公開日 2016/05/25 18:26
ソニー独自UI「XMB」廃止。旧モデルユーザーの筆者が新モデルから考える“今どきのBDレコーダー”
<山本敦のAV進化論 第91回>キーワードは「UI革命とモバイル連携」
■旧モデルの現役ユーザーである筆者がソニーの新BDレコーダーを試す
今年はサッカーの国際大会「EURO2016」にリオデジャネイロ五輪など、4年に一度の大きなスポーツイベントが重なるビッグイヤーだ。前回のロンドン五輪あたりまでなら「いまこそ最新のレコーダーを買って、感動の瞬間を逃さずチェックしよう!」と盛り上げたいところなのだが、ここ2〜3年間はどうもビデオレコーダー製品に元気がないように感じる。
2014年3月に当連載が始まった頃に、自宅のチューナー内蔵録画機で受信したデジタル放送のコンテンツを、宅外にインターネット経由で配信して見られる「リモート視聴」がスタートしたが、現在もまわりにこれを活用している人の数は少ない。
一方ではNetflixをはじめとするインターネットによる動画配信については、テイクオフして以後、徐々にユーザーも増えて力を付けていると聞く。ビデオデッキに始まる家庭用録画機器は「テレビ番組を録画して、好きな時間に見られる」という利便性を生活にもたらしてくれた「元祖・スマート家電」だ。IoTの時代がやってきたと言われる中、最新の録画機はどれくらい便利に進化したのだろうか。
筆者は2014年に発売されたソニーの「BDZ-ET1100」というBDレコーダーのスタンダード機を使っている。
いわゆる全録タイプのレコーダーではないので、見たい番組を番組表でチェックして予約録画をする使い方が中心だ。加えて、ソニーのBDZシリーズの十八番である自動録画機能「おまかせ・まる録」で、「音楽/J-POP」「スポーツ/サッカー」など興味のあるジャンルやキーワードの条件を絞り込んでおけば、かなり高い精度で「見てみたくなる」番組を自動的にアーカイブしてくれる。スマート家電まわりではトレンドになっている「人工知能・AI」的な利便性が、BDレコーダーではすでに実現していると言えるだろう。
あとはスマートフォンに「Video & TV SideView」アプリを入れておけば、外出先でレコーダーから「おでかけ転送(ムーブ/ダビング)」したテレビ番組を見たり、インターネット経由でリモート視聴するといった便利な使い方もできる。ただ、最近のテレビの楽しみ方を振り返ると、VODサービスを頻繁に利用するようになってからは、テレビ以外にも面白い動画コンテンツが増えて、テレビ番組に割ける可処分時間は少しずつ減っている。
そんな事情もあって、テレビ視聴については当面いまの環境で事足りるだろうと思っていた。しかし、ソニーから新しいBDレコーダーが発売され、長らく採用されてきた独自の「クロスメディアバー(XMB)」が、よりシンプルなユーザーインターフェースにリプレイスされたと聞き、興味をそそられた。そこで新モデルの「BDZ-ZT2000」を借りて、ソニーBDZシリーズの“いちユーザー”として進化の具合をチェックしてみることにした。
■慣れ親しんだクロスメディアバー刷新の実感は?
ソニー「BDZ-ZT2000」は、本体に3基のデジタルチューナーと2TBのHDDを内蔵するBDレコーダーだ。価格はオープンだが、発売時の市場想定売価は83,000円前後。本稿を書いている5月中旬時点で、大手家電量販店などで販売されている価格をチェックしてみると、だいたい7万円台中頃の値付けになっているようだ。筆者がかつて1TB HDD内蔵のBDZ-ET1100を発売から1〜2ヶ月遅れで購入した当時、だいたい7万円弱ぐらいで購入した覚えがあるので、最近はBDレコーダーの価格もずいぶん熟れてきた感じがする。
今年はサッカーの国際大会「EURO2016」にリオデジャネイロ五輪など、4年に一度の大きなスポーツイベントが重なるビッグイヤーだ。前回のロンドン五輪あたりまでなら「いまこそ最新のレコーダーを買って、感動の瞬間を逃さずチェックしよう!」と盛り上げたいところなのだが、ここ2〜3年間はどうもビデオレコーダー製品に元気がないように感じる。
2014年3月に当連載が始まった頃に、自宅のチューナー内蔵録画機で受信したデジタル放送のコンテンツを、宅外にインターネット経由で配信して見られる「リモート視聴」がスタートしたが、現在もまわりにこれを活用している人の数は少ない。
一方ではNetflixをはじめとするインターネットによる動画配信については、テイクオフして以後、徐々にユーザーも増えて力を付けていると聞く。ビデオデッキに始まる家庭用録画機器は「テレビ番組を録画して、好きな時間に見られる」という利便性を生活にもたらしてくれた「元祖・スマート家電」だ。IoTの時代がやってきたと言われる中、最新の録画機はどれくらい便利に進化したのだろうか。
筆者は2014年に発売されたソニーの「BDZ-ET1100」というBDレコーダーのスタンダード機を使っている。
いわゆる全録タイプのレコーダーではないので、見たい番組を番組表でチェックして予約録画をする使い方が中心だ。加えて、ソニーのBDZシリーズの十八番である自動録画機能「おまかせ・まる録」で、「音楽/J-POP」「スポーツ/サッカー」など興味のあるジャンルやキーワードの条件を絞り込んでおけば、かなり高い精度で「見てみたくなる」番組を自動的にアーカイブしてくれる。スマート家電まわりではトレンドになっている「人工知能・AI」的な利便性が、BDレコーダーではすでに実現していると言えるだろう。
あとはスマートフォンに「Video & TV SideView」アプリを入れておけば、外出先でレコーダーから「おでかけ転送(ムーブ/ダビング)」したテレビ番組を見たり、インターネット経由でリモート視聴するといった便利な使い方もできる。ただ、最近のテレビの楽しみ方を振り返ると、VODサービスを頻繁に利用するようになってからは、テレビ以外にも面白い動画コンテンツが増えて、テレビ番組に割ける可処分時間は少しずつ減っている。
そんな事情もあって、テレビ視聴については当面いまの環境で事足りるだろうと思っていた。しかし、ソニーから新しいBDレコーダーが発売され、長らく採用されてきた独自の「クロスメディアバー(XMB)」が、よりシンプルなユーザーインターフェースにリプレイスされたと聞き、興味をそそられた。そこで新モデルの「BDZ-ZT2000」を借りて、ソニーBDZシリーズの“いちユーザー”として進化の具合をチェックしてみることにした。
■慣れ親しんだクロスメディアバー刷新の実感は?
ソニー「BDZ-ZT2000」は、本体に3基のデジタルチューナーと2TBのHDDを内蔵するBDレコーダーだ。価格はオープンだが、発売時の市場想定売価は83,000円前後。本稿を書いている5月中旬時点で、大手家電量販店などで販売されている価格をチェックしてみると、だいたい7万円台中頃の値付けになっているようだ。筆者がかつて1TB HDD内蔵のBDZ-ET1100を発売から1〜2ヶ月遅れで購入した当時、だいたい7万円弱ぐらいで購入した覚えがあるので、最近はBDレコーダーの価格もずいぶん熟れてきた感じがする。