PR 公開日 2022/09/15 06:40
機能と音質を両立するアーカムのストリーマー内蔵アンプ。最上位「SA30」と小型な「SOLO UNO」をチェック!
SA30のフォノイコ機能にも注目
ネットワークプレーヤーとアンプを一体化し、スピーカーと組み合わせるだけでサブスクの試聴やスマホからの再生も可能な「ワンボディアンプ」が注目されている。ここでは、イギリス・ARCAMの「SA30」と「SOLO UNO」のサウンドレビューと注目の機能を紹介しよう。
英国の名門ブランドとして知られるアーカムは、“生活の中に音楽を” という設計思想のもと、卓越したデジタルオーディオ技術で日常に寄り添った製品開発を得意とする。
「SA30」もまさにそんなアーカムを象徴するかのようなプロダクトで、シンプルで質の良いデザインの外観を持つとともに、純粋な音楽再生だけでなくHDMI端子を装備してAV環境との融和までも実現している。
大きな特徴は独自技術によるクラスGアンプを搭載していることだ。低歪みのA級動作と大出力をカバーするAB級動作をハイブリッドするこの動作方式によって、流麗な質感の高音質に加えて、チャンネル当たり130W(8Ω)の出力を確保している。
さらには、先述のHDMI端子(ARC対応)に加えて、AirPlay2やGoogle Chromecast、UPnPでのファイル再生やMQAのフルデコード、5GHz/2.4GHz対応のデュアルバンドWi-Fi、MM/MC型両対応のフォノ入力の装備など、アナログ/デジタル問わず幅広いソースに対応することが特徴的だ。
また本機は、ルームアコースティック補正で定評のあるDirac Research社による「Dirac Live」を搭載する。PCと付属の専用マイクを使って測定を行い、クラウド上での演算を経てルームアコースティックを調整することができる仕様となっている。HDMI端子と併せて、この辺りの機能の充実は、主要ラインナップにAVレシーバーも展開するアーカムならではの強みだと言える。
そのサウンドは、中音域の生々しさが、とりたてて魅力的なものとなっている。ディテール描写や周波数的なレンジ感の広さを欲張るものではなく、メリハリの効いた音で音楽を快く楽しませてくれる傾向だ。
中域の生々しさによって、とりわけポップス系のソースとの相性がよく、歌声や楽器の音像が勢いよく前に出てくる明快なサウンドである。低域側は、最低域の伸びや沈み込みの深さよりも、ベース楽器などの中低域の美味しいポイントの量感や余韻が特に豊かで、どのようなソースやスピーカーでも迫力豊かに音楽を聴かせてくれる。
ジャズのピアノトリオでは、ピアノの左手和音やウッドベースが実際よりも量感豊かに再現されるとともに、ピアノはメロディ帯域が流れるような滑らかさで再現され、とにかく表現が生々しい。ドラムスは、シンバルの高域が鞣された質感で、とろみのある心地よさがある。
クラシックではディテール表現は控えめでやや大味な再現となったが、オンマイクで録音されたポップス音源では絶妙な相性の良さを聴かせた。滑らかな発音のヴォーカルやスムーズな質感のドラムスは明瞭かつ鮮やかな色合いを伴って前面へと勢いよくせり出し、なんとも快いサウンドなのだ。
ヒップホップやクラブ系などの超低域ソースではもう少しローエンドの沈み込みがほしいところだったが、先述のような、音域的にも音圧的にもまとまりのよいポップスソースはとりわけ生き生きと音楽が再生されるのである。よって、ポップス系の音楽ソースのリスニングがメインの方、そして、そういった音楽ソースとともにテレビ音声を接続してリビングシステムとともに楽しみたい方にうってつけのアンプであると筆者は感じた。
本機のピックアップ機能として、MM/MC型両対応のフォノイコライザーアンプの音質をチェックしてみた。カートリッジにはデノンの「DL-103」を用いて、増幅率の高いMCモードでのサウンドをチェックした。音の傾向としては、軽快で輝かしいサウンドを堪能することができるものだ。
低域が軽やかで、全体的に重心が高めのバランスで明瞭感が強いのだ。また、一つ一つの楽器の音を細かく分離させすぎることなく、音楽全体を一体感高く再生することも特徴的だ。ピアノソロでは楽器の姿が綺麗で明るい音色でもって繰り出されるとともに、ロックのソースでは、エレクトリックギターのサウンドが実に軽快でブライトなサウンドでもって耳に飛び込んでくる様が印象的であった。
スピーカーとのマッチングについては、基本的にどのようなスピーカーを繋いでも余韻や弾み豊かな低音再現が楽しめるので、JBL「L52 Classic」のような軽快な小口径ウーファーによるスピーカーはもちろんのこと、B&W「705 S2 Signature」のような中高域のエネルギーが充実した明晰明瞭なスピーカーとの組み合わせでも、その個性が活きてくる印象だ。また、音傾向的にTV音声にもジャストマッチだろう。
クラスGアンプを搭載したアーカムのプリメイン上位機「SA30」
英国の名門ブランドとして知られるアーカムは、“生活の中に音楽を” という設計思想のもと、卓越したデジタルオーディオ技術で日常に寄り添った製品開発を得意とする。
「SA30」もまさにそんなアーカムを象徴するかのようなプロダクトで、シンプルで質の良いデザインの外観を持つとともに、純粋な音楽再生だけでなくHDMI端子を装備してAV環境との融和までも実現している。
大きな特徴は独自技術によるクラスGアンプを搭載していることだ。低歪みのA級動作と大出力をカバーするAB級動作をハイブリッドするこの動作方式によって、流麗な質感の高音質に加えて、チャンネル当たり130W(8Ω)の出力を確保している。
さらには、先述のHDMI端子(ARC対応)に加えて、AirPlay2やGoogle Chromecast、UPnPでのファイル再生やMQAのフルデコード、5GHz/2.4GHz対応のデュアルバンドWi-Fi、MM/MC型両対応のフォノ入力の装備など、アナログ/デジタル問わず幅広いソースに対応することが特徴的だ。
また本機は、ルームアコースティック補正で定評のあるDirac Research社による「Dirac Live」を搭載する。PCと付属の専用マイクを使って測定を行い、クラウド上での演算を経てルームアコースティックを調整することができる仕様となっている。HDMI端子と併せて、この辺りの機能の充実は、主要ラインナップにAVレシーバーも展開するアーカムならではの強みだと言える。
中音域の生々しさが魅力的で、歌声が前に出てくる明快なサウンド
そのサウンドは、中音域の生々しさが、とりたてて魅力的なものとなっている。ディテール描写や周波数的なレンジ感の広さを欲張るものではなく、メリハリの効いた音で音楽を快く楽しませてくれる傾向だ。
中域の生々しさによって、とりわけポップス系のソースとの相性がよく、歌声や楽器の音像が勢いよく前に出てくる明快なサウンドである。低域側は、最低域の伸びや沈み込みの深さよりも、ベース楽器などの中低域の美味しいポイントの量感や余韻が特に豊かで、どのようなソースやスピーカーでも迫力豊かに音楽を聴かせてくれる。
ジャズのピアノトリオでは、ピアノの左手和音やウッドベースが実際よりも量感豊かに再現されるとともに、ピアノはメロディ帯域が流れるような滑らかさで再現され、とにかく表現が生々しい。ドラムスは、シンバルの高域が鞣された質感で、とろみのある心地よさがある。
クラシックではディテール表現は控えめでやや大味な再現となったが、オンマイクで録音されたポップス音源では絶妙な相性の良さを聴かせた。滑らかな発音のヴォーカルやスムーズな質感のドラムスは明瞭かつ鮮やかな色合いを伴って前面へと勢いよくせり出し、なんとも快いサウンドなのだ。
ヒップホップやクラブ系などの超低域ソースではもう少しローエンドの沈み込みがほしいところだったが、先述のような、音域的にも音圧的にもまとまりのよいポップスソースはとりわけ生き生きと音楽が再生されるのである。よって、ポップス系の音楽ソースのリスニングがメインの方、そして、そういった音楽ソースとともにテレビ音声を接続してリビングシステムとともに楽しみたい方にうってつけのアンプであると筆者は感じた。
MM/MCフォノイコ内蔵も内蔵! レコード再生でも音楽を一体感高く再生
本機のピックアップ機能として、MM/MC型両対応のフォノイコライザーアンプの音質をチェックしてみた。カートリッジにはデノンの「DL-103」を用いて、増幅率の高いMCモードでのサウンドをチェックした。音の傾向としては、軽快で輝かしいサウンドを堪能することができるものだ。
低域が軽やかで、全体的に重心が高めのバランスで明瞭感が強いのだ。また、一つ一つの楽器の音を細かく分離させすぎることなく、音楽全体を一体感高く再生することも特徴的だ。ピアノソロでは楽器の姿が綺麗で明るい音色でもって繰り出されるとともに、ロックのソースでは、エレクトリックギターのサウンドが実に軽快でブライトなサウンドでもって耳に飛び込んでくる様が印象的であった。
スピーカーとのマッチングについては、基本的にどのようなスピーカーを繋いでも余韻や弾み豊かな低音再現が楽しめるので、JBL「L52 Classic」のような軽快な小口径ウーファーによるスピーカーはもちろんのこと、B&W「705 S2 Signature」のような中高域のエネルギーが充実した明晰明瞭なスピーカーとの組み合わせでも、その個性が活きてくる印象だ。また、音傾向的にTV音声にもジャストマッチだろう。
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