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公開日 2013/12/11 10:07

ヤマハのハイレゾ対応オールインワンレシーバー「CRX-N560」を聴く

「NS-BP182」と組み合わせて試聴
高橋敦
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独自デジタルアンプを搭載するハイレゾ対応オールインワンレシーバー

ハイレゾを含めて多彩な再生ソースに対応する新世代レシーバーが続々と登場して注目を集めている。この「CRX-N560(関連ニュース)」もまさにそのひとつだ。希望小売価格は6万3,000円。

CRX-N560(シルバー)

CRX-N560(ブラック)

再生ソースはDLNAネットワーク、USBメモリー、AirPlay、iPodデジタル、CDなどに対応しており、オプションでBluetoothレシーバーも用意。本機一台で、ネットワークやPC、スマートフォンと組み合わせる・あるいは単体でのCD再生など、様々なスタイルで音楽を楽しめる。ネットワークとUSBはハイレゾ対応で、最大192kHz/24bitのFLACとWAVを再生できる。なお注意点を挙げるとすればApple Losslessには非対応だ。

ハイレゾ音源はもちろん、あらゆる音源の真価を発揮させるための、オーディオ的な基礎体力もしっかり確保している。アンプは独自設計のデジタルアンプ。小型化とハイパワーを両立できるデジタルアンプは、本機のようなオールインワンレシーバーには特に適している。

シルバーモデルはサイドのみピアノブラック仕上げとしており、フラグシップHi-Fi“S3000”シリーズを彷彿とさせるデザイン

また、回路基板のCD再生部とネットワーク再生部はそれぞれ独立した構成を採用。音声信号の相互干渉による悪影響を抑えるためだ。

さらに操作性の面では、スマートフォンアプリ「NETWORK PLAYER CONTROLLER」からの操作に対応することがポイントだ。基本操作はもちろん、例えばネットワーク再生やUSBメモリー再生のときの選曲操作などは、本体のディスプレイとボタンで行うよりも本アプリを使った方がずっとやりやすい。

中音域の充実による良質な厚みを持ったサウンド

では音質を確認。スピーカーは本機と同時発表の「NS-BP182」を組み合わせ、ハイレゾを含めてUSBメモリー再生を中心にチェックした。

おおまかな印象としては、低域や高域のワイドレンジさは控えめだが、ミドルレンジ中心のまとまりの良さ、音色の濃さといった充実感のある音調だ。ドラムスの太鼓のアタック感やシンバルの鋭さといった要素は、ややソフト傾向に落ち着く。しかし鈍い感触にはならず、強調感のないナチュラルなアタック感、よい具合のウォームさを感じられる。例えばエレクトリックベースは腰のあるしっかりとした音色で、スタッカートの躍動感も伝わってくる。

NS-BP182と組み合わせての使用シーン

ベースには、低音の豊かさではなく、中音域の充実による良質な厚みがある。余計な膨らみがなく音楽的なまとまりがよいベースサウンドだ。女性ボーカルの聴かせ方も巧い。サ行や息遣いなど鋭い成分の抑え具合が適当で、生々しさは損ねることなく、刺さる感じは弱めて聴きやすい。

他、AirPlayやCD再生も確認したが、どのソースでも音調にばらつきはなく、一貫して心地よいサウンドを実感できた。サイズに価格、使い勝手、そして音質を総合的に見て、収まりが良く納得感のある、バランスに優れたシステムだ。

◆高橋敦 プロフィール
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。

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