公開日 2021/03/08 06:45
バランス出力にも対応! “遊べる”アナログプレーヤーTEAC「TN-5BB」のポテンシャルをチェック
【PR】MCカートリッジでバランス伝送もテスト
■サエクコラボのトーンアームを搭載、ティアックこだわりのベルトドライブ機
誤解を怖れず正直に言えば、ティアックのアナログプレーヤーはどれも同じに見えなくはない。それがデザイン・アイデンティティといえば確かにその通りなのだが、違いが分かりにくいのも事実。そんな時の判断方法は、キャビネットの厚み、プラッターの材料とその厚さ、トーンアームの形状など。
ここで採り上げる「TN-5BB」は、新たに最上位の位置付けとなる最新モデル。ベルトドライブ方式を採用した20mm厚アクリル製プラッターに、SAECとのコラボで誕生したナイフエッジトーンアームを搭載。キャビネットは、人工大理石とピアノブラック仕上げMDFによるコンビネーションとなっている。他の同社製アナログプレーヤーと見比べてみれば、贅沢な仕様であるのは単純明快、一目瞭然だ。
実は、この総重量8.8kg/厚さ50mm弱の積層構造キャビネットの中に、数多の秘密が隠されているのがTN-5BBの奥ゆかしさ。能ある鷹は爪を隠すというではないか。
キャビネットの上層は、さながら細かな雲母がラメのように輝く漆黒の人工大理石。下層がMDFとなっているのだが、双方を結合するボルトに和紙製のワッシャーが使われているのがミソ。この辺りがサウンドチューニングの妙というわけだ。トーンアームとプラッターは上層、モーターアッセンブリーは下層にがっちりマウントされ、堅牢な土台を形成している。ちなみにキャビネット総重量は10.6kgと、なかなかヘヴィである。
もうひとつの特徴は、DCサーボ検出用のディスク状の装置と回路が仕込まれており、高精度な回転性能を発揮する点。「PRS3(プラッター・ローテーション・センシング・サーボ・システム)」と命名されたその回路が、アクリルプラッターの静粛な回転を支えているのだ。
そのプラッターも、表面を梨地加工とすることでレコードとの密着性を高めようという工夫が盛り込まれている。したがってターンテーブルシートは使わない前提。こちらの重さは1.7kg。
高さ調整可能なトーンアームには、光センサーによるオートリフトアップ機構を搭載。この辺りも姉妹機とは異なる本機のスペシャルな仕様。ベアリングの機構上の変更や、内部配線材をPC-Triple Cにしたりなど、最上位機に相応しいアップデート/ブラッシュアップも抜かりない。
TN-5BBは、開梱・結線してすぐに使えるよう、カートリッジがあらかじめセットアップされている。カートリッジの名門、デンマークはオルトフォンの「2M Red」だ。MC対応のバランス出力端子(アンバランス端子併設)を備えながら、付属カートリッジはMM型。何だか矛盾しているようだが(MM型は構造的にバランス伝送できない)、そこはご愛敬。将来的な発展性を見越した、これはティアックからのギフトと思っていただきたい。
誤解を怖れず正直に言えば、ティアックのアナログプレーヤーはどれも同じに見えなくはない。それがデザイン・アイデンティティといえば確かにその通りなのだが、違いが分かりにくいのも事実。そんな時の判断方法は、キャビネットの厚み、プラッターの材料とその厚さ、トーンアームの形状など。
ここで採り上げる「TN-5BB」は、新たに最上位の位置付けとなる最新モデル。ベルトドライブ方式を採用した20mm厚アクリル製プラッターに、SAECとのコラボで誕生したナイフエッジトーンアームを搭載。キャビネットは、人工大理石とピアノブラック仕上げMDFによるコンビネーションとなっている。他の同社製アナログプレーヤーと見比べてみれば、贅沢な仕様であるのは単純明快、一目瞭然だ。
実は、この総重量8.8kg/厚さ50mm弱の積層構造キャビネットの中に、数多の秘密が隠されているのがTN-5BBの奥ゆかしさ。能ある鷹は爪を隠すというではないか。
キャビネットの上層は、さながら細かな雲母がラメのように輝く漆黒の人工大理石。下層がMDFとなっているのだが、双方を結合するボルトに和紙製のワッシャーが使われているのがミソ。この辺りがサウンドチューニングの妙というわけだ。トーンアームとプラッターは上層、モーターアッセンブリーは下層にがっちりマウントされ、堅牢な土台を形成している。ちなみにキャビネット総重量は10.6kgと、なかなかヘヴィである。
もうひとつの特徴は、DCサーボ検出用のディスク状の装置と回路が仕込まれており、高精度な回転性能を発揮する点。「PRS3(プラッター・ローテーション・センシング・サーボ・システム)」と命名されたその回路が、アクリルプラッターの静粛な回転を支えているのだ。
そのプラッターも、表面を梨地加工とすることでレコードとの密着性を高めようという工夫が盛り込まれている。したがってターンテーブルシートは使わない前提。こちらの重さは1.7kg。
高さ調整可能なトーンアームには、光センサーによるオートリフトアップ機構を搭載。この辺りも姉妹機とは異なる本機のスペシャルな仕様。ベアリングの機構上の変更や、内部配線材をPC-Triple Cにしたりなど、最上位機に相応しいアップデート/ブラッシュアップも抜かりない。
TN-5BBは、開梱・結線してすぐに使えるよう、カートリッジがあらかじめセットアップされている。カートリッジの名門、デンマークはオルトフォンの「2M Red」だ。MC対応のバランス出力端子(アンバランス端子併設)を備えながら、付属カートリッジはMM型。何だか矛盾しているようだが(MM型は構造的にバランス伝送できない)、そこはご愛敬。将来的な発展性を見越した、これはティアックからのギフトと思っていただきたい。
次ページ同社のフォノEQ/プリメインアンプと組み合わせテスト!