックライトそのものの輝度が上がり、配置されている数も増えているので、普通に考えればテレビの消費電力も相当上がるように思われる。しかし、直下型LEDバックライトを搭載するBRAVIAの過去モデル「X9400C」シリーズに比べると、同じ75インチのX9400Cが年間消費電力 396kWh/年なののに対して、Z9Dシリーズの75インチは367kWh/年とさらに低く抑えられている。これもバックライトの駆動効率を高めたことが奏功したものだ。
ソニーは2008年のIFAで有機ELテレビ「XEL-1」を発表。6,000平方メートルの広大な展示スペースを液晶テレビ“BRAVIA”で埋め尽くした。当時のIFAレポートからは、LEDバックライトのエリア駆動制御に対応したことがトピックスとして取り上げられた「XR1シリーズ」や、テレビとは関係ないが、“グラスサウンドスピーカー”の祖である“Sountina”「NSA-PF1」の登場に沸く会場の様子が蘇ってくる。
IFAにおいて、ソニーが初の4Kテレビを展示したのは2012年のこと。日本では「KD-84X9000」として発売された“4K BRAVIA”の欧州モデルが日本よりも一足早くベルリンでベールを脱ぐことになり、ブースに展示された製品の前に黒山の人だかりができていた。当時の会場を包んだ熱気をソニーのプレスカンファレンスのレポート、あるいはブースに展示された製品の速報レポートが伝えている。
そして、今回の2016年のIFAに、ソニーは“究極の高画質を実現した4K/HDR対応のBRAVIA「ZD9シリーズ」を出展した。国内モデルとしては型番が少しだけ異なっているが、日本における「Z9Dシリーズ」に相当する機種。欧州でも日本と同じ100・75・65インチの3機種が発売を予定している。
Z9Dシリーズは今年のIFAが始まる直前に日本国内で広報発表が行われている製品だ。詳しい内容はPhile-webのニュースをご覧いただくのが良いだろうし、その実力については折原一也氏の速報レビューがとても参考になるだろう。
本稿ではIFA会場に出展されたBRAVIA最上位機種に対する来場者の反響と、開発を担当したソニービジュアルプロダクツ(株)企画マーケティング部門 部門長の長尾和芳氏に聞いた“画づくりの秘訣”をお伝えしよう。
日本ではZ9Dシリーズとして発売される最新のBRAVIAフラグシップには、4K/HDRの時代に最高の映像をユーザーに届けるために開発された、ソニーの“高画質化技術のありったけ”が惜しみなく投入されている。
その1つが、液晶パネルの背面に高輝度性能を備える直下型LEDバックライトを高密度に敷き詰めて、すべてのLEDを単独でコントロールする緻密なアルゴリズムにより制御を行う「バックライトマスタードライブ」だ。さらにソニー独自の光学設計により、個々のLEDが隣り合う部分に光漏れを起こして、フレアノイズやコントラスト感、色純度の低下を引き起こさないよう、光を効率よくマネージメントするための特殊な構造が採用されている。
その効果を示すために、IFA2016の会場にはバックライトが緻密に制御されながら駆動する様子がよくわかる展示スペースが設けられていた。
バックライトそのものの輝度が上がり、配置されている数も増えているので、普通に考えればテレビの消費電力も相当上がるように思われる。しかし、直下型LEDバックライトを搭載するBRAVIAの過去モデル「X9400C」シリーズに比べると、同じ75インチのX9400Cが年間消費電力 396kWh/年なののに対して、Z9Dシリーズの75インチは367kWh/年とさらに低く抑えられている。これもバックライトの駆動効率を高めたことが奏功したものだ。