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公開日 2024/04/27 18:41

<ヘッドフォン祭>アウトドアにうってつけ?なHiBy新DAP「R4」/Lotoo独自のワイヤレス送信機が公開

発売間近の製品の先行試聴も多数
編集部:成藤 正宣
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フジヤエービックの主催するポータブルオーディオイベント「春のヘッドフォン祭 2024」が、4月27日に東京・ステーションコンファレンス東京にて開催された。本稿では、HiBy/Campfire Audio/Unique Melodyなどポータブルオーディオブランドを数多く取り扱うミックスウェーブのブースをはじめ、トップウイング、スタックス、RME、NOBUNAGA Labs、Pentaconnなどの注目出展を紹介する。

■HiByからはタフな外見のミドルクラスDAPが登場


HiBy Musicからは参考出展として、Android DAP「R4」が登場した。45,000円前後の実売を見込む中位モデルとなり、ゴツゴツしたメカニカルな意匠や、本体上部に幅広のストラップが取り付けられるなど、アウトドアユースを意識したかのようなデザインが特徴的。

HiBy「R4」

一方音質面には、4基のDACチップを組み合わせたデジタル回路、クラスAアンプなど上位モデルで培った技術が用いられている。

幅広ストラップを取り付けるためのホールや、肉厚のボディなどアウトドア向けな雰囲気。しかし音質設計も抜かりはない

背面の様子

また同じく参考出展として、DAC/アンプの「FD5」も登場。これまでHiByではポータブルDAC/アンプの「FD1」「FD3」を展開していたが、今回のFD5は卓上サイズに大型化。筐体も2段に分かれている。国内価格や発売日は未定で、詳細なスペックもまだ明かされていないそうだが、クラスA/ABアンプの切り替えやBluetoothなどに対応するという。

デスクトップサイズの「FD5」

Campfire Audioは昨日4月26日発売の新製品「Fathom」を展示。ブランドがこの10年間で積み重ねたノウハウの集大成だと謳う6BAイヤホンで、解像度の高さはもちろん、空気感や細かな余韻まで録音そのままを忠実に再現するという。外見面ではブラックのアルミニウム筐体に虹色のPVDパーツをワンポイントとしてあしらっているのが印象的。ケーブルはフラットな形状のTime Stream Cableが採用されている。実売価格は約15万円前後。

「Fathom」

Unique Melodyからは、昨日4月26日から受注生産を開始した約140万円のハイエンド・ハイブリッドイヤホン「Mason FS」2モデルも出展。デザインはゴッホなどの名画をオマージュしているとのことで、青が基調の「Nuit Etoilee」、赤が基調の「Soleil Tombe」が用意されている。

ゴッホの名画をオマージュしたという青いモデル「Mason FS Nuit Etoilee」

音質面では、片側あたり12基のBAドライバーと1基の骨伝導ドライバー、そして独自の「BC-Turboマイクロブースター」を搭載。ブースターは骨伝導ドライバーを強化する役目を持ち、リズム感をより高めるという。

またMason FSとともに、これまで直販限定で販売していたモデル「The Multiverse Mentor」が一般販売を開始。こちらは12BAドライバー/1骨伝導ドライバーを搭載する73万円のモデルで、多元宇宙をイメージしたきらびやかなフェイスプレートを採用している。

「The Multiverse Mentor」

■Lotooの高音質ワイヤレスオーディオ送信機が開発中


Lotooが開発中のワイヤレストランスミッター「WT-1」がお披露目。スマートフォンなどに接続することで、独自の規格「LTTP(Lotoo Teleportation Protocol)」によって、最大96kHz/24bit相当のワイヤレスオーディオ送信が可能。高精度なクロック管理により、高品質なハイレゾまたはロスレスオーディオがワイヤレスで楽しめるという。

Lotooが開発中のトランスミッター。コネクターが着脱できる

現時点でLTTPの受信に対応するのはハイエンドプレーヤー「Mjolnir」のみだが、今後ポータブル製品などへの対応拡大も期待したい。

スマホからLotoo製品に最大96kHz/24bit伝送が可能

iFi audioでは、デスクトップオーディオ製品の新モデル「ZEN DAC3」が目玉。シリーズ従来モデルと比較して、USB入力がBからType-Cに、対応サンプリングレートが最大PCM 768kHz、DSD512(22.4MHz)に強化。低域補正機能も、より滑らかな質感の「XBass+」にパワーアップしている。

「ZEN DAC3」

JVCのK2HD技術を搭載したスティック型USB-DAC「Go bar剣聖」なども出展

■スタックスは新入門機の聴き比べに人気集中


スタックスでは、5月9日の発売を控えるイヤースピーカー(静電型ヘッドホン)の新入門モデル「SR-X1」(6万6000円/税込)が試聴の中心となった。歴代モデルをモチーフとしつつ軽量/装着感を高めたデザインを採用。静電型らしいフラットでニュートラルな音が楽しめる新設計の発音体も搭載している。

スタックス新入門機「SR-X1」が一番人気

会場では、ドライバーユニット(専用アンプ)を繋ぎ替えながらの聴き比べも人気に。セット販売されるエントリークラスのドライバー「SRM-270S」を基本として、DAC/バッテリー内蔵のポータブル対応モデル「SRM-D10 MKII」や、真空管回路/半導体回路のバリエーション展開のある据え置きモデルなど、いくつもの組み合わせが楽しまれていた。

アンプを変えたときの音の変化が注目された

■アナログプレーヤーとも一緒に置けるRMEのフラグシップDAC


RMEは、フラグシップのUSB-DAC「ADI-2/4 Pro SE」を中心とした試聴ブースを展開。ヘッドホン/イヤホン、ノートPCなどとの組み合わせに加え、アナログプレーヤーと接続してのコンパクトなレコード再生が来場者の耳目を集めた。

コンパクトなサイズ感を活かしたアナログプレーヤーでの試聴も

ちなみに来場者が試聴に使った機器は、ヘッドホン/イヤホンが半々くらい。そのうちイヤホンはIEM(いわゆるイヤモニ)タイプで、4.4mmバランス接続を利用するユーザーの割合が多かったとのこと。本体前面に4.4mmバランスジャックを備え、かつコンパクトなADI-2/4 Pro SEだけに、IEMとも組み合わせやすいのかもしれない。

高感度IEMを主眼においた3.5mm出力を持つ「ADI-2 DAC FS」なども展示

■NOBUNAGA LabsからはMDR-MV1対応の銅+銀ケーブルが予定


NOBUNAGA Labsは同社が展開する各種イヤホン/ヘッドホンケーブルの主力モデルを展示。加えて、導体に高純度無酸素銅と銀を組み合わせた“NOBUNAGA Labs COMBINEシリーズ”から、開発中の製品4点を参考出展した。

“NOBUNAGA Labs COMBINEシリーズ”の新ラインナップが参考出展

ラインナップは、ソニー「MDR-MV1」などに対応する片出しヘッドホンケーブル、ゼンハイザー独自形状のMMCXに対応したイヤホンケーブル、アンプとプレーヤーの接続に適したショートケーブル2モデル(3.5mm - 3.5mm/4.4mm - 4.4mm)。このうち、ヘッドホンケーブルについては近く発売できる見込みだとしていた。

アンプとプレーヤーの接続に適したショートケーブルなども展開

■Pentaconn初のイヤホン「Scyne α01」いよいよ発売


ポータブルオーディオにおいては、4.4mmバランスプラグやPentaconn earコネクターでおなじみのPentaconnは、ブランド初のイヤホン「Scyne α01」を出展。イベントにて度々試作機を出展していたが、いよいよ5月7日に先行販売が開始される。価格は132,000円で、同社直販サイトのほかフジヤエービック、e☆イヤホンなど専門店にて取り扱い予定。

Pentaconnブランド初のイヤホン「Scyne α01」が間もなく発売

プラチナめっきを施した小型の真鍮筐体の中に、10.2mmのダイナミックドライバー1基を搭載。振動板は液晶ポリマー製のドームと液体シリコン製のエッジを備え、歪みが少なくクリアでフラットな特性を実現しているという。

会場では、液晶ポリマードームと液体シリコンエッジを備えた振動板の実物も展示

ほかにも、高磁束のネオジウムマグネットや、2重構造のリアチャンバー、HDSSなどを搭載。イヤーピースには、アルミ合金製のリング(金属コア)を内蔵した同社オリジナルの「COREIR AL ALLOY」を同梱する。

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