• ブランド
    特設サイト
公開日 2018/11/06 19:11

【レビュー】新iPad ProのAV性能をチェック! 本体は小さく薄く、でも没入感は大きくなった

11インチモデルで検証
山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アップルが新しいiPad Proを11月7日に発売する。今回は発売日前にiPad Proの11インチ/Wi-Fi+Cellurarモデルを借りて試すことができたので、ビジュアルやサウンドまわりの実力を中心に、ファーストインプレッションをレポートする。

11インチの新しいiPad Proをレビューする

新iPad Proは12.9インチと11インチの2サイズ展開。12.9インチモデルは従来から画面の大きさはそのままに、本体をさらにコンパクトにした。11インチモデルは、これまでの10.5インチのiPad Proと筐体サイズは同じで、画面を大型化した。

これまでのTouch IDの代わりに、最新のiPhoneと同様の、TrueDepthカメラを使った顔認証によるセキュア機能「Face ID」を搭載している。ホームボタンが省かれたこともあり、ディスプレイのナローベゼル化が実現した。ちなみに電源と音量のアップボタンを同時に押すと画面キャプチャーが取れる。

Touch IDを省略したことでナローベゼル化を実現。ベゼルがオールブラックになったので映画系コンテンツの没入感が高まっている

本体の側面・背面の素材はアルミニウム。側面はiPhone SEのような、フラットな仕上げだ。本体の厚さは5.9mmと、これまでのiPadの中で最薄サイズを実現した。カメラの周囲にある樹脂製のラインは、アンテナの感度を確保するために配置されているものだろう。

スペースグレイのモデル。カメラはシングルレンズユニット。側面を縁取っているのがアンテナ線だ

専用キーボードを装着するためのSmart Connectorは側面から背面に移動した。カメラはシングルレンズで、イメージセンサーの解像度は12メガピクセルとなる。

初期設定にはiPhone Xからお馴染みのFace IDのセットアップメニューが組み込まれた

フロント側にTrueDepthカメラを搭載している

11インチモデルは、2,388×1,668画素/246ppiのLiquid Retinaディスプレイを搭載。反射防止コーティングを施したDisplay P3対応の広色域ディスプレイだ。True Toneと、120Hz駆動のProMotionテクノロジーも引き続き搭載する。タッチパネルと画面との間のギャップを最小化したフルラミネーションディスプレイは、Apple Pencilに素早く正確に反応するので心地よい。

iPadシリーズで初めてLiquid Retinaディスプレイを搭載。精細感の高い表示を実現している

まずは映画から視聴してみよう。iTunes Storeから『スパイダーマン :ホームカミング』を再生しながらチェックした。自然な色彩とコントラストのバランスにうまくまとめ込んだ画に仕上げていると感じT。

技術仕様ページにはHDR対応の記載は無いのだが、HDRらしさをしっかりと感じられる映像表現ができている。HDR対応をはっきり謳っているiPhone Xの映像と見比べても、遜色ない出来映えだ。チャプター14の夜空での戦闘シーンは、暗闇の中に光るネオンライトや火花の明るい煌めきを飽和させずに描き出し、臨場感あふれる映像にまとめている。また夜空に浮かぶ雲などの表現を見ると、階調再現力が高いことがわかる。

本体の内蔵スピーカーは横向きに構えた時に左右上下の位置に1基ずつ、合計4基を設けている。開口部が左右同じ高さのポジションに配置されているためか、ステレオイメージの分離感と音像定位がとても自然で聴きやすい。映画はセリフの声がセンターの位置に鮮やかに定位し、効果音の粒立ちもよく、音場の見晴らしもクリアだ。音圧も筆者が使っているiPad Pro 9.7インチと聴き比べてみると、少し上がっているように感じた。

オーディオ再生関連では、iPadとして初めてアナログイヤホンジャックが省略された。しかもデジタルコネクターもLightningではなくUSB Type-Cに変更されている。

イヤホン出力もUSB Type-C端子に統一された。側面に4つのスピーカー開口部がある

iPadをポータブルオーディオプレーヤーとして使っている方はあまり多くないかもしれないが、アナログ有線接続のヘッドホン・イヤホンを使う場合は、アップルの「USB-C to Headphone Jack」のようなアダプターを別途用意しよう。なお、iPad Proの商品パッケージには同梱されていない。サードパーティ製のものも今後さらに増えそうだ。

アナログ接続のイヤホン・ヘッドホンを使う場合は別売のアクセサリー「USB-C to Headphone Jack」が必要

筆者はふだんiPad Proで原稿を書きながら音楽を聴く際、デジタル接続イヤホンが、ペアリングの手間などが省けるため重宝している。例えばシュアのDAC/アンプ内蔵リケーブル「RMCE-USB」は、MMCX対応モデルとデジタル接続できるのでおすすめだ。USB-C to Headphone Jackを使うと44.1kHzに制限されてしまうハイレゾ再生も、最大96kHz/24bitのハイクオリティで楽しめる。

シュアのRMCE-USBなどデジタル接続のイヤホン、リケーブルも活用したい

次ページ映像視聴では没入感大、Apple Pencilなどの使い勝手は良好

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 「オーディオのオンキヨー」復活へ。新スピーカーとセパレートシステムを年明けのCESで発表
2 【完全ワイヤレスイヤホン特集 PART.10】音のプロが選ぶベストバイは?
3 CD再生とファイル再生の架け橋に!Shanlingからリッピング機能付きトランスポート「CR60」が登場
4 今こそ「ミニコンポ」が面白い! デノン/マランツ/B&Wの令和ライフにマッチする厳選5モデルレビュー
5 水月雨、『崩壊:スターレイル』とのコラボ完全ワイヤレス。ダイナミック+環状平面駆動の同軸ドライバー搭載
6 【ミニレビュー】空き電源コンセントに挿入するだけ。オーディオみじんこ「SILVER HARMONIZER AC-ADVANCE」
7 モニターオーディオ「GOLDシリーズ」レビュー。ユニット大幅刷新の第6世代機は「ハイスピードで焦点の明確な音調」
8 AVIOT、『らんま1/2』コラボ完全ワイヤレスイヤホン。完全新録ボイス240種類以上搭載
9 Nothing、スマホ/イヤホンが最大30%オフ価格になるウィンターキャンペーン。先着順で靴下もらえる
10 要注目の新興ブランド、ラトビア「アレタイ」スピーカー試聴レビュー!広大な空間描写力が魅力
12/20 10:05 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.195
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX