• ブランド
    特設サイト
公開日 2011/12/26 11:35

【レビュー】シャープ “フリースタイルAQUOS”を試す − 「AQUOS第二章」の真価とは?

編集部:風間雄介
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
テレビの販売がこの秋から急速に落ち込んでいることが、様々なところで話題になっている。ただし、これはエコポイントの反動が主因であり、通年ではおおむねメーカーの予想通りに進んでいるという見方が多い。

より深刻なのは、テレビの収益性がますます悪化していることだ。多くのメーカーのテレビ事業は慢性的な赤字体質が続いており、事業の大幅な縮小で利益確保を目指す大手メーカーも現れ始めた。

国内最大手のテレビメーカー、シャープの危機意識も相当なものだ。同社はテレビ事業の黒字を維持しているが、その利益率は高いとは言えないし、テレビの価格下落は進む一方。今後の収益性向上を考えたとき、同社ならではの付加価値を盛り込む必要があるのは自明だ。

こういった背景から、同社は「超大型化」「フリースタイル」「スマホ/タブレット連携」という3つの戦略を軸に、テレビの高付加化を進めようとしている。今回は、このうち「フリースタイル」「スマホ/タブレット連携」に対応した「フリースタイルAQUOS」を試用し、その実力に迫っていきたい。

シャープ“フリースタイルAQUOS”。写真はLC-40F5のディスプレイ部

■なぜ今チューナー/ディスプレイ分離を採用したのか?

フリースタイルAQUOSにはいくつか大きな特徴があるが、最大の特徴はそのスタイルだ。ディスプレイ部とチューナー部が分離しており、そのあいだをワイヤレスで接続できる。またディスプレイ部を徹底的に薄型かつ軽量にすることで、壁掛け設置もしやすくした。

私がフリースタイルAQUOSを見たとき、真っ先に頭に浮かんだのは、日立のWooo UTシリーズだ。

Wooo UTシリーズはフリースタイルAQUOSと同様、ディスプレイ部とチューナー部を分離し、さらにディスプレイ部を薄型化してデザイン性を高めた製品。2007年に登場し、その先進性から話題を集めたが、残念ながら薄型テレビのメインストリームになることはなく、すでに生産を終了している。Wooo UTの当時のキャッチコピーは「レイアウト自由型」で、このあたりもフリースタイルAQUOSと符合する。

私が興味を持ったのは、このWooo UTの結末を知っているはずのシャープが、なぜ一見似たようなコンセプトの商品を、いまあえて市場に投入したのかということだ。

しかも同社はフリースタイルAQUOSを「AQUOS 第二章」とまで位置づけ、来年度にはAQUOS全モデル中、30%以上の構成比を狙うなど、異例なまでに大きな期待を込めている。ここまで同社が自信を持ち、力を入れる理由はどこにあるのだろう。

■薄く軽く、美しいディスプレイ部

フリースタイルAQUOSは現在「F5ライン」「F3ライン」「LC-20FE1」がラインナップされており、カラーバリエーションを含めると18機種が用意されている。なおF5とF3は同梱品やスタンドが異なっているだけで、機能や仕様面の違いはない。

今回試用したのは「LC-40F3」だ。視聴室でフリースタイルAQUOSを開梱し、ディスプレイ部を持ち上げると、その軽量さに驚かされる。40V型なのに約8.5kgで、大人の男なら一人でも難なく持ち上げることができるだろう。

「LC-40F3」のディスプレイ部を持つ。テーブルスタンドを付けても、一人で十分持てる重さだ

次ページベゼルが狭くスタイリッシュなデザイン

1 2 3 4 5 6 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 月額3万円の最強ChatGPTに「電源で音質が変わるか」と聞いたら意外な展開に
2 その男を怒らせてはいけない! “絶対に死なない”伝説の老兵がツルハシ1本で敵を討つ
3 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
4 QobuzもAmazonもこれ一台!コスパ抜群、機能も満点。ストリーマーの決定版「WiiM Ultra」を徹底ハンドリング
5 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
6 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
7 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
8 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
9 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
10 トップウイング、ネットワークオーディオの光絶縁を手軽に試せる「OPT ISO BOX」
12/23 10:35 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX