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公開日 2010/01/07 18:47
パナソニック、152V型3D PDPを日本でも披露 − 新PDPや3Dカメラなども登場
CESと同時に発表
パナソニック(株)は、発光効率を高めた新プラズマパネル技術や152V型の3D表示対応4K2Kディスプレイをはじめとした3D関連製品についての発表会を、兵庫県尼崎にあるパナソニックプラズマディスプレイ(株)尼崎工場にて開催した。
2010年の同社は新PDPパネルを核とし、3DやSkypeといった新たな映像体験、4K2Kや高コントラストなどの高画質実現、省エネ性能の向上などを広げてゆく。
■従来モデルの4倍に発光効率を高めた新PDPパネル
「PDPはまだまだ可能性を秘めたデバイス」と語るのは、発表会に登壇したパナソニックプラズマディスプレイ 代表取締役社長の長野寛之氏だ。
同社によれば、PDPは発光原理を同じくする蛍光灯と比較した場合、その約1割程度の発光効率だとされているとのこと。これを改善すべく新パネルでは、これまでの「Neo PDP」「Neo PDP eco」パネル技術を進化。Xe(キセノン)を多く含んだ新放電ガスや、粒子を小さくした新蛍光体を採用することで発光エネルギーと発光量を向上させた。さらに、光の利用効率も向上させるべく、ブラックストライプを除去しフラットな電極を採用するなどの設計見直しを行ったという。
これにより、消費電力は42V型で95W(国際電気標準会議の規定するIEC動画基準による)、CO2排出量約80万トン削減(2007年比)という省エネ性能を実現する。
さらに、予備放電をなくした「新リアルブラック駆動方式」を採用し、ネイティブコントラスト500万対1を実現している。
「構造や材料を見直した、まったく新しいパネル」と胸を張る長野氏。この新パネルは今年春モデルから搭載を開始するという。
なお、同じ内容が現在ラスベガスで開催中のInternational CESでも発表されている(関連ニュース)。
■152V型の3D対応プラズマディスプレイを開発。今秋発売予定
さて上記のようにPDPの可能性を押し拡げている同社。映像・ディスプレイデバイス事業グループ PDPテレビビジネスユニット ビジネスユニット長の上原宏敏氏は、現在大きな盛り上がりを見せている「3D映像」についても、視野角が広く動画解像度も高い自発光式であるPDPの特長が3D再生に向いていることを説明する。
同社は横幅3.4m、高さ1.8m、152V型の3D対応PDPを発表。3D再生はフレームシーケンシャル方式で、解像度は4,096×2,160、アスペクト比は17対9としている。上記の「発光効率4倍」技術を活用し、従来のフルHDパネルと同様の明るさを、従来の約4分の1の発光時間で実現する「3D超高速駆動技術」を新開発。こちらも新開発の均一安定放電技術と併せて採用した。さらに、残光時間を従来の三分の一に短縮し、左右の画像間に生じる画像の重なりを低減する「二重像低減技術」でを搭載。クリアで高精細な3D映像を再生可能だという。
本機は主に業務用途を想定しており、日米欧を中心としたグローバル市場向けに今秋の発売を予定しているとのこと。価格は未定。「今後ユーザーの反応を見ながら検討していきたい」(長野氏)
また、北米にて3D対応プラズマテレビ「VT25」シリーズを発売することも発表されている(CESでのニュース)。用意されている画面サイズは 50V/54V/58V/65V型で、サイズによって若干の差はあるが一番早いモデルで今春から発売されるという。こちらはフルHD、1080pの3D映像を表示できる。3D視聴用のアクティブシャッターグラスが1ペア付属する。価格は未定だが、「ユーザーにアンケートしたところ(通常モデルの)500〜800ドル程度の差ならぜひ購入したいという結果もあるので、そういった点も考慮したい」(長野氏)とのコメントが出された。また、USB端子にアダプターを装着することでWi-Fiにも対応する。
なお日本でも2010年内の3Dテレビの発売がアナウンスされているが、本シリーズと同仕様のものかは未定。さらに、日本市場での詳細な3Dテレビ投入時期も未定とのことだ。
■映像制作からも3Dをサポート。業務用フルHD 3Dカメラ
一体型二眼式3Dカメラレコーダーを2010年秋に発売することもアナウンスされた。こちらは受注生産品で、今年4月より受注活動を開始する。価格は220万5,000円(税込)。
左右レンズ光軸の収束点を調整できる機能や、左右映像のずれを自動で補正する機能などを備えている。撮影した映像はSDHC/SDメモリーカードに記録することが可能。本体も3kgと軽量だ。
「パナソニックは3D対応BD再生機ディスプレイ、3Dメガネ、3Dカメラ、ソフトオーサリングセンター(PHL)など家庭用/プロ用両方のプロダクトを用意し、End to EndのフルHD 3Dワールドを実現することができる。」(上原氏)
上原氏は「2010年は3Dテレビ元年。白黒からカラーへと進化してきたテレビに、また3Dという新しい波がやってきたと確信している。3D上映対応映画館も普及してきたし、コンテンツもどんどん増えていくだろう。HD化が一気に進んだように、3Dも同じように急速に世界的に広がると考えている。そして、これまで『見る』『使う』存在だったテレビは、『浸る』ものへ変化してきている。ユーザーの皆さんに新しいエキサイティングなテレビ体験を創造するとともに、3D関連ビジネスの拡大、関連産業の発展に寄与していきたい」と締めくくった。
■Skypeやtwitterに対応したプラズマテレビが登場
「新たな映像体験」を提供するものとして、3Dに加え提案されるのは、先日こちらの記事でお伝えしたSkypeやTwitterの利用が可能な「VIERA CAST」対応テレビ(関連ニュース)。今春北米で発売し、反応を見て日本での発売を検討するという。
新UniPhierシステムLSIを搭載し、「VIERA CAST」に対応したVIERAへSkype専用カメラをUSB接続。大画面で高画質な通話を実現する。「ビームフォーミング技術」により、普段テレビを見ているような距離(3〜4m)からでもクリアな音声が伝送できるほか、「エコーキャンセル技術」でクリアな会話が可能だという。
VIERA同士なら720p映像でやりとりできるとのこと。PCディスプレイよりも大きな画面で通話が楽しめることで、家族全員で利用したり、ビデオ会議や遠隔教育などさまざまな新しい用途を想定しているという。
2010年の同社は新PDPパネルを核とし、3DやSkypeといった新たな映像体験、4K2Kや高コントラストなどの高画質実現、省エネ性能の向上などを広げてゆく。
■従来モデルの4倍に発光効率を高めた新PDPパネル
「PDPはまだまだ可能性を秘めたデバイス」と語るのは、発表会に登壇したパナソニックプラズマディスプレイ 代表取締役社長の長野寛之氏だ。
同社によれば、PDPは発光原理を同じくする蛍光灯と比較した場合、その約1割程度の発光効率だとされているとのこと。これを改善すべく新パネルでは、これまでの「Neo PDP」「Neo PDP eco」パネル技術を進化。Xe(キセノン)を多く含んだ新放電ガスや、粒子を小さくした新蛍光体を採用することで発光エネルギーと発光量を向上させた。さらに、光の利用効率も向上させるべく、ブラックストライプを除去しフラットな電極を採用するなどの設計見直しを行ったという。
これにより、消費電力は42V型で95W(国際電気標準会議の規定するIEC動画基準による)、CO2排出量約80万トン削減(2007年比)という省エネ性能を実現する。
さらに、予備放電をなくした「新リアルブラック駆動方式」を採用し、ネイティブコントラスト500万対1を実現している。
「構造や材料を見直した、まったく新しいパネル」と胸を張る長野氏。この新パネルは今年春モデルから搭載を開始するという。
なお、同じ内容が現在ラスベガスで開催中のInternational CESでも発表されている(関連ニュース)。
■152V型の3D対応プラズマディスプレイを開発。今秋発売予定
さて上記のようにPDPの可能性を押し拡げている同社。映像・ディスプレイデバイス事業グループ PDPテレビビジネスユニット ビジネスユニット長の上原宏敏氏は、現在大きな盛り上がりを見せている「3D映像」についても、視野角が広く動画解像度も高い自発光式であるPDPの特長が3D再生に向いていることを説明する。
同社は横幅3.4m、高さ1.8m、152V型の3D対応PDPを発表。3D再生はフレームシーケンシャル方式で、解像度は4,096×2,160、アスペクト比は17対9としている。上記の「発光効率4倍」技術を活用し、従来のフルHDパネルと同様の明るさを、従来の約4分の1の発光時間で実現する「3D超高速駆動技術」を新開発。こちらも新開発の均一安定放電技術と併せて採用した。さらに、残光時間を従来の三分の一に短縮し、左右の画像間に生じる画像の重なりを低減する「二重像低減技術」でを搭載。クリアで高精細な3D映像を再生可能だという。
本機は主に業務用途を想定しており、日米欧を中心としたグローバル市場向けに今秋の発売を予定しているとのこと。価格は未定。「今後ユーザーの反応を見ながら検討していきたい」(長野氏)
また、北米にて3D対応プラズマテレビ「VT25」シリーズを発売することも発表されている(CESでのニュース)。用意されている画面サイズは 50V/54V/58V/65V型で、サイズによって若干の差はあるが一番早いモデルで今春から発売されるという。こちらはフルHD、1080pの3D映像を表示できる。3D視聴用のアクティブシャッターグラスが1ペア付属する。価格は未定だが、「ユーザーにアンケートしたところ(通常モデルの)500〜800ドル程度の差ならぜひ購入したいという結果もあるので、そういった点も考慮したい」(長野氏)とのコメントが出された。また、USB端子にアダプターを装着することでWi-Fiにも対応する。
なお日本でも2010年内の3Dテレビの発売がアナウンスされているが、本シリーズと同仕様のものかは未定。さらに、日本市場での詳細な3Dテレビ投入時期も未定とのことだ。
■映像制作からも3Dをサポート。業務用フルHD 3Dカメラ
一体型二眼式3Dカメラレコーダーを2010年秋に発売することもアナウンスされた。こちらは受注生産品で、今年4月より受注活動を開始する。価格は220万5,000円(税込)。
左右レンズ光軸の収束点を調整できる機能や、左右映像のずれを自動で補正する機能などを備えている。撮影した映像はSDHC/SDメモリーカードに記録することが可能。本体も3kgと軽量だ。
「パナソニックは3D対応BD再生機ディスプレイ、3Dメガネ、3Dカメラ、ソフトオーサリングセンター(PHL)など家庭用/プロ用両方のプロダクトを用意し、End to EndのフルHD 3Dワールドを実現することができる。」(上原氏)
上原氏は「2010年は3Dテレビ元年。白黒からカラーへと進化してきたテレビに、また3Dという新しい波がやってきたと確信している。3D上映対応映画館も普及してきたし、コンテンツもどんどん増えていくだろう。HD化が一気に進んだように、3Dも同じように急速に世界的に広がると考えている。そして、これまで『見る』『使う』存在だったテレビは、『浸る』ものへ変化してきている。ユーザーの皆さんに新しいエキサイティングなテレビ体験を創造するとともに、3D関連ビジネスの拡大、関連産業の発展に寄与していきたい」と締めくくった。
■Skypeやtwitterに対応したプラズマテレビが登場
「新たな映像体験」を提供するものとして、3Dに加え提案されるのは、先日こちらの記事でお伝えしたSkypeやTwitterの利用が可能な「VIERA CAST」対応テレビ(関連ニュース)。今春北米で発売し、反応を見て日本での発売を検討するという。
新UniPhierシステムLSIを搭載し、「VIERA CAST」に対応したVIERAへSkype専用カメラをUSB接続。大画面で高画質な通話を実現する。「ビームフォーミング技術」により、普段テレビを見ているような距離(3〜4m)からでもクリアな音声が伝送できるほか、「エコーキャンセル技術」でクリアな会話が可能だという。
VIERA同士なら720p映像でやりとりできるとのこと。PCディスプレイよりも大きな画面で通話が楽しめることで、家族全員で利用したり、ビデオ会議や遠隔教育などさまざまな新しい用途を想定しているという。