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<山本敦のAV進化論 第30回>

「スマホでハイレゾ」の実力とは? ドコモの “ハイレゾ対応” スマホ一斉比較テスト

公開日 2014/11/06 11:00 山本 敦
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■音質チェック

ハイレゾ再生の音質は「Adapt Sound」で調整後に、「ミュージック」アプリでテストした。本機もドコモの「メディアプレーヤー」アプリでハイレゾ再生ができる仕様なのだが、実際には音質にかなりの差が出るためプリインアプリを使用した。音量は15段階のうち10の位置で十分なボリュームが得られた。

「ミュージック」アプリでの再生画面。カバーアートの右上隅にサンプリング周波数とビットレートを表示

音楽再生の設定メニュー。K2HDは搭載されていない

ノラ・ジョーンズのボーカルはフラットな味付けでさっぱりとしている。余分な色づけが無いという点では好感が持てるが、Edgeに比べると階調表現がやや淡泊で、声の輪郭にもう少し柔らかみが欲しい。ピアノの音色も少し硬めだ。TOTOのライブは「Adapt Sound」の効果によるものなのだろう。エレキの煌びやかなトーンの魅力をよく引き出してくれる。Edgeに比べると高域が少し強調気味ではあるものの、耳障りなほどではない。ドラムソロはハイハットやシンバルなど金属楽器の鳴りが若干強めに出る印象だ。

再生中楽曲の詳細を表示

再生中タイトルから楽曲リストへの遷移はとてもスムーズ

ダフト・パンクは中高域のハーモニー感が充実する一方で、低域の量感とアタックがともに抑えめなので、全体のバランスとして中高域にウェイトが寄っているように感じられる。「Sound Alive」の設定はど真ん中の「標準」にして聴いたが、曲によっては多少イコライザーを調整しながら中低域に厚みを加えても良いかもしれない。

「マルチウィンドウ表示」機能を使えば、ブラウザとミュージックアプリを2画面表示することも可能

オーケストラはハイレゾの情報量は十分に引き出しながら、微細な音もよく再現する。わかりやすくハイレゾ感が得られる音づくりだが、高域の輪郭がやや粗く、フルートなど金管楽器の音が立って聴こえることもあった。ギャップレス再生は本機も非対応だった。

音楽再生の点に絞って評価するならば、音質・機能ともにウォークマンAシリーズに軍配が上がるものの、本体のタフネス仕様により、ハイレゾが聴けるフィールドがグンと広がるという点から見ればとてもユニークな価値を持っているスマホだ。


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