ドコモ、2,980円／20GBの新プラン「ahamo」。2年縛りや解約金もナシ

NTTドコモは、月間データ容量20GBを月額2,980円（税抜）で利用できる新たな料金プラン、「ahamo（アハモ）」を2021年3月に提供開始する。

新規契約事務手数料やMNP転出手数料、細かい割引条件などを極力なくしたシンプルな料金プランと、ドコモでは説明。2年定期契約や解約金の設定もない。

新規契約は専用WEBサイトからのオンライン手続きのみ、契約後の各種手続きも専用アプリからのみ、操作やサービスについてのサポートもWEBサイトやオンラインチャットでの対応とすることなどで、低価格化を実現させた。なお、上記月額料金とは別途でユニバーサルサービス料がかかる。また、キャリアメールには非対応だ。

月間利用可能データ容量は20GBで、ドコモの4G／5Gネットワークを利用可能。利用可能データ容量超過後は回線速度が送受信時最大1Mbpsになる。また、音声通話は1回あたり5分以内の国内通話が無料で、5分を超える国内通話は20円／30秒。SMS（1通あたり3円）、（0570）（0180）などの他社接続サービス、（188）（189）の特番、番号案内、衛星電話などへの発信は国内通話無料の対象外となる。

1GBあたり500円（税抜）でデータ容量の追加も可能。月額1,000円（税抜）で国内通話無料となる、かけ放題オプションも用意する。そのほか海外82の国々・地域で、20GBの月間データ容量を追加料金なく利用できる。

個人のみ契約可能で、契約にはdアカウントが必須。支払方法は、口座振替またはクレジットカード払いとなる。また契約できるのは20歳以上に限られる。ただし親権者が契約し、20歳未満のユーザーを利用者登録することは可能だ。

■デジタルネイティブ世代がサービス設計。ニューノーマル時代へ

同社は本日、発表会を開催。代表取締役社長の井伊 基之氏が、新プラン提供の経緯や目的などを述べた。

ahamoは、コロナ禍によるリモート型社会へのシフトにおける、コミュニケーションの変化や購買のオンラインシフトといった「ニューノーマル」を意識したプラン。特に、ニューノーマルに親和性の高いデジタルネイティブ世代をターゲットにしている。

井伊氏は「現状ではすべてのお客様のニーズに答えることが、料金プランの見直しやサブブランドでは難しい」と説明。コンセプトから料金プランを検討することで、それぞれのユーザー層のメインとなるプラン設計を目指していくという。

今回発表されたahamoは、ドコモが提供する全プランの中間にあたる。既存プランは「Premier」という位置づけにし、小容量から無制限といった容量面だけでなく、家族割引やドコモショップでの手厚いサポートを継続していくという。

なお、Premierプランの今後については「改めてお話したい」と井伊氏。「月々の使い方にフィットしたシンプルな料金プランに見直したい」という。

また、より小容量／低料金を求めるユーザーに向けて「Economy」を考えていくと説明。これはドコモのメインプランとしてではなく、「MVNOと連携して考えていきたいと思っていて、これから検討していきたい」としている。

ahamoのプランを簡単にまとめると、料金は月々2,980円で、容量は20GB。仮に容量を超過してしまった場合でも1Mbpsの速度で使えるほか、1GBあたり500GBで追加することも可能だ。5分以内の無料通話も付属している。

また、ネットワークは5Gにも対応。「ドコモのエリアで高品質なネットワークが使える」とアピールしている。加えて海外82カ国でのローミングに対応。開始当初は海外では4Gが大半とのことだが、5Gネットワークにも対応していくという。

サービス開始は2021年3月を予定しており、専用のウェブサイトから契約が可能。SIMカードのみでの契約も可能だが、「コンセプトに合った端末の提供も予定している」とのこと。プリインストールアプリを少なくすることで、シンプルに使えるのも特徴だとしている。

ドコモユーザーの場合、2021年5月からは、プラン変更というかたちで簡易手続きによって移行が可能。2021年3月から5月までの間は、システムの都合上で新規契約／MNPと同じ手続きとなる。なお、ドコモユーザーの場合は解約金や手数料はかからない。

ahamoは、「デジタルネイティブの世代に寄り添って一緒に成長していきたい」というコンセプトのもと、サービスの設計も若手社員が担当。発表会では、その中からコンセプトを担当したマーケティング部の高山賢人氏、UIデザインを担当したサービスデザイン部の佐々木千枝氏が登壇した。

高山氏は、従来のプランでは家族で使うことでメリットが最大化されていると言及し、今回は「個人として使いやすいシンプルなプラン」を目指したと説明。名称については、物事を瞬時に理解する「アハモーメント」、なるほどという相づち「Aha」、あははと笑う「アハハ」の3つの意味を込めたという。

また佐々木氏は、契約の流れとユーザーサポートについて解説。デジタルネイティブ世代に繰り返しインタビューを行ったほか、実際のユーザーテストを繰り返すことで、「シンプルかつストレスを感じさせないデザインに仕上がった」という。

契約画面では「イラストを交えながら視覚的に理解しやすいデザイン」を意識し、必要最小限の情報を入力するだけの設計に。eKYCによる本人確認にも対応し、契約して数日後にSIMカードが届くという。

またサポートについても、アプリを前提にした設計を採用した。アプリでは利用料金や使ったデータ量、dポイント、利用状況ついて確認できるだけでなく、契約情報の変更や故障紛失のサポートも可能となっている。

ほか、本日から提供開始前日まで「先行エントリーキャンペーン」が開始。エントリーの上、5月末までにahamoを契約することで、3,000円分のdポイント（期間用途限定）がプレゼントされる。